今回の空倶楽部は、金沢を一望する大乗寺丘陵公園から。
金沢南部の丘陵地に整備された公園で、
ここから眺める大パノラマは必見の価値があると思っている。
天気の良い日には遠く日本海を望むことができ、
金沢市街越しに海に沈む夕日は圧巻だ。
また、園内を散策しながら、
梅、桜、つつじ、紫陽花…、そして秋には紅葉と、
草花の彩りと、四季の移ろいを楽しむにもってこいの場所でもある。
さて、この時期、いよいよ紫陽花も終盤。
いつの頃からか、瑞々しく咲く紫陽花よりも枯れ際の紫陽花に惹かれるようになった。
枯れても花を落とすことなく、しかも枯れ具合に応じて花の色も複雑に変化していく。
桜など、散りぎわの潔さに日本人にありがちな人生観を重ねたくもなるが、
紫陽花が枯れて変遷することに、自分の老後もこうありたいと願うほうが、
往生際が悪かろうと、なんとなく人間臭いと感じるのだ。
前置きが長くなったが、空倶楽部。
今月のお題は「曇り空」。
丘陵公園に上った頃、見渡す金沢の空は、ほとんど曇に覆われていた。
ということで、とりあえずお題はクリア。
その後、前線の通過とともに次第に夏の空が現れ始める。
「なるほど、これが天気の変わり目か」と、
劇的に移り変わる空の表情を期せずして楽しむことができた。
なんとなくの選曲はエルトン・ジョン。
「イエス・イッツ・ミー」という邦題でリリースされた日本でのデビュー曲であったはず。
ただし、本国イギリスではまったくヒットせず、
シングルレコードも日本でしか発売されていなかったと記憶している。
Elton John - It's Me That You Need
「9」のつく日は空倶楽部の日