万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

松宮真理子さんの万華鏡展

2014-03-29 16:19:44 | 万華鏡ブログ

今日は銀座の「木の香」ギャラリースペースで開催中の松宮真理子さんの万華鏡展をご紹介します。 松宮さんは個展を中心に活躍中の万華鏡作家&画家さんなので、今回の展示にも絵画と万華鏡が出品され、独自の世界を展開なさっています。
上の写真は新作「Secret Garden」で、ボディーに透明なガラスを生かした春らしい作品です。

映像も春らしいですね。背景のガラスの色を映しこむ3ミラーシステムで、柔らかな印象です。

緑のガラスオブジェクトが清々しい映像を見せています。

定番の「Olive」シリーズは、新しい色と模様が並びました。 定番とはいえ、一つ一つ違った万華鏡です。とてもきれいな色でお洒落なデザインですから、身近に飾ってみたいなと思うような万華鏡ですね。 中には繊細なガラス模様が展開します。

今回 ひときわ存在感を見せた作品 Vega です。 金属工芸作家 手銭吾郎さんとのコラボレーション作品です。 手銭さんは鍛金の技術で金属造形作品を製作なさる方で、この堂々とした、凝った造りの万華鏡を製作なさいました。 ネジや脚、すべての部品も手作りで組み立てられ、LEDライトも3か所に内蔵されています。
 

宇宙望遠鏡のような重厚感のある万華鏡の中に展開するのは、松宮さんのモチーフのひとつ、天体観測の世界です。

宇宙空間に吸い込まれそうな、別の世界の入り口にいるような感覚を楽しめます。 写真ではとても表現が足りませんが、オイルの中を時々光を発しながらゆっくり流れるように展開する神秘的な映像世界です。

本来の「天体観測」シリーズの作品。 黒い背景に、オイルの中をゆっくり動く少ないオブジェクトで表現されている世界です。 

こちらは新作の「天体観測 Aurora」です。 黒いボディーの一部に色ガラスの帯がはめ込まれ、オープン2ミラーシステムなので、光を通すと、その色の帯が天体観測の映像の周りをオーロラのように飾るのが特徴です。

洗練されたデザインの松宮さんの作品の一つ一つから、作家さんの心意気が感じられます。 



松宮真理子万華鏡展
3月30日17時まで
木の香 ギャラリースペースにて開催中
中央区銀座7-10-5 ランディック第3銀座ビル B1F

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜のつぼみもふくらんで

2014-03-19 21:36:02 | 万華鏡ブログ

白いガラスの筒に桜の花が咲く素敵な万華鏡をご紹介します。 スティーブ&ペギー・キテルソン夫妻の「フラワースコープ」シリーズから、「Cherry Blossom」(桜)です。 2011年10月22日のブログでもご紹介していますが、毎回違った表情で、魅力的なので、また登場です。
ガラスの桜、膨らんだつぼみ、丸い筒にどうやって咲かせるのかしらと思うほど、立体的な装飾になっています。

今回の華模様はどんな感じでしょう? ぜひ2011年のと見比べてください。 とても違っています。

フラワーシリーズの特徴は、テーマの花のミニチュアのガラス細工がオブジェクトに含まれていることです。 ピンク色の花が、ところどころに見え隠れしています。

色の重なりあいから、美しい模様が生まれます。 今回はオブジェクトに柔らかい輝きのゴールドも含まれ、ダイクロイックガラスも使われています。 オイルの中のゆったりとした流れに任せて変わる華模様・・・・優雅な雰囲気が伝わってきます。

日本の桜はピンク一色だけれど、春を感じさせるグリーンや明るい空を思わせるブルーなどが組み合わされた、華やかな映像ですね。 

早咲きの桜を見ながら、今年も桜を愛でる季節になってきたなあと思い、この作品を取り上げました。 25個の限定版ですが、注文を受けて少しずつ製作なさっているようです。 その時々の作家さんの気持ちを映し出す映像表現なのかなと思います。 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師の喜びという万華鏡

2014-03-16 13:38:45 | 万華鏡ブログ

艶消しのゴールドの筒、スマートなデザインは、デヴィッド・カリッシュさんの万華鏡です。金属の筒とアクリルをきれいに組み合わせたモダンな万華鏡ですね。
右側の作品は、「Doctor's Delight」と言います。 訳すと「医師の喜び」ということになるでしょうか。
トップに付いた飾りは、医療を象徴するマークです。

この作品の特徴はオブジェクトが薬剤(カプセルや錠剤)であることです。 思いがけずきれいな映像効果に驚くことでしょう。 薬剤は間違えをなくすためでしょうか、色がはっきりしているので、オブジェクトとしても面白いことにカリッシュさんが、目を付けたものです。 忙しいお医者様の仕事の合間に、ちょっと覗いて楽しんでくださいと言っているみたいな万華鏡ですね。

カプセルに印刷された文字が映り込む映像も。 くっきりと鮮やかに展開する映像は、独特で見ごたえがあります。

左側の作品は「ロックスター」です。 セルを挟む三角形のアクリルが安定させるための台でもあり、また重なりあうことで六芒星となり、デザインの要にもなっています。 覗き口は木と真鍮を組み合わせており、いつもながら異素材の組み合わせがうまいなあと感じます。

とてもきれいに加工された三角形のアクリル板は光を十分に通し、映像はくっきりと明るく見えます。 この作品の特徴は、オブジェクトにきれいな石をたくさん使っていることで、タイトルの 「ロックスター」 (石=ロック、星=スター)の所以です。

作品名とサインが刻まれています。  2ミラー6ポイントの映像で、映り込む石の色で、ガラッと雰囲気が変わります。

筒に飾られたメタルのエンブレムも万華鏡映像のような模様です。 オイルセルは、アクリル板ごととても滑らかに回転するので、角に指をかけて回しながら、映像の変化を楽しみます。

 

 

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春色 満開

2014-03-12 23:26:43 | 万華鏡ブログ

今日は少し気温もあがって、日差しも温かくなりました。 春色の万華鏡映像を集めてみました。
いずれも流山市の万華鏡ギャラリー「見世蔵」で開催中の「万華鏡 スプリングコレクション」展に出品されているものです。

トップの写真と次の写真は、石田千香子さんの「夜の桜」。 薄いベールをまとったような映像が素敵です。

次は松田晃江さんの「ぼんぼり」。 丸くて可愛らしい箱入りの作品です。 

中里さんの「はなみずきの頃」 立体的なオブジェクトと特別なミラーシステムで、映像も立体的。 花が浮かび上が景色が良いですね。

こちらも中里さんの「Katagami」シリーズの1点。 大きく広がる春色の世界です。

スティーブ&ペギー・キテルソン夫妻の「チェリー・ブロッサム」は、白いガラスの筒に飾られた桜の美しい作品です。 オブジェクトにも桜の花が入っています。

マイケル・コリアさんの「チェリー・ブロッサム」は色合いも形もくっきりとした映像が特徴です。

3Dの春を見せているのが、デヴィッド・スーギッチさんの作品、「May Celebration」です。 アイリスが咲き乱れ蝶が舞う星でしょうか? 3本のワンドがオブジェクトです。

ご紹介したのはほんの一部の作品の、切り取られた一瞬です。 直接手にとって万華鏡の形を鑑賞し、そして様々な春色の映像を楽しんでいただきたいなと思います。

万華鏡ギャラリー寺田園茶舗 見世蔵
千葉県流山市流山2-101-1

www.issasoju-leimei.com/misegura/misegura_index.html

3月5日~30日 10:00~17:00 月、火休館 祝日開館

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹を使った万華鏡 

2014-03-10 23:09:42 | 万華鏡ブログ

今日ご紹介するのは、ルーク&サリー・デュレットさんご夫妻の新作です。 今のところ、「バンブースコープ」と呼んでいます。 コスモより一回り大きく、立てて飾るようにデザインされています。 特徴的なのは木材に竹を使っていることです。 

側面から見ると、違った色調が組み合わせられた模様が見えています。 竹の滑らかで美しい木肌が生かされた魅力的な外観です。 覗き口は立てた本体の底の部分。 台から持ち上げて、覗きます。

このところ、このような平たい万華鏡が多いデュレット夫妻ですが、ミラーシステムはこのような形によくある、角度の狭い二等辺三角形で、「スターバースト」と呼ぶ映像が展開します。

正面に飾られているのはイルカ。 青い光沢の美しい装飾です。

オブジェクトセルには貝殻や独特のビーズなど、海を思わせるオブジェクトが入っています。 飾りのイルカに合わせて選んでいるのでしょう。

先端部を回転させて映像の変化を楽しみます。 外から見えるオブジェクトが姿を変えて見えるのが楽しいし、とてもきれいな形になって目を楽しませてくれます。

同じスターバーストの映像でも、「コスモ」とも「ウィンターソング」とも違った独特の色合い、質感で、新たな魅力を紡ぎ出しています。

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする