20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

腕時計

2019年06月30日 | Weblog

             

 昔、夫はアメリカに赴任していて、2ヶ月に一度、日本に帰ってきていました。

 そのお土産で、何度か、NYなどで個性的なブレスレットのような腕時計を買ってきてもらったりして、かなり腕時計が、目立っていました。

 でもここ数年。

 先日も、自分で三越のフランスフェアで買ったのも、おとなしく平凡なデザインの腕時計。

 

 外人のモデルの女性などは、年齢に関係なく、すごく派手なブレスレッドのような腕時計をしています。

 でも爪を赤く塗っているのに、腕時計まで個性的なものをつける自信が、年齢とともになくなってきました。

(骨折してから、特に)

  

 そうでなくても、リハビリの若い男性の先生に「リップとネイルは、20歳って言っても通用するよ」と、カルテを書くために、生年月日を聞かれるごとに言われます。

 近頃は、もういい加減、年齢を聞かれるのが嫌になって、嘘の年を言うと「カルテなんだから、ふざけないで」と。

「それに言うならさ、40歳です、くらいの、サバをよんだら?」と、彼は、口が悪いわりに、なかなか大人です。

 

 近頃歩いていると、じっとみつめて、声をかけてくるのは、おばあさんばかり。

 先日もお買い物の帰りに、「ふれあいセンター」と言って、お年寄りたちの、運動や文化を支援しているセンターから、体操教室が終わったようで、ぞろぞろとおばあさんたちが出てきました。

 玄関を出たところで、その前を、歩いていた私を、じっと見ています。

 歩き方でも、おかしいのかしらと、不安になって、うつむきました。

「あなた、そのお洋服、すごくすてきよ。とってもきれい」と、数人で、私に向かって大声で。

 お年寄りって、見ず知らずの人にも、こうした大盤振る舞いの、お声がけをするものなのですね!

 びっくりして、思わず立ち止まり、にこっと笑顔を向け「ありがとうございます!」とお礼を言って、そそくさとその場から逃げました。

 

 でもこんな風に、たまに知らない人から、お声をかけていただくのは、もうおばあさんばかり(涙)。

 ああ!!

 先日、後ろ姿の私に、男性が声をかけてきました。

「ステキですね」

 ええ!!

 びっくりして振り向くと、私が若い女性ではなかったので、うろたえた、男性は、

「赤いジャケット、お似合いです」と、しどろもどろに・・・。

 派手な女性をナンパしようとしたら、振り向かれたとたん、「なんだ結構、年、いってんじゃん」って感じ(笑)。

 

   そんなわけで、ジェンダーレスな、ブレスレッドのようなエルメスの腕時計、いいなと思っても、自分のものにできる自信など、もうありません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする