今日はランディー・ナップさん、シェリー・ナップさんご夫妻の作品です。 「Tanoshii」 (楽しい)と名付けられた、番号入りのシリーズで、ランディーさんが選んださまざまな木材をくり抜いて、美しく加工した万華鏡です。
今回ご紹介するのはとても濃い色のウェンジ材(アフリカ産らしいです)で、明るくくっきりした色合いのオブジェクトが組み合わされています。
オイルセルの回転は滑らかで、回転部分を回しやすい形状に加工する気配りもあり、とても扱いやすい万華鏡です。
シェリーさんのガラスオブジェクトはガラスの質感、表情、形、大きさなどの組み合わせが絶妙で、また見え方もくっきりと鮮やかに見えるのが特徴です。
遊び心も感じられて、本当に楽しい気持ちになります。
ダイクロイックガラスや透明感のあるガラスなど、オブジェクトがお互いに影響し合っています。 オイルの中を流れるオブジェクトの動きに任せて覗いていると、その変化の美しさに目を奪われるようです。
大胆な色の組み合わせからダイナミックな色の饗宴となり、思いがけない模様を見せてくれるのが、シェリーさんの持ち味ですね。
ランディーさんの作るボディーは、それぞれの木材の味を生かして作られているだけでなく、形や大きさにもこだわりがあるように思います。 手になじむ大きさと形、質感が良いです。 アイホールやオイルセルのアクリル製の部品も丁寧な加工で、木材と雰囲気が合い、万華鏡のアクセントとなっています。
アイホールがくぼんだ所に作られているのも、彼らの万華鏡の特徴の一つです。 こうなっているとしっかりと目をボディーに合わせることができ、余分な光が入り込まないので、とても良い状態で映像を楽しむことができるのです。
落ち着いた外観からはちょっと分からない、ヴィヴィッドで思いがけない色模様の展開を楽しめるところが魅力でしょうか? ナップさんご夫妻の作品はとても高品質で長い間楽しめる作品として、コレクションに加える方が多いと聞いています。