今年の最後に届いた万華鏡の名前が Faith(信)、Hope (希望)、Love(愛) でした。 ランディー&シェリー・ナップさんの最新作、Second Wind シリーズの3点です。 Second Wind というのは 調子を取り戻すこと、立ち直る新たな元気を得ることという意味を含んでいます。
新年に向けてそのHope をご紹介します。
今回ランディーさんが挑戦したのは、黒いアクリル製の斬新なデザインのボディーです。 木工の万華鏡作家さんとして有名ですが、アクリルという素材を加工して使うことで、一つのスタイルを築いてきた作家さんでもあり、この作品も 新たな試みをいろいろ込めた万華鏡です。 側面はブビンガ材の薄板を貼りつけています。 脚もボディーデザインの中に含まれていて、そのまま飾ることができます。 ドーナッツ型のユニークなオブジェクトセルは、実は彼らの初期のころの作品「Vorticulation」に立ち戻ったものだそうです。 見た人に「これ何?」と言わせる作品を目指しました。
オブジェクトセルは、通常とは違って、縦方向に取り付けられてます。 セルの中が透き通ったアクリルを通して全部見える万華鏡なので、シェリーさんのこだわりのオブジェクトがどんなふうに作られているか、よく見えます。そして、ミラーを通して見ているのは、オブジェクトセルの側面になります。
オブジェクトセルの側面には、ランディーさんのローズエンジンによる4種類のパターンが刻みこまれていて、セルを回すとその模様も順番に映像に反映されます。 下の写真では白い輪のようになって見えている部分です。
オブジェクトの織りなす色模様の上に、前景となって映し出されています。
シェリーさんが「Hope」のガラスオブジェクトに選んだのは、春の色、緑、黄色、ピンクです。 春らしい色合いが彼女にとっての「希望」を表す色だからだそうです。
ミラーシステムは、彼らのほとんどの万華鏡に取り入れられているテイパード2ミラーです。 先が広がっているミラーシステムで、中心を真正面にとらえて、美しい5ポイントの映像が見えています。
2013年が希望に満ちた年となりますように、また、たくさんの素晴らしい万華鏡に出会っていただけますように願っております。 今年もこのブログを見てくださってありがとうございました。