京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

“秘境”奥嵐山と大悲閣(千光寺)

2020-11-20 | 京だより

京都の紅葉の名所は見頃を迎えております。
その一つ嵐山方面へ行きましたが、平日にもかかわらず若い人を中心に多くの人で賑わっておりました。
私は「密」を避けて嵐山でもあまり人が来ない秘境と言ってもいいかもしれませんが奥嵐山へ足を延ばしました。
終着点は大悲閣(千光寺)。
大悲閣の入り口までは渡月橋から大堰川から保津川上流に向かって歩く事約1㎞、20分程の散策。



大堰川は絶好の舟遊びポイント。
貸しボートや遊覧船の船上から両岸の紅葉が楽しめます。

因みに大堰川とは渡月橋を挟んで嵐山公園付近の呼び名。上流に向かうと保津川と名を変え、下流は桂川となり淀川に合流します。

それはさておき、その保津川に沿って上流に進むと奥嵐山を満喫できる河原の広い渓谷にでます。

 

ここまでくると貸しボートの姿はなく、遊覧船や時折保津川下りの舟が下っていきます。
ここから九十九折の200の石段が続く参道を登った崖の先に大悲閣はあり、保津峡の絶景が望めます。



大悲閣(千光寺)は、大堰川、高瀬川、天竜川などの河川開発工事を手がけた江戸時代の豪商、角倉了以が晩年を過ごした山荘。
了以の像、彼の念持仏である本尊、千手観音菩薩が安置されています。



崖の上に突き出るように建つ観音堂からは保津川渓谷の絶景。



運がよければ生い茂る木々の隙間からトロッコ列車も、ちらっと見えるかもしれません。

新型コロナウィルス以前には外国人には人気のスポット。
今は参拝者も少なく、ゆっくりのんびり“秘境”奥嵐山が堪能出来ます。
これからまだまだ紅葉が楽しめる奥嵐山へ、密を避けてぜひどうぞ。
大悲閣入山料は400円です。

京都好き男 細木