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長い石灰棚を、降りてきました。
降り切った場所にゲートがありました。
ここから入ることもできるようです。
少し滑りやすい石灰棚を、登って行くのは結構厳しそうな気がします。
時間はすでに、15時を回っていました。
まだたくさんの人が、入って行っているようでした。
この坂を降り切った場所に、待ち合わせ場所のカフェがあります。
15時半までに、降りていかないといけません。
まだカフェまでは、少し距離がありました。
ガイドさんが、座って寛いでいました。
私が一番乗りのようでした。
やっといつものものを、いただくことができました。
落ち着いて、 先ほどから少し気にしていたこと を確かめようと思います。
パスポートを入れたケースが、温泉から戻って着替えた時になかったような気がしていました。
席に座って、ゆっくりとカバンの中を確認してみました。
やっぱり....
パスポート入れたケースが、ありません!!
旅行中に絶対なくしてはいけないもの ” パスポート ”
それを入れた、ケース自体がカバンの中にありません。
先ほどの悪い予感があたりました。
今朝イスタンブールから日帰りで、パムッカレまでやってきました。
国内線を使いましたので、チェックインの時にはパスポートを提示しています。
機内で降りる前に、シート前のポケットから出した記憶があります。
考えられることは3つありました。
1 . 機内に忘れてきた。
2 . 赤い温泉に入った時に、少しだけ鞄から離れました。
3 . スパのロッカーから、盗まれた。
この3点しかありません。
みなさんがそろって、食事場所へと移動するようです。
少し離れた場所にあるカフェテリア方式の食事場所へと向かいました。
私は、最初のホテルへガイドさんを探しに行きました。
そこで、パスポートを無くしたことを伝えました。
日本語の堪能な人を、探してきてくれるようです。
私は、色々な場所へ電話することにしました。
まず、カード会社の コンシェルジェ ・ デスク です。
混雑しているのか、つながりそうにありません。
他にも、エマージェンシー用の連絡先が何件かありましたが、どこにもうまくつながりません。
携帯の電池が、容赦なく減っていきます。
ここで考えられる3点を検討してみることにしました。
まず、機内で忘れたか?
カバンに入れた記憶があります。
これはないと思います。
赤い温泉で、盗まれたか?
カバンから離れたのは、そんなに長い時間ではありません。
それに常に視界内にカバンがありましたので、そんなことはないはずです。
スパのロッカーから盗まれたか?
これが一番確率が高そうですが、私の記憶では閉めた時と開けた時の配置が、
全く変わっていなかったのです。
このことには、結構自信があります。
結構詰め込んで出てきましたが、その状態に変化がなかった様な気がします。
ツアーのガイドさんが、日本語の堪能なガイドさんを連れて戻ってきてくれました。
この方、かなり日本語が話せます。
まずホテルのロビーにあるパソコンで、 外務省の連絡先 を調べました。
携帯の電池がもう無くなりそうでしたので、ガイドさんにお願いして、ホテルの電話をお借りしました。
電話すると、すでに時間外のアナウンスです。
緊急時はしばらく待てとのアナウンスでしたので、待っているとやっと繋がりました。
ひとしきり事情を説明をして、指示を仰ぎました。
「 土日は休みですので、月曜日に 戸籍謄本 を持ってきてください。 」
そんなもの、旅行時に持っている人がいるのでしょうか?
思わず耳を疑ってしまいました。
最近は免許証でも、本籍地を確認することはできません。
そんなもの持っていませんと伝えると、
急いでいる場合は、なんとか1日で渡航証明書を発行してくれるとのことでした。
対応ができる場所があるのが、 イスタンブールかアンカラ になります。
イスタンブールまでの帰りは、飛行機の予定でした。
パスポートがありませんので、飛行機に乗るのは難しそうです。
戻るにはここから、夜行バスで一晩かけてイスタンブールまで戻るしかないのか....
渡航証明書を発行 するためには、 警察へ行って盗難届 を出さないといけません。
警察まで、一緒に行ってあげるよと日本語の堪能なガイドさんが言ってくれました。
ここで最後の希望を1つ、お願いしてみることにしました。
どうしても考えられるのは、 機内で落としたか?忘れたか? しか無いような気がします。
トルコの人は、あまり英語が得意そうではありませんでした。
『 申し訳ありませんが、デニズリの空港へ連絡してもらえませんか?
機内忘れたか?落としたのかもしれません。 』
ガイドさんは、分かりましたと言って電話をかけに行ってくれました。
しばらくすると...
「 見つけたよ! 空港にあったよ!! 」
と満面の笑顔で戻ってきてくれました。
絶体絶命のピンチから、救われた感じです。
この方に大感謝です。
周りにいた人からも、よかったよかったと皆さんから声をかけていただきました。
同じツアーの人たちからも....
この後ずっと行動を共にしていたら、
私のニックネームはおそらく PASS になっていたと思います。
やっと落ち着くことができました。
帰りのバスまで、まだ少し時間がありましたので食事をすることにしました。
ホッとしたのと、朝から何も食べていませんでしたので何か食べたくなってきました。
まずこれから。
やはり安心して飲んだビールは、一味違いました。
記憶の曖昧さに困惑しながら、ホッとした気持ちでいただきました。
やはり切れたマオリのお守りは、不吉の前兆だったようです。
今まで色々とやってきましたが、こんな失敗は初めてです。
2度目の帰国延期を、覚悟しました。
とりあえず、軽くポテトをいただきました。
ビールを少し多めにいただいたのは、言うまでもありません。
先ほどのお礼をもう一度言おうと、ホテルへと戻りました。
色々な人から、
「 パスポートあったんだって、よかったなぁ。 」
と声をかけられました。
残念ながら、他の用事で先ほどのガイドさんは席をはずしているようでした。
この時は言えませんでいたが、
『 本当にありがとうございました。 』
旅先でお世話になった事を、忘れることはありません。
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