万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ナップ工房から ”Believe On"

2018-04-13 15:01:22 | 万華鏡ブログ

ナップ夫妻のマンダラシリーズは、手持ち型の高品質な万華鏡です。 二人合わせて五十数年の実績がある彼らの素晴らしいクラフトマンシップを見せてくれます。
今回ご紹介するのは、2018年新作「Believe On」(ビリーブ・オン)です。何よりも映像の迫力があるので、映像から紹介しましょう。

ナップ夫妻の作品で4ポイントというのは、初めてではないでしょうか? 今までは、5ポイント、6ポイントがとても多く、小さな作品では3ミラーもありますが、今回は2ミラー、4ポイントです。

そしてもう一つ、新しいのはオブジェクトの色合いです。 今まではジュエルトーンとブライトトーンという2種類を作ってきたシェリーさんですが、今回は一つにまとめています。 新しい試みです。ここでご紹介する映像は、すべて一つの万華鏡のものとは思えないくらい変化します。

映像の色合いの変化に大きな影響を与えるのが、オブジェクトセルの側面のダイクロイックフィルターです。このフィルターを通して光の色が変わり、映像に色を添えます。

ポイント数が少ない分、オブジェクトの形や質感がよりはっきり見えます。バーナーワークで作るオブジェクトは、ガラス棒をひねったり、つぶしたりという細工はもちろん、ダイクロイックガラスや彼女のオリジナル「ルチーニ」と呼ばれるガラス細工が含まれ、多様な模様を映し出します。

これらの迫力のある映像の変化を見せてくれるのが、この万華鏡です。先端部がとてもなめらかに回り、覗きやすい構造になっています。アクリルのオブジェクトセルのきれいな形状、回転部分の回しやすい細工、眼のぶつからないアイホールのくぼみなど、ランディさんのこだわりの機能美は、何気ないけれど良い万華鏡の証拠です。
オイルの中で流れるような映像変化は現代万華鏡ならではのもの。そしてこの迫力、インパクトの強さはアメリカの作家さんならではと思います。何よりもナップ夫妻の伝えたい想いが感じられ、覗けば別世界へ誘われる万華鏡です。

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可憐なスプレーマム

2018-04-11 21:37:39 | 万華鏡ブログ

今日ご紹介するのは、松田晃江さんの小ぶりな万華鏡シリーズの一つ、「スプレーマム」です。 そのイメージどおり、花びらのような模様が筒いっぱいに細工にされています。

ドライセルでオブジェクトセルの背景には白い和紙を使っているので、柔らかい光を通します。ひとつひとつのガラスオブジェクトは薄く、重なり合って色を混ぜながら、繊細でソフトな5ポイントの花模様が展開します。

とても小さな万華鏡の中に可愛らしく咲く花々という風情が感じられます。

表情はとても豊かで、変化が多いこと、小さくて持ちやすいことが、いつまでも覗いていたくなるこの万華鏡のチャームポイントでしょうか。優しい色合いも気持ちを和らげてくれますね。

このシリーズはいろいろな色が用意されていて、オブジェクトセルの色合いも違っています。下の右端のものはオブジェクトがセピア色。 薄く引いたガラスオブジェクトが繊細な6ポイントの映像を生み出します。

カラフルな色がなくてもとても美しい映像ですね。

スプレーマムは長さは約11㎝、真鍮製の筒に施した紙粘土の細工で、微妙な違いがありますが、最大径2.5㎝ほどです。
万華鏡を入れる手作りの袋も付いていて、作家さんが届けたい気持ちが込められています。

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