万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

星に願いを・・・

2009-01-31 21:40:10 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介したデヴィッド・スーギッチさんの万華鏡の映像です。天使がたくさん星に向かっていて、何だか願い事を届けてくれそうな感じがします。万華鏡ギャラリー「桴館」さんで拝見したとき、嬉しくなって写真を撮らせていただきました。鏡の反射が為せる技とわかってはいても、夢がありますね。
オブジェクトは3本のオイルワンドで、中にはゴールドやシルバーのビーズが流れるように動きます。テイパードミラーシステムの先端部を斜めにカットして、このような立体的な星の形を生み出し、オブジェクトのビーズと外からの光が星の輝きを演出します。
スーギッチさんの立体的な映像は以前にもご紹介しましたが、花が咲き蝶が飛ぶ映像や、宇宙空間を思わせる映像など、見る人を包み込み、別世界に連れて行ってくれる万華鏡です。
今日の日経新聞土曜版で紹介されていた万華鏡の記事をご覧になった方もいらっしゃると思いますが、写真で紹介されていた万華鏡もスーギッチさんの作品だと思います。
Comments (2)
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大きなアイホール

2009-01-30 20:17:57 | 万華鏡ブログ
この万華鏡のアイホール(覗き口)をご覧下さい。大きいですね。そして装飾はんだのきれいなこと! これは3D映像を得意とするデヴィッド・スーギッチさんの少し大きめの万華鏡です。仙台の万華鏡ギャラリー「桴館」さんで昨年見せていただいたものです。
16年ほど前、まだスーギッチさんが万華鏡を創り始めたばかりの頃、ある女性が万華鏡を創って欲しいと言ってきました。でも片目をつぶって小さな穴を覗き込むのは嫌だから、アイホールが大きいものが良いと言ったのだそうです。
そこでアイホールを大きくし、その頃使っていた小さなオブジェクトセルを先端につけることを考え、細長い台形にミラーをカットし、組み立ててみたところ思いがけず見えたのは円状の映像ではなく、立体的な球だったのです。作った本人がびっくりしたというこのミラーシステムで、それから彼はさまざまな3D映像を生み出してきました。彼の万華鏡史にはこんな偶然から生まれた発見がちりばめられているとのことです。これもまた万華鏡の魅力(それとも魔力)なのでしょうか。
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求める映像のためのオブジェクト

2009-01-28 22:31:08 | 万華鏡ブログ

Ryoさんの万華鏡の凄さは、その映像にあります。繊細で表情豊かで、時には陰鬱さも感じさせながら、目の前に迫ってくる感じです。 完ぺきなシンメトリーにこだわり、アイホールは小さめで、ミラーも逆テイパードに組んでいます。覗く部分に「遊び」を許さず、小さなアイホールから見える世界は、目の前に中心があり、きっちりと完結した反復映像になるのです。
写真ではその完結した曼荼羅映像全体を映し出すことができなかったので迷いましたが、少しでもその表情が伝わればと思い、その一部分をご紹介します。オブジェクトの形ひとつひとつが繰り返された時の意味を知っているかのように作られ、組み合わされているように思います。美しい映像です。
万華鏡の映像について、小さなかけらの集まりでも「思いがけないほどの」美しい、均衡の取れた映像になることが魅力のひとつですが、偶然性だけにゆだねることなく、その美しさを追求する作家さんたちのアイディアや意図もますます見逃せなくなったこの頃です。
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角と脚のある万華鏡

2009-01-27 16:38:43 | 万華鏡ブログ
よく見ると小さな角(つの)が見えますか?三角錐をひっくり返したような不安定な置きかたを脚と尾(のような…)で支えています。
数年前はこんな小さな角でもびっくりしましたが、最近ではもっと立派な角と脚が付いた万華鏡を創っていて、「山見浩司となかまたち展」でも、その作品の独特の風貌と映像の緻密さで話題になりました。麻布十番の万華鏡専門店で作品を創っているRyoさんの万華鏡です。
かの有名なドン・ドークさんの工房で開かれたワークキャンプに参加し、多くのことを学び、それ以来地道に技術を高めてきた若手の作家さんですが、作品を拝見できるチャンスが少ないので、このブログでも初登場です。(この作品は最近のものではありませんが、ユニークさの片鱗が見えていると思います。)
ステンドガラスの万華鏡作家さんで、ガラスを選ぶのにも独特の目を持っているようで、他のステンドガラスの作家さんとは一味違ったガラス使いです。また装飾はんだの技術にもすばらしいものがあります。
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万華鏡模様と手拭

2009-01-25 15:17:58 | 万華鏡ブログ
関西の万華鏡作家さんから教えてもらって、京都の「町屋手拭」の老舗から購入した手拭です。
万華鏡柄にはこのレッドと、ほかにブルーがあります。結構意外な組み合わせで、その意外さにちょっとびっくりです。万華鏡映像をデザインしたキルトや刺繍作品は見たことがありますが、手拭とは! 細長いものを包むのにも適しているようなので、万華鏡を包んでももちろんOKですね。
興味のある方は、永楽屋 細辻伊兵衛商店さんのウェブサイトをご覧下さい。
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いさぎよい映像の変化

2009-01-24 23:02:15 | 万華鏡ブログ
みずあめやさんの万華鏡はオイルワンドの作品が多いのですが、作品展などには定番作品だけでなく、ドライタイプのものや新しい図柄のものなど積極的に取り組んで見せてくれています。一つ前の作品展ではほんの数点出ていたものが、次の作品展では種類も品質も充実したものを展示してあり、本当に嬉しく思いました。このパートドヴェールの作品群もそんな充実を見せてくれる万華鏡です。
白い背景のドライタイプは筒全体を回して映像の変化を楽しみます。ドライタイプの場合はオブジェクトがいつも下方に動き、ミラーを通して見たとき、その映像が劇的に変化するところが面白いところです。オブジェクトがびっしりと映りこむときと、背景の白がたくさん見え、オブジェクトが中心部にかたまっているときとの落差があり、オイルタイプの流れはないけれど、一瞬にして次の映像に進む“いさぎよさ”があるところが好きです。彼岸花の映像も赤やオレンジに染まるかと思うと、次には淡いミントグリーンやピンクの模様が見えたりして、またその次を期待させ、ドライタイプならではの楽しみがあります。
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和風モダンな万華鏡

2009-01-23 22:34:15 | 万華鏡ブログ
みずあめやさんのパートドヴェールの万華鏡「彼岸花」です。パートドヴェールの工程のあと、金色を塗ってもう一度焼き上げてこのデザインになりました。決して大きくない細長いガラスにたくさんの色は使わず描かれた彼岸花のすっきりとした姿。全部を描かずに全部を見せるデザインに、いつもながらうまいなあと思います。
このシリーズの作品には金や白金を図柄に取り入れていますが、光沢のないしっとりとした質感が独特の雰囲気を生み出し、なんともいえず魅力的です。特にこの作品は彼岸花の赤と地の金色の組み合わせがとても“和風”で、それでいてモダンな万華鏡です。
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視野いっぱいに広がる映像

2009-01-21 22:56:52 | 万華鏡ブログ
一昨日ご紹介した豊田万里さん・芳賀紀子さんコラボレーションの3作品のうち、右側にあった万華鏡の内部映像です。芳賀さんのデザインした模様に合った素敵な映像です。同じ3ミラーでも昨日のものとはずいぶん違って見えますね。
3ミラーシステムは映像が視野いっぱいに広がります。
その中でも、反射映像が隙なく、また重なりもなく、きっちりと繰り返す形は3種類しかありません。一番オーソドックスなのは正三角形に組んだ60度のもので、正三角形の反射映像が繰り返されます。そのほかに、この映像のミラーシステムである45度-45度-90度に組んだものは四角いパターンの繰り返しになります。最後のひとつは30度-60度-90度に組んだもので、一番複雑な繰り返しになります。
昨日の花の映像のように中心のある丸い映像を囲むように周りに繰り返し模様が見えるのは、狭い角度の二等辺三角形に組んだ3ミラーシステムです。この場合は映像が重なり合う部分が出てきます。割り切れない角度で組んだ部分から反射映像の重なりという効果が生まれ、それはまたひとつの映像パターンとして多くの作家さんが取り入れています。 
山見さんの番組を拝見しながら、あらためてそれぞれのミラーシステムの味わいを思い、またきれいに鏡を組むことの大切さを感じた次第です。
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花開く映像

2009-01-20 21:52:21 | 万華鏡ブログ

豊田万里さんの蓮の映像です。繊細なガラスの表情が美しいですね。万華鏡は「華」と書きますが、豊田さんのこのシリーズの映像は「花」そのものです。横長のオブジェクトセルの形を活かして、細長いガラスオブジェクトを入れたのは、中心から花開くように、放射線状に映像ができるようにするため。もちろんそれだけではなく、ミラーの幅や角度、花芯など、ほかにもいろいろな工夫があるのだと思います。
芳賀紀子さんの花と豊田万里さんの花が咲く万華鏡・・・これからもいろいろな花を咲かせていただきたいと思います。
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蓮の花を描いた万華鏡

2009-01-19 20:45:55 | 万華鏡ブログ

豊田万里さんと芳賀紀子さんのコラボレーション作品を何回かご紹介してきましたが、今日は「山見浩司となかまたち展」に出品されていた蓮の花がテーマの万華鏡です(左の2点)。 半円筒形の白い筒に描かれたガラスの花々はどれも清楚で魅力的で、新しい作品を見るたびにとても惹かれます。ガラスにガラスの粉で絵を描き焼き付けたり、フュージングの技法で立体的にガラスを重ねたりした、女性らしい細やかさを感じるガラス万華鏡です。半円筒というユニークな形であるうえに、組み立てるのにはんだを使わないのも特徴です。
内部の映像はやっぱり美しい花。
次回ご紹介します。
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