写真は日本橋高島屋です。
中二階から下を見下ろしながら、夫がつぶやきました。
「子どもの頃、たまに高島屋につれてきてもらうと、すごいところだな、といつも胸を躍らせたものだ」
新宿の牛込で育った夫が、そんなことを言うので、びっくり。
「秩父生まれの私がそう言うのなら、説得力があるけれど、東京生まれのあなたが、そんなことを言うなんて、リアリティがない気がするわ」と、私。
「昔の牛込は、田舎っぽかったんだよ」と、夫。
昔の、その時代のなごりを残しているのが、写真うしろのアール・デコ風の照明。
私はといえば、夏休みにデパートで食べさせてもらった、銀のカップに入ったウエハース付きのアイスクリームのことだけしか思い出せません。
東京があまりにも非日常だったので、こうした建物や細部のディテールに感動する余裕すらなかったのかも知れません。
さて、昨日の休日は、夫がたまに行きたがる、高島屋の数件日本橋寄りにあるカフェで、セサミのホットサンドイッチでランチを。
夫はここのカフェがすごくお気に入りで、ときどき「今日はあそこのホットサンドでランチにしよう」と言います。
10年ほど前、夫はアメリカに赴任していたので、「なつかしさ?」と思いきや、
「アメリカのカフェは、こういう雰囲気じゃないな」と。
結局ただの、おいしいパン好き。
でもテーブルの横では、外人が英語で語らっています。
その会話に耳をすましながら、春キャベツとベーコンのホットサンドイッチにかぶりつきます。
なんとものどかな、休日のランチでした。