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伝統漁法 次代へ継承

2020-12-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/07 16:00
白糠アイヌ協会 天内会長解説
 【阿寒湖温泉、白糠】かぎの付いたもり(マレㇰ)でサケなどを捕る、アイヌ民族の伝統漁法「マレㇰ漁」。白糠アイヌ協会の天内重樹会長(35)は11月中旬、釧路市阿寒町阿寒湖温泉地区で開かれた「アイヌ文化体験講座」でマレㇰ漁の漁具の使い方や漁法を紹介した。「マレㇰ漁を通じてアイヌ文化を体感でき、身に付けることができる。次の世代にも継承したい」と伝統漁法への思いを語った。(熊谷知喜)
かぎ付きもりマレㇰ使用/産卵しない雄サケ狙う
 講座はアイヌ文化に親しんでもらうのが狙いで、15人が参加。市が国のアイヌ政策推進交付金を活用し、阿寒アイヌコンサルンに委託してオンライン形式で開催した。
 天内会長はマレㇰの作り方や漁法、クマ撃ちの狩猟などを、アイヌ文化の伝承に尽くした白糠町のエカシ(長老)、故根本与三郎さんから教わった。天内会長らは、アイヌ民族の伝統技術や文化の継承などを目的に認められている北海道内水面漁業調整規則の特別採捕の許可を得て、2011年にマレㇰ漁を始めた。例年9~12月、町内の茶路川で行っている。
 講座で天内会長はアイヌ語の「マレㇰ」について、「泳がせる物」という意味の「マレㇷ゚」とも呼ばれることを紹介。かぎ、かぎを取り付ける台木、ひもなどでできた漁具の構造も解説した。
 台木には、堅くて水分を含んでも膨張しづらいイチイなどが使われていることを説明。ひもは水に強くて丈夫なツルウメモドキを用いるが、「昔は動物の首の後ろの皮やシカのけんも使われていた」と語った。もりの柄は軽くてしなりが良く、折れづらいことからヤナギが使われており、漁場にあるヤナギの中から握りやすさや長さを考慮して選んでいると解説した。
 漁ではサケをできるだけ傷つけずに捕獲するため、頭の付け根を狙うことも紹介した。刺さったかぎはサケの動きに合わせ、台木から離れて回転し、食い込む仕組みになっている。天内さんは毎年、1人で10匹程度を捕獲するが、「基本的には産卵しない雄を狙う」と必要以上のサケは捕らないことを強調した。
 サケを陸に揚げた後は、イナウ(木幣)のように羽根状に削り出したヤナギの棒(イパキㇰニ)で頭をたたいて絶命させると説明。「イパキㇰニでたたくことで、サケはカムイコタン(神の村)に行くと言われている」と語った。
 参加した釧路市の栄養士高橋未佳さん(47)は「漁具を作り、サケの命を1匹ずつ大切にいただくアイヌ民族の文化や営みに共感した」と話していた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/489197

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札幌大学がアイヌ文化教育研究センターを設立 -- アイヌ文化の担い手育成、アイヌ民族への理解の促進に寄与

2020-12-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/07 14:05
札幌大学(札幌市豊平区)は12月1日、アイヌ文化教育研究センターを設立した。これは、同大のアイヌ民族に関する教育研究成果をもとに、アイヌ文化の担い手育成などを通じて次代に貢献するとともに、国内外におけるアイヌ民族に関する理解の促進に資することを目的としたもの。センター長には同大地域共創学群(歴史文化専攻)専門担当教員の本田優子教授が就任した。
◆アイヌ文化教育研究センター
○センター長
 本田優子 教授(地域共創学群/歴史文化専攻 専門分野:アイヌ文化、アイヌ史、アイヌ語)
○運営委員
 常本照樹 教授(地域共創学群/歴史文化専攻 専門分野:アイヌ法政策学、憲法学)
 瀬川拓郎 教授(地域共創学群/歴史文化専攻 専門分野:考古学・アイヌ史)
 同センターは、一般社団法人札幌大学ウレシパクラブとも連携し、次の事業を実施する。
(1)アイヌ文化の担い手の育成
(2)アイヌ民族及び海外先住民族に関する教育研究の推進
(3)市民を対象とする講演会・シンポジウム等の開催
(4)アイヌ文化研究機関及びアイヌ文化保存団体との交流
(5)海外の先住民族及び先住民族文化研究機関との交流
 なお、当初、12月12日に予定していた設立記念式典は、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、令和3年3月に延期予定。詳細は決まり次第案内する。
(関連ページ:札幌大学公式サイト内)
・アイヌ文化教育研究センターの設立について
 https://www.sapporo-u.ac.jp/news/su-news/2020/11300000.html
▼本件に関する問い合わせ先
札幌大学 学務部 研究支援課
岡田
TEL:011-852-9150
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/489206

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<書評>幻のえにし

2020-12-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/06 05:00
<書評>幻のえにし
渡辺京二著
石牟礼文学と自身の軌跡「語る」
評 田中優子(法政大総長)
 まるで、著者の渡辺京二が目の前にいて語りかけているように思えた。著者とは何回かおめにかかっている。それもあってその声を、たたずまいとともにありありと感じる。「語り」の口調が生かされ、呼吸が伝わってくる本だ。
 本書には二つのテーマがある。ひとつは2018年に亡くなった作家の石牟礼道子さんのことである。そしてもうひとつは、渡辺京二さんご自身の文学運動の軌跡と今の想(おも)いである。
 渡辺さんは近代史を対象にした評論家だが、その一方で編集者として石牟礼文学を最初から最後まで支えた人だった。渡辺さんがいなければ、ノーベル文学賞に値すると言われた石牟礼文学はこの世に現れなかったろう。著者によると、石牟礼さんは10代から日記やノートを書き続けていて、原稿がまだ膨大にあるという。土地の人々の話を聞きそれを記録し続けた。農山村や海で働く生産者の手仕事に強い関心を向け、それについても詳細に書きとめてきた。自分の子供のころの水俣の様子も詳述している。石牟礼文学はそれらの事実の記録に基づきながら、もはや現代にはない、自然を包含した壮大なコミュニティーや人間のありようを表現し、その作品は時間を超えたのである。
 一方、渡辺さんは柔軟でユーモラスでありながら、その中心に鋼のような芯が通っている。イデオロギーにも世の中の動向にも振り回されない。国に一家言ありながらも自分は国と関係なく生きていく、と断言する。個々の人間こそ重要だという考え方の根源には、「物語(ファンタジー)」があったことを知った。とりわけエリナー・ファージョンについて語るくだりは胸に迫るものがある。ひとりひとりの人間には、自らの生涯を語る「物語」がある。「一生を物語としてつかむことが、一生を生きるということ」。そしてそれが、19世紀の世界文学を作ったのだ、と。「物語」という視点から、もう一度渡辺京二の作品群を読み直したくなった。
(弦書房 2420円)
<略歴>
わたなべ・きょうじ 1930年生まれ。日本近代史家。主な著書に「北一輝」「逝きし世の面影」「黒船前夜―ロシア・アイヌ・日本の三国志」など
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/489082

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アイヌの物語の地に看板設置 登別

2020-12-08 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2020/12/7配信
 登別市教育委員会は、アイヌ民族の物語が残る場所に看板を設置し、地域のアイヌ文化を発信している。  看板は、あの世の入り口「アフンルパル」の物語が伝わる登別本町3と、クジラに似た怪魚が岩になった話「フンペサパ」の舞台の登別港町1に設置…
この続き:266文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/35778/

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過去に目を閉じないで

2020-12-08 | アイヌ民族関連
ブロゴス 2020年12月07日 09:22 畠山和也
 日曜美術館(Eテレ)「アイヌ文様の秘密」が再放送されていて、文様の無限性や神々の物語などを興味深く見ました。放送の主題ではないでしょうが、あらためてアイヌ民族が受けた歴史を直視することも心に留めました。
 さて先日、自民党も含めてアイヌ施策推進法が成立したのに、道見泰憲道議(自民党)が「アイヌの人々を甘やかしているのは国であり道」と発言しました。あまりに不適切どころか無責任です。訂正の意向を示しているそうですが、歴史認識に欠けているのではないかと疑います。
 不十分がありながらもアイヌ施策推進法では、アイヌを先住民族と明記しました。しかし歴史を振り返れば、言葉や文化を奪われ同化を強いられてきたことは間違いありません。民族にとっての侮辱であり、深い悲しみを与える発言です。しっかり反省の言葉を発せられるべきです。
 平取アイヌ協会の木村二三夫副会長が書かれた手記で「過去に目を閉じる者に未来はない」と記されてあります。アイヌのなかに利権を悪用する人もいると木村氏は触れつつも、サイレント・アイヌや女性アイヌなど声に出せない声もあるという現実。それを政治の側が抑え込むような発言をするのは、やっぱり不適切そのものです。
 写真は平取町・二風谷を、今年6月に訪れたときのもの。二風谷地域はダムとして埋め立てられることに反対の声が湧き起こりましたが、国策によってアイヌの方々も翻弄(ほんろう)され続けたことが、現地に行ってあらためてわかりました。国際水準から見ても、あまりに低水準のアイヌ施策。私も力を尽くさねばと、木村さんの言葉を目にして痛切に感じました。
https://blogos.com/article/502245/

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コカイン産業の合法化をコロンビアが検討

2020-12-08 | 先住民族関連
Gigazaie 2020年12月07日 13時00分
コカインの一大産地であるコロンビアの上院では2020年8月25日から、コカインを合法化する(PDFファイル)法案が審議されています。コカイン合法化法案に関する審議の現況について、イヴァン・マルランダ上院議員がニュースメディアViceの質問に答えています。
Colombia Is Considering Legalizing Its Massive Cocaine Industry
https://www.vice.com/en/article/epdv3j/colombia-is-considering-legalizing-its-massive-cocaine-industry
コカの葉は、アンデス山脈に暮らす先住民族にとって医療や儀式に用いる重要な植物です。しかし、このコカの葉を精製したコカインは、神経を興奮させる効果があるものの強い中毒症状や幻覚などの精神障害を引き起こすという違法薬物の代名詞と呼べる存在です。コロンビアはコカの葉の栽培を違法化していますが、国内にはびこる犯罪組織によってコカインの生産が行われており、「世界のコカインの70%を生産している」といわれるほどの一大生産地となっています。
17年のコカイン生産量、過去最高に 内戦終結のコロンビアで増産 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3232162
このコカの葉の栽培を合法化し、収穫されたコカの葉を国が買い上げることを定める法案が、コロンビアの上院で審議されています。マルランダ上院議員によると、この法律が公布された場合には3つのメリットが生じると考えられるとのこと。
1つ目は、コロンビア政府は違法栽培されたコカの葉を処分するプログラムのために年間4兆コロンビア・ペソ(約1200億円)を費やしていますが、コカの葉を買い上げるならば2.6兆ペソ(約780億円)だけで済む上に、コカの葉を入手可能であるということ。2つ目は当局に見つかるたびに逃げ延びて新たな地域で違法栽培を行う農家が保護されるということ。3つ目は逃げ延びたコカの葉農家が伐採する森林が保護されるということです。コロンビアでは年間30万ヘクタールの森林が伐採されていますが、このうち25%が違法なコカ栽培が原因だと推定されています。
この新たな法律の元に買い上げたコカの葉は、医療用コカインの生産施設に供給される予定です。コカインには鎮痛成分があるため医薬品としての薬効が期待できますが、違法薬物としての悪名ゆえに研究機関がコカインを入手することは難しかったとのこと。審議されている法案では、最先端の技術と最高のセキュリティプロトコルを備えた製薬会社と契約を結び、買い上げたコカの葉の一部を医療用コカインの生産に役立てます。
マルランダ上院議員はコロンビアではコカインの個人消費を人権として認めるという判例をあげた上で、コロンビアではコカインを摂取する自由はあったが、合法的なコカインがなかったと指摘。国内でコカインを購入する場合には組織犯罪グループから入手する必要がある上、そうしたコカインは質が悪い混ぜ物がされている場合が多いという問題が存在しましたが、合法化によってこうした問題がなくなるとマルランダ上院議員は見ています。
また、この買い上げられたコカの葉は食品・製パン用小麦粉・医薬品・コカ茶などの国内産業にも供給される予定です。マルランダ上院議員によると、これらの産業は先住民族が携わっている場合が多く、これまで司法当局によって汚名を着せられ、迫害されてきたために発展することができなかったため、産業に対する補償的な要素もあるとのこと。
マルランダ上院議員は法案成立のためには「世論間の対話を開くこと」が最大の障害だと述べて、麻薬の密売は巨悪だということのみを教えられ、コカの葉とコカインについての適切な知識を教えられてこなかったコロンビア人に対して、コカインにまつわる現況と今回の法案が広く話し合われることを望んでいるとコメント。コカイン撲滅に向けて協力歩調を取ってきたアメリカについては、「重要なパートナー」と述べた上で、これまでのコカイン撲滅戦争よりもコカイン生産合法化のほうが上手くいくと理解を求めています。
https://gigazine.net/news/20201207-colombia-legalizing-cocaine-industry/

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「ゴールデンカムイ」外に出たソフィアが見た人物は…第34話先行カット

2020-12-08 | アイヌ民族関連
アニメ!アニメ! 2020/12/07 19:05
TVアニメ『ゴールデンカムイ』(第3期)より、2020年12月7日(月)放送の第34話「狼に追いつく」のあらすじと先行カットが公開された。
『ゴールデンカムイ』の原作は、「マンガ大賞2016」「第22回手塚治虫文化賞 マンガ大賞」などをこれまでに受賞した、野田サトルによる“冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・GAG&LOVE、和風闇鍋ウエスタン”コミック。シリーズ累計発行部数は1,400万部を突破している。
TVアニメ第3期では、網走監獄で繰り広げられた激しい攻防戦の末に、離れ離れになってしまった“不死身の杉元”こと杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パ、そして両名と旅を共にする谷垣源次郎、鯉登少尉、白石由竹、尾形百之助、キロランケらが、北海道よりさらに北に位置する極寒の地・樺太で繰り広げる新たな生存競争サバイバル「樺太編」が展開される。
第34話では、亜港の岸辺に流氷が押し寄せ、ソフィアを脱獄させるための条件が整う。キロランケたちが監獄の塀に仕掛けた爆薬が爆発するのと同時に、中にいるソフィアたちも行動を開始する。
ところが、爆薬の不発で脱出に使う穴の完成に手間取ったことに加え、外には獰猛なアムールトラが出現するという想定外の事態が発生。仲間と協力してトラを撃退後、ようやく外に出たソフィアは、そこでアイヌの服を着たアシ(リ)パの姿に気づく……。
『ゴールデンカムイ』(第3期)第34話「狼に追いつく」は、2020年12月7日(月)23時よりTOKYO MX、読売テレビ、札幌テレビ、BS11ほかにて放送。
●第3期 放送・配信
・TOKYO MX:10月5日より毎週月曜23:00〜
・読売テレビ:10月5日より毎週月曜25:59〜
・札幌テレビ:10月5日より毎週月曜25:44〜
・BS11:10月5日より毎週月曜23:00〜
・時代劇専門チャンネル:10月10日より毎週土曜25:00〜
・FOD:10月5日より毎週月曜23:00配信
・TVer:毎週月曜23:30〜1週間見逃し配信
●スタッフ
原作:野田サトル(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:難波日登志
シリーズ構成:高木登
キャラクターデザイン:大貫健一
プロップ設定:渡辺浩二
動物設定:廣江啓輔
美術監督:森川篤
美術設定:大久保知江
色彩設計:茂木孝浩
撮影監督:長田雄一郎
CGディレクター:宍戸光太郎
編集:定松剛
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
アイヌ語監修:中川裕
ロシア語監修:Eugenio Uzhinin
音楽:末廣健一郎
第三期オープニングテーマ:FOMARE「Grey」
第三期エンディングテーマ:THE SIXTH LIE「融雪」
アニメーション制作:ジェノスタジオ
製作:ゴールデンカムイ製作委員会
●キャスト
杉元佐一:小林親弘
アシ(リ)パ:白石晴香
白石由竹:伊藤健太郎
鶴見中尉:大塚芳忠
土方歳三:中田譲治
尾形百之助:津田健次郎
谷垣源次郎:細谷佳正
牛山辰馬:乃村健次
永倉新八:菅生隆之
家永カノ:大原さやか
キロランケ:てらそままさき
インカ(ラ)マッ:能登麻美子
二階堂浩平:杉田智和
月島軍曹:竹本英史
鯉登少尉:小西克幸
(C)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
https://news.goo.ne.jp/article/animeanime/entertainment/animeanime-58122.html

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