鉄道省 品川駅発行 牛込・濱松町間より品川ゆき 往復乗車券

本日は2020年7月8日です。
コレクションの中から7月8日に発行された乗車券を探しておりましたら、出てきました。


   

いまから92年前の1928(昭和3)年7月8日に鉄道省(国鉄の前身)品川駅で発行された、品川から牛込・濱(浜)松町間までの往復乗車券の復路片になります。
桃色GJRてつだうしゃう地紋のA型大人・小児用券で、復路片のため、地紋が白抜き印刷されています。


牛込駅は現在の中央線飯田橋駅の前身のような駅で、1894(明治27)年に甲武鉄道の駅として開業し、1906(明治39)年には鉄道国有法により甲武鉄道は国有化されることとなり、官設鉄道の駅になっています。
同駅は飯田橋駅の四ツ谷駅側にある牛込橋のすぐ横にあったようで、線路を挟んで上り・下りのホームがあったそうです。

その後、同駅はこの券が発行された4か月後の1928(昭和3)年11月、鉄道省による客貨分離のための飯田町駅~新宿駅間複々線化工事が完成し、飯田町駅の電車線ホームが統合され、両駅の中間付近にある現在の飯田橋駅が誕生しています。
飯田橋駅は牛込駅とは駅名は異なりますが、牛込駅と飯田町駅の電車線ホームを統合した経緯から、牛込駅の歴史を引き継いだ駅であるようです。


現在、JR東日本では飯田橋駅のホームのカーブによる不便さを解消すべく、飯田橋駅を四ツ谷駅側、牛込駅跡付近に移設する工事を行っており、90年以上の歳月を経て、再び同じ場所に駅が誕生する日がやって来ることとなります。

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