肥薩線 矢岳駅発行 普通入場券

1984(昭和59)年12月に肥薩線の矢岳駅で発行された普通入場券です。


   

白色無地紋のB型大人・小児用券で、門司印刷場で調製されたものです。
前回エントリーで御紹介いたしました大畑駅とともに、肥薩線の「山線」と呼ばれる険しい区間にある駅で、同駅も熊本県人吉市にあります。1面1線の小さな駅ですが、かつては木炭や木材の積み出しで賑わっており、貨物側線のある駅であったそうです。

駅正面から約100メートル程度離れた場所には明治時代に建てられた矢岳駅の駅長官舎が残されています。これは、肥薩線開通に伴って建てられたものと言われていて、建物財産票には明治42年11月と記載されていますが、実際の完成はそれより早かったとも言われています。1980(昭和55)年に地元の公民館に転用され、さらに2002(平成14)年には個人所有になり、住居として使われていたようです。
しかし、全国的に残存例が少ない明治期の鉄道官舎として貴重なものであるとして、2003(平成15)年7月に国の登録有形文化財に登録され、現在はどのようになっているのかが不明ですが、2019(令和元)年より、ホテル「星岳」として生まれ変わっているようです。

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