京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

芙蓉の寺

2015-09-18 | 京都案内

下鉄烏丸線鞍馬口駅から歩いて約10分ほどのところにある妙蓮寺。



日蓮を宗祖とする一派、本門法華宗の大本山で山号は卯木山。
鎌倉時代の創建で幾度かの火災消失を経て現在の伽藍は寛政年間の再建になるものです。


このお寺はいわゆる観光寺院ではありませんが、芙蓉の寺として有名です。
拝観料は無料なので、三門、鐘楼、本堂の周辺に芙蓉が咲く、伽藍の建物との調和を楽しむ散策ができます。

多くは一重の芙蓉で、咲き始めから、赤、薄紅、白色ですが、ところどころに芙蓉の中でも際立って美しい酔芙蓉が咲いています。
この酔芙蓉は、朝に白色で咲きはじめ、時間を経るごとに薄紅に変化し、夕方には濃紅になります。
酔芙蓉の名は、この花の色の変わりゆく様子を、さも、お酒に酔っていく、「酔顔」に例えて名づけられたそうです。
蕾も多く、これからも十分に楽しめます。





そして、このお寺の庭園は「十六羅漢石庭」といわれ、
豊臣秀吉によって伏見城から移された、「臥牛石」を中心とした枯山水で、
白砂に十六羅漢に見立てた石が配置され、周辺には台杉、さつきの刈込が置かれた観賞式庭園として味わい深いお庭です。



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