北海道新聞 12/09 05:00
ウポポイ 体験企画拡充 来場者底上げ目指す コロナ対策も徹底
【白老】7月に開業した胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」は2021年度、来場者向けの体験プログラムを拡充させる。よりアイヌ文化を体感できる内容に改め、新型コロナウイルスの感染再拡大で落ち込む来場者数の底上げを図りたい考えだ。
国土交通省が発表した21年度北海道開発予算の概算要求額のうち、ウポポイの管理運営費などを含む「アイヌ伝統等普及啓発等経費」は16億7200万円。一部を体験プログラムの見直しや新型コロナウイルスの感染対策に充てる方針だ。
現在実施している19の体験プログラムのうち、ムックリ演奏や刺しゅう体験など、目玉の体験プログラムは感染防止のため見送りが続き、11月に入って開始にこぎ着けた。ただし、参加人数を制限し、職員との接触を減らすため、解説は録画を使ったり、楽器の実演をやめたりする制約付き。アイヌ民族衣装試着体験やアイヌ舞踊体験など一部のプログラムは延期したままだ。
物足りなさは否めず、来場者からは「触れたり作ったりできる体験を増やしてほしい」との要望が寄せられている。白老アイヌ協会の山丸和幸理事長も「現状はアイヌ文化を肌で感じてもらえるようなプログラムが十分にできていない」と話し、今後の改善に期待する。
ウポポイを運営するアイヌ民族文化財団(札幌)によると、来場者は開業以来増加してきたが、11月は2万7565人で10月と比べ4割以上減った。道内で新型コロナの感染が再拡大したことや、今期の修学旅行生の受け入れがほぼ終了したことが要因とみられる。11月末までの累計は18万574人にとどまる。
こうした状況を踏まえ、ウポポイを管理する国交省北海道局は感染対策と同時に体験プログラムの充実に取り組む。具体的な内容はまだ明らかにしていないが、同局は「できる限り来場者がアイヌ民族の文化や生活に触れられる内容を考え、PRに力を入れたい」としている。(斎藤佑樹)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/489741
ウポポイ 体験企画拡充 来場者底上げ目指す コロナ対策も徹底
【白老】7月に開業した胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」は2021年度、来場者向けの体験プログラムを拡充させる。よりアイヌ文化を体感できる内容に改め、新型コロナウイルスの感染再拡大で落ち込む来場者数の底上げを図りたい考えだ。
国土交通省が発表した21年度北海道開発予算の概算要求額のうち、ウポポイの管理運営費などを含む「アイヌ伝統等普及啓発等経費」は16億7200万円。一部を体験プログラムの見直しや新型コロナウイルスの感染対策に充てる方針だ。
現在実施している19の体験プログラムのうち、ムックリ演奏や刺しゅう体験など、目玉の体験プログラムは感染防止のため見送りが続き、11月に入って開始にこぎ着けた。ただし、参加人数を制限し、職員との接触を減らすため、解説は録画を使ったり、楽器の実演をやめたりする制約付き。アイヌ民族衣装試着体験やアイヌ舞踊体験など一部のプログラムは延期したままだ。
物足りなさは否めず、来場者からは「触れたり作ったりできる体験を増やしてほしい」との要望が寄せられている。白老アイヌ協会の山丸和幸理事長も「現状はアイヌ文化を肌で感じてもらえるようなプログラムが十分にできていない」と話し、今後の改善に期待する。
ウポポイを運営するアイヌ民族文化財団(札幌)によると、来場者は開業以来増加してきたが、11月は2万7565人で10月と比べ4割以上減った。道内で新型コロナの感染が再拡大したことや、今期の修学旅行生の受け入れがほぼ終了したことが要因とみられる。11月末までの累計は18万574人にとどまる。
こうした状況を踏まえ、ウポポイを管理する国交省北海道局は感染対策と同時に体験プログラムの充実に取り組む。具体的な内容はまだ明らかにしていないが、同局は「できる限り来場者がアイヌ民族の文化や生活に触れられる内容を考え、PRに力を入れたい」としている。(斎藤佑樹)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/489741