2025.01.23釧路新聞
【白糠】町出身で道アイヌ協会が認定する優秀工芸師の間宮喜代子さん(74)=石狩市在住=による「アイヌ文様刺(し)繍(しゅう)展」が2月16日まで、町東3のアイヌ文化拠点施設「ウレシパチセ」で開かれ、訪れる人たちの目を楽しませている。
間宮さんは30歳ころから刺しゅうを始め、作品は白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」や白糠アイヌミュージアム「ポコロ」に展示されている。2024年には文化の振興や海外発信に貢献したとして、24年度文化庁長官表彰も受けた。考案した文様は町内を主なロケ地とするアイヌ民族を題材にした映画「シサム」のエンディングにも使われている。町内で作品展を開くのは今回で4回目。
作品は「間宮ブルー」と呼ばれる青を基調とした色使いや、高度な技術が必要なクモの巣状の刺しゅう「エタラカ」の絵柄が特徴。会場にはアイヌ文様刺しゅうが入ったタペストリーやランチョンマット、着物やポシェットなど約100点を展示している。マスクケースや針刺し、チャームなど一部の小物は販売もしている。
間宮さんは「やめたいと思うこともあったが、続けてきて受賞できた。どれも思い入れがあるので見ていってほしい」と話している。
入場無料。時間は午前10時から午後5時まで。月曜休館。最終日は正午まで。同施設では現在、映画「シサム」の衣装や小道具の展示も行っている。
問い合わせは同施設01547(2)5668へ。
作品を前に間宮さん