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アイヌ政策「甘やかし」→「過保護」に 道議が発言訂正

2020-12-12 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2020/12/11 07:56
 北海道議会環境生活委員会で11月、道見泰憲道議(自民党・道民会議、札幌市北区選出)がアイヌ民族をめぐる道の施策について、「国や道はアイヌの人々を甘やかしている」との趣旨の発言をした問題で、道見氏は「甘やかしている」の部分を「過保護にしている」と訂正した。同委員会が10日、明らかにした。
 道見氏は11月24日の同委員会で、アイヌ民族の格差解消などを目的とした施策について質問した。「格差が縮まらないのは政策に問題がある」とし、「アイヌの人々を甘やかしているのは国であり道であり、アイヌの人々自身ではないか」と発言。ほかの会派の道議が削除を要求していた。
 委員会終了後、道見氏は取材に「発言の趣旨は変えず、より適した柔らかい言葉に替えた」と話した。
 道見氏はかねて、アイヌ民族への財政支援策が「アイヌ利権」を生んでいるとの持論を主張しており、24日の委員会では「支援のスパイラルから抜け出したくない思いがアイヌの人々や、道に見え隠れしている。このままではアイヌ文化は消滅する」という趣旨の発言もしていた。(斎藤徹)
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/ASNDC2GXXNDBIIPE00G.html

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自民道議、対アイヌ民族施策は「甘やかしている」…「過保護にしている」に訂正

2020-12-12 | アイヌ民族関連
読売新聞 2020/12/11 07:03
 自民党・道民会議の道見泰憲北海道議は10日の環境生活委員会で、過去の同委で、道のアイヌ民族への施策に対する質疑の中で自らが述べた「甘やかしている」との発言について、「過保護にしている」に訂正した。
 この日の同委で、道見氏が発言の訂正を申し出て、荒当聖吾委員長が了承した。道議会事務局によると、今後公表される議事録に反映される。
 発言があったのは、11月24日の同委。「道アイヌ政策推進方策」の検討状況に関する質疑の中であった。問題視した別の道議が訂正を求めていた。
 道見氏は読売新聞の取材に「より適切な言葉に訂正した」と話した。
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20201211-567-OYT1T50078.html

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アマゾン先住民族が中国企業を提訴、余剰ガスの焼却処分めぐり

2020-12-12 | 先住民族関連
AFPBB News 12/11(金) 13:12

【12月11日 AFP】南米エクアドルのアマゾン(Amazon)熱帯雨林地帯に暮らす先住民族ワオラニ(Waorani)は10日、油田で発生する余剰ガスの焼却処分によって先祖から伝わる土地が汚染されているとして、中国国営の石油会社ペトロオリエンタル(PetroOriental)を相手取り提訴した。
 約150人のワオラニが暮らすミワウノ(Miwaguno)村の指導者らは、首都キトの東に位置するオレリャナ(Orellana)県の主要都市フランシスコデオレリャナ(Francisco de Orellana)の裁判所に、「被害者」として提訴した。
 ワオラニの人々は、「私たちの生活様式は一変した」と訴状で述べ、「気候変動によって、私たちの生存そのものが脅かされている」と訴えた。
 ワオラニが反対している「フレアリング」と呼ばれる余剰ガスの焼却処分は、石油精製の過程で広く実施されており、ペトロオリエンタルも行っている。
 環境保護活動家らによると、オレリャナ県には燃焼処理を行う施設が密集しており、ワオラニは燃焼処分で発生する煙が土地や水源を汚染していると主張している。
 ワオラニの50代の女性は「雨は石炭みたいな味だが、飲料水がないので利用している」と述べた。
 ペトロオリエンタルはオレリャナ県の第14鉱区と第17鉱区の採掘を行っており、1日当たり約1万バレルの石油を生産している。(c)AFPBB News
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b3777f91900e83f514c18ba65117fdad2f03e8b

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登別産ホップ使った地ビール誕生 12日発売 フルーティーな香り

2020-12-12 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/11 21:09 更新
【登別】登別産ホップを使った地ビール「ヌプルペッ ペールエール」が完成し11日、登別市役所で披露会が開かれた。「ヌプルペッ」は登別の語源となったアイヌ語。登別産ホップを30%使用し、フルーティーな香りでさっぱりした味わいに仕上がった。12日に市内で発売される。
 市民有志でつくる「登別産ホップ研究会」が2017年から上川管内上富良野町の農家の協力を得て、米国原産のカスケードホップ50株を市内で栽培している。今年はシカ対策などを行い17キロの収穫に成功。市内のわかさいも本舗のビール工場で仕込み作業をした。
 同会メンバーの泉田覚さん(66)は「来年に向け、30株を畑に追加した。登別産100%になるようにしたい」と話した。
 350ミリリットル入りで1本660円。500本限定でわかさいも本舗登別本店などで販売する。数量限定で同市のふるさと納税の返礼品にも活用する。問い合わせは通話無料の、わかさいも本舗(電)0120・211850へ。(今関茉莉)
※「ヌプルペッ」のルは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/490853

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<ひと語りもの語り>自閉症児 褒めて伸ばす 三男の診断きっかけ 米大学の療育国際資格 田中さん 札幌に新拠点

2020-12-12 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/11 16:00
 自閉症児を治療・教育する療育方法として活用されている応用行動分析学(ABA)。これを広める活動に取り組む札幌市中央区の田中桜子さん(61)は、息子が自閉症と診断されたのを機に、当時住んでいたカナダで国際資格を取得し、息子の療育や自閉症児の支援に携わるようになった。2012年に故郷の函館市に戻ってからも活動を続け、今年9月には札幌に拠点を移し、自閉症の早期治療を行う児童発達支援事業所の開設に向け、準備を進めている。
 ABAは、伸ばしたい行動を褒め、抑えたい行動には軽い不快感を与えて抑えることを基本とする方法。カナダなど北米では、自閉症児の療育にABAを用いるのが一般的だ。
 田中さんは高校卒業後、アルバイトで留学資金をためて21歳の時にカナダへ。現地でも働きながらトロント大で言語学を学んだ。
 卒業後はブリティッシュコロンビア大大学院に進学。父が青森のアイヌ民族の血を引くことから、アイヌ民族の言語やアイデンティティーに関する論文を書いて博士号を取得した。結婚し、子育てと言語学者としての仕事を両立していた。
■「絵が彼の言語」
 転機は三男の誕生だった。4歳になっても言葉を話さず、おむつが外せなかった。心配して医師に相談すると、自閉症と診断。「その時は、ショックでした。でも、まずは子供のためにできることをしようと、気持ちを切り替えました」
 三男は自宅の暖炉で火遊びをするなどの行動があり、改善するためにABAの専門家の指導を親子で受けた。赤い紙に「NO」と暖炉に書いて張るよう助言されて試みたら、火遊びをしなくなった。視覚的に情報を伝えるようにすると、すぐに理解するようになった。「視覚を使ってコミュニケーションを図ると、三男と意思疎通できるようになりました。絵が彼の言語なんだと気が付きました」
 三男の療育を専門的に支えようと、米国の大学の通信教育を受けて、11年に国際資格「認定行動分析士博士(BCBA―D)」を取得。カナダの支援団体にも所属し、三男以外の子供の療育にも携わった。2人に1人は普通学級に通えるようになり、「自閉症児の秘めた能力と、それを引き出す療育の大切さを実感しました」。療育後に世界で活躍する画家やプログラマーになった人もいたという。
■専門指導で変化
 12年に、高齢の母がいる函館に息子たちと戻った。日本の自閉症児療育の遅れを目の当たりにし、ホームページを作って自身の経験や知識を発信。自閉症児の親たちの働きかけで、13年からは月に1、2回、勉強会を開くようになった。
 札幌へ拠点を移したのは、四男が札幌の高校に進学したのがきっかけ。事業所は、米国や英国、マレーシアなどで自閉症児の療育を専門的に行う企業と連携し、自閉症児と親への支援のほか、セラピストの育成も行っていく方針だ。
 田中さんは「専門的な指導を受ければ、子供本人も家族も変わる可能性があります。能力を引き出す支援ができる場所を増やしていきたい」と力を込めた。(田鍋里奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/490637

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道内修学旅行 コロナで思わぬ余波 入場制限中のウポポイ人気 近隣で受け入れ3倍

2020-12-12 | アイヌ民族関連
毎日新聞 12/12(土) 8:21
 新型コロナウイルスの感染拡大が、北海道内の小中学校の修学旅行にも変化を及ぼしている。感染防止のために多くの学校が旅行先を道外から道内へと変更したほか、休校などの影響で実施が遅れ、年度末にずれ込む学校も。道内への旅行が増え、中でも7月開業したばかりの白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を目指し胆振管内を訪れる学校が多くなり、近くの観光施設では例年の3倍を受け入れるなど、思わぬ“余波”も出ている。【平山公崇】
 道教委によると、修学旅行の多様化が進み、近年は時期も分散傾向だったが、感染拡大の影響で2~5月に一斉休校となり、日程の変更を余儀なくされた学校が相次いだ。11月までに全体の約9割は終えたが、残り約1割は来年にずれ込み、2、3月を予定している小学校がそれぞれ数校あり、中学校では十数校が高校入試後から卒業式までの3月になる異例の対応となっているという。
 道教委は6月、各市町村教委に「小中学校の修学旅行の行き先を道内で検討してほしい」と通知。小学校はこれまで同様に道内9割、道外1割だったが、中学校は道内4割、東北、関東、関西などの道外6割から道内9割、東北など1割に変化した。通知の後、道内の歴史や文化を学べる旅行先と道教委が提案したウポポイには数多くの申し込みが寄せられた。
 ただ、ウポポイは入場制限の最中。運営するアイヌ民族文化財団によると、「来館希望日が他校と重なったり、こちらの受け入れ可能な時間が旅行のスケジュールに合わなかったりして実現しなかった学校もかなりある」(西條林哉誘客広報課長)という。
 こうした余波で、来場者が増加した近隣の施設もある。白老町に隣接する登別市にある水族館「マリンパークニクス」は例年、修学旅行生は90校程度5000人だが、今年は11月末までに約240校1万4000人を受け入れた。来年3月までさらに約30校1000人が訪れる予定だ。
 11月下旬の午前10時すぎ、同施設には複数の学校の修学旅行生が訪れていた。入り口では職員が入館者の体温をモニターで確認し、異常があれば非接触体温計で再度測定。同施設は8月、感染予防のため入り口には自動で使える手指の消毒液や靴の裏を消毒するマットを設置し、感染防止策を充実させた。
 約40万人の年間入館者数の半分を占めるインバウンド(訪日外国人)を失い、感染収束の時期も不透明な中、勝間康則営業課長は「お客さまを迎えられたのはありがたい。感染対策が認められ、次年度の予約をいただいたこともあるが、コロナ次第で見通しは立たない」と複雑な表情ものぞかせた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/34479e2bf06256bf6e4b7e8c4ede8fd0e900cec7

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【アイヌと神々の謡】スズメが開いた宴で、調子にのったカラスの悲劇

2020-12-12 | アイヌ民族関連
山と渓谷 12/11(金) 8:00

アイヌ語研究の第一人者、故・萱野茂氏が、祖母や村のフチから聞き集めたアイヌと神々の13の謡(うた)を収録した『アイヌと神々の謡』。ヤマケイ文庫『アイヌと神々の物語』の対となる名著です。北海道の白老町に「ウポポイ(民族共生象徴空間)」もオープンし、アイヌについて関心が高まる今、本書からおすすめの話をご紹介していきます。第11回は鳥たちの楽しい宴の席で起きたできごとの謡です。
カケスとカラス
ハンチキキ シネ・アマム・プシ
 一つのヒエの穂
ハンチキキ チ・プ・イカレ
 倉から降ろし
ハンチキキ チ・キソキソ
 その穂を皆で白にした
ハンチキキ サケ・ネ・チ・カラ
 酒を醸(かも)しに
ハンチキキ イワン・シントコ
 六つの行器(ほかい)
ハンチキキ ロロ・チョ・ライェ
 上座へ据え
ハンチキキ イワン・シントコ
 六つの行器
ハンチキキ ウトゥル・チョ・ライェ
 下座へ据え
ハンチキキ トゥク・コ・レレコ
 二日か三日
ハンチキキ シラン・テッ・コロ
 過ぎたある時
ハンチキキ トノト・カムイ
 酒の神が誕生し
ハンチキキ カムイ・フラ
 神の芳香
ハンチキキ チセ・オンナイ
 家懐(ふところ)に
ハンチキキ エ・トゥシナッキ
 渦(うず)を巻いた
ハンチキキ ウ・キ・ルウェ・ネ
 それをかいだ
ハンチキキ タポロタ
 わたしは
ハンチキキ カムイ・オピッタ
 神々全部を
ハンチキキ アシケ・ア・ウッ
 招待して
ハンチキキ イク・マラプト
 飲みの宴(えん)を
ハンチキキ イペ・マラプト
 食いの宴を
ハンチキキ ア・ウコマシテッカ
 繰り広げた
ハンチキキ タポロタ
 そのうちに
ハンチキキ エヤミ・オッカヨ
 カケス男が
ハンチキキ タプカラタプカラ
 立ち上がり
ハンチキキ ソイワ・サムワ
 舞(まい)を舞いつつ
ハンチキキ オ・シ・ライェ
 外へ出て
ハンチキキ シラナイネ
 しばらくして
ハンチキキ シネ・ニセウ・ヌム
 ドングリ一つ
ハンチキキ エ・クパ・カネ
 口にくわえて
ハンチキキ アフプ ・キワ
 入ってきた
ハンチキキ サンシントコ・オロ
 酒桶(さかおけ)の中へ
ハンチキキ エカッタナ
 トポンと入れた
ハンチキキ タンペクス
 それを見た
ハンチキキ カムイ・オピッタ
 神々全部が
ハンチキキ エ・ウ・ミナレ
 笑い転げた
ハンチキキ タプ・シリキヒ
 その様子を
ハンチキキ パシクル・オッカイ
 横目で見ていた
ハンチキキ ヌカラ・キ・ワ
 カラスの男
ハンチキキ タプカラタプカラ
 舞を舞いつつ
ハンチキキ ソイワ・サムワ
 家の外へ
ハンチキキ オ・シ・ライパ
 出ていった
ハンチキキ シラナイネ
 しばらくして
ハンチキキ ウェッ・シリ
 入ってきた
ハンチキキ エネ・オカ・イ
 その様子は
ハンチキキ ポロ・シ・タッタッ
 大きな糞(くそ)の塊
ハンチキキ エクパ・カネ
 口にくわえ
ハンチキキ サンシントコ・オロ
 酒桶の中へ
ハンチキキ エカッタナ
 トポンと入れた
ハンチキキ タポロワ
 それを見た
ハンチキキ ウェン・サカヨ
 神々は
ハンチキキ ア・ウコ・プンパ
 大いに怒って
ハンチキキ ア・ヌヌケ・サケ
 大事な酒
ハンチキキ ウプソロロケ
 その懐(ふところ)へ
ハンチキキ フンナ・ネ・クル
 どこの者が
ハンチキキ シ・オマレ・パン
 糞を入れる
ハンチキキ セコラン・サカヨ
 そういいながら
ハンチキキ アン・ルウェ・ネ
 カラスの男へ
ハンチキキ キ・ロッ・アイネ
 群がり襲った
ハンチキキ パシクル・オッカヨ
 カラスの男
ハンチキキ アウコプップク
 今はもう
ハンチキキ ア・ライケ・ノイネ
 殺されそうに
ソッソキヤッ タンペ・クス
 なってしまった
ソッソキヤッ エソッソキ・オッカヨ
 シギの男 私は
ソッソキヤッ アコアスラニ・クス
 仲裁(ちゅうさい)頼みに
ソッソキヤッ トアニウンワ
 あちらへ行き
ソッソキヤッ タアニウンワ
 こちらへ走り
ソッソキヤッ アラパ・アナヤッカ
 したけれど
ソッソキヤッ カムイ・ウタラ
 神々が
ソッソキヤッ エネ・イターキ
 異口同音に
ソッソキヤッ サケ・エチ・コロワ
 いう言葉は
ソッソキヤッ イタカ・ヤクン
 最初から
ソッソキヤッ アラパ・アン・ワ
 招待するなら
ソッソキヤッ ア・タンネ・タミ
 走っていき
ソッソキヤッ ア・トゥリトゥリ
 長い刀や
ソッソキヤッ アタッネ・タミ
 短い刀を
ソッソキヤッ ア・トゥリトゥリ
 私ら伸ばすと
ソッソキヤッ キ・ワ・ネヤクネ
 どんなけんかも
ソッソキヤッ サカヨ・ラッチ
 すぐ静まるで
ソッソキヤッ キ・ワ・ネコロカ
 あろうけれど
ソッソキヤッ サケ・アニ・タ
 酒がある時
ソッソキヤッ イ・ヨイラ・ヒネ
 われらを忘れ
ソッソキヤッ サカヨ・アニタ
 けんかがあって
ソッソキヤッ イイェシカル・ンヒ
 思い出される
ソッソキヤッ ア・ルシカ・クス
 腹が立つから
ソッソキヤッ ソモ・アラパ・アンナ
 行かないよ
ソッソキヤッ カムイ・オピッタ
 神々全部が
ソッソキヤッ エネ・ハウォカ
 そういった
ソッソキヤッ タイェクス
 そういわれて
ソッソキヤッ イワカナクス
 帰ってくると
ソッソキヤッ パシクル・オッカヨ
 カラスの男は
ソッソキヤッ ア・ラ・コ・タタ
 羽根の先まで
ソッソキヤッ ア・ラ・コ・フムパ
 斬りきざまれて
ソッソキヤッ トゥライウェンライ
 死んでいた
キ・ワ・イサム・クス
 だから
タネ・オカ・ウタラ
 今いる人よ
サケ・コロ・パ・チキ
 酒をもったら
カムイ・ウタラ
 神々を
ソモ・オイラ・ノ
 忘れないで
アシケ・アアニプ
 招待を
ネシコロ
 するものですよと
アマメチカッポ
 スズメの神が
ハウェアン・シコロ
 いいましたと
語り手 平取町二風谷 貝沢とぅるしの
(昭和41年1月18日採録)
※アイヌ語本文の次の行に、日本語訳を置いています(ただしアイヌ語本文と訳文とはその位置が必ずしも一致していません。訳すにあたって、日本語の言葉の流れをよくするため、3行から5行くらい先取り、あるいは後の行へ移した場合があります)。
解説
このカムイユカラ(神謡)の主役はアマメチカッポ(スズメ)です。たった一穂(いっすい)のヒエを精白にして、六つの酒桶を家の中の上座と下座へ据えます。大勢の神を招待して飲みますが、カケスはドングリを酒桶へ入れて笑いを呼び、カラスは糞の塊を入れ、殺されてしまいます。
サケヘが、前半はハンチキキといって、後半はソッソキヤッになります。
貝沢とぅるしのフチ(おばあさん)の語りには、いい忘れがかなりありましたので私が補足しましたが、補足できるわけは、この話は子どもの時に祖母てかってから何回となく聞かされていて、よく記憶していたからです。
この話の教えは、酒があって人を招待する時には、招待もれのないように、ということです。けんかが始まってから、仲裁が必要であわてて思い出されても行きませんよ、と神々は怒っているわけです。
「私たちなら長い刀や短い刀を伸ばすと、けんかなどはすぐやむのに」といっている神は、くちばしの長いツルとか、その他大形の鳥でしょう。
したがって、この酒宴に集まっているのは形の小さいスズメなどで、大きくてもカケスにカラスというところです。仲裁を頼みに走った鳥はチピヤッ(シギ)です。そこでサケへの後半はソッソキヤッと、前半とは違う鳥の羽音(はおと)というか鳴き声になっています。
酒を醸す時は、ヒエとかアワあるいはトウモロコシを精白にして、それで粥(かゆ)を煮て人肌ぐらいに冷ましてから麹を混ぜます。二日か三日で甘味がついて、四日から一週間すると、アルコール分が増してきます。長く置いた方がきつくなりますが、だいたい二週間ぐらいで発酵が止まるので、それ以上長く置かないことになっています。
※本記事は『アイヌと神々の謡~カムイユカラと子守歌~』(山と溪谷社)からの抜粋です
https://news.yahoo.co.jp/articles/1cfa772741c251cdd71eaee47a61a331129010d4

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環境NGO「WWF」が内部調査。レンジャーらの人権侵害報道を受け「対処する仕組みがなかった」

2020-12-12 | 先住民族関連
バズフィード 12/11(金) 12:48
世界最大級の規模を誇る環境保護団体「世界自然保護基金(WWF)」が、ネパールやカメルーンなどで、地元住民に暴行を加えていた自然保護レンジャーらに資金提供をしていたことが2019年3月、BuzzFeed Newsの取材で明らかになった。【BuzzFeed Japan/高橋李佳子】
これを受けWWFは2020年11月、160ページにわたる内部調査の報告書を発表した。
報告書でWWFは「被害に遭った人々に対し、心から深く悲しみを感じている」と述べており、レンジャーらによる暴力行為は「大変恐ろしく、我々が示すすべての価値観に反している」とした。
レンジャーらによる原住民への暴行、死亡事例も
自然保護と密猟の取り締まりのため、WWFはアフリカやアジアなど各国で、現地レンジャーを支援してきた。多くの密猟者は武装しており、レンジャーも武装化が進んでいる。
BuzzFeed Newsが行った機密文書やメールなどの調査、インタビューにより、現地住民に対するレンジャーによる人権侵害行為やWWFが彼らに物資や資金を提供していた実態が明らかになった。
原住民に対するなたや銃を用いた暴行、住居やキャンプの破壊行為に加え、密猟を疑われた男性がレンジャーらによる拷問を受けて死亡した事例も出ている。死亡事例は、他にも複数ある。
報道を受けて、WWFはすぐに内部調査を始めた。調査は、元国連人権高等弁務官のナヴァネセム・ピレイ氏が率いた。
今回発表された報告書には、新型コロナウイルスの世界的な流行拡大を理由に、調査団は暴行があったとされる場所に渡航できなかったと記されていた。しかし、BuzzFeed Newsが報じたネパール、カメルーン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国でのレンジャーらによる人権侵害疑惑を、報告書は裏付けている。
「残念ながら、社会政策を実施するという団体のポリシーは、十分にかつ一貫して守られてはいない」と報告書
特にコンゴ盆地は、人権を守る上でWWFが取り組むべき仕事を「最も希薄に行った」場所だと記載されている。殺人、レイプ、拷問などの疑惑が報告されていたが、WWFの現地事務局はそれらを十分に調査しなかったという。
コンゴ盆地のWWF事務局は、WWFインターナショナルによる直接の管轄下にあるものの、WWF本部のスタッフがコンゴ盆地での組織の活動について監視することは、ほとんどなかったと記されている。
理由は、政府関係機関が「否定的な反応を示すことを恐れた」としている。
また内部調査は、WWFインターナショナルが現地事務局に対し、人権保護における明確なガイドラインを提示していなかったとも明らかにした。現地警察などの法執行機関との連携も、規範があったわけではなかったという。
レンジャーやスタッフの行動規範について、研修の実施、レンジャーらに対する支援、暴行の申し立てへの対応などは、現地の事務局の判断に委ねられる形になっていた。
「深刻で広範」な人権侵害行為が複数報告された後も、WWFは「エコガード」と呼ばれる現地レンジャーらを技術的・金銭的に支援していたことも、内部調査により明らかになった。
「人権侵害の報告に対処する仕組みがなかった」。監視体制の強化を勧告
ネパールでは2000年代初頭から今年7月まで、拷問、レイプ、殺人などの疑惑が挙がっていた。国立公園の職員が現地住民の若者に暴行を加えたり、住居を破壊したりしたという事例も報告されたが、「反密猟活動中、WWFには不正行為の報告を受ける正式なメカニズムが存在していなかった」と報告書に記載されている。
少なくとも2018年まで、人権侵害報告に「一貫して総合的に取り組む」ための仕組みが世界各国のWWFネットワークには存在していなかったと、報告書で述べられている。
報告書で調査団体は、WWFに監視体制を強めるよう勧告した。具体的には人権専門家の雇用、保全事業に着手する前の審査の強化、WWF本部と現地の法執行機関との間で人権侵害に関してルールを設けること、先住民が虐待をより簡単に報告できるように、効果的な苦情処理システムを確立することなどが挙げられている。
暴行の実態を黙認した疑いのある幹部。団体の責任については触れられず
過去にWWFが実施した委託調査の報告書では、WWFが支援するレンジャーらの暴力行為がカメルーンで「加速している」と記されていた。
WWFインターナショナルのマルコ・ランベルティーニ事務局長とドミニク・オニール会長はこの報告を受けていたことが、昨年10月のBuzzFeed Newsの報道で明らかになっている。
BuzzFeed Newsが数々の暴行を報じる前、少なくとも2018年1月の時点で、暴力行為が増加していた実態を、WWF幹部らは黙認していた可能性がある。しかしピレイ氏の報告書では、WWFに暴力行為の責任があるかどうかは言及されていなかった。
先住民族の権利保護団体「ザ・フォレスト・ピープルズ・プログラム(The Forest Peoples Program)」は、現地の虐待行為をWWFに報告してきた。コーディネーターのヘレン・トゥーゲントハット氏は、これを機に他の自然保護団体も体制を厳しく見直すべきだと語る。
「報告書に記載されているような、先住民族や地域コミュニティが被っている人権侵害は、WWFだけではなく、自然保護のコミュニティ全体で発生している根本的な問題を浮き彫りにしている」
「他の保護団体だけでなく、資金提供者たちにも、この報告書をよく読んでもらいたい。そしてこれまでの実績を見直し、修正してほしい」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f193dff3ae7e697207ebc9e41c9fc987887eff31

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