万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ガラスの家 

2016-10-31 22:01:39 | 万華鏡ブログ

依田さんご夫妻の万華鏡展で出会った可愛らしい万華鏡をご紹介します。 透き通ったガラスの家の中に万華鏡が煙突のように組み込まれています。 中に見えているビーズの彩と透明な軽やかさに惹かれて持ってみると、本当に軽い万華鏡でした。

大きなビーズが目を惹きましたが、実際のオブジェクトセルはミラーシステムの先にあり、とても小さくて繊細なガラスオブジェクトがたくさん入っています。

依田さんの工房から生み出される作品には夢や楽しさ、やさしさが感じられる万華鏡が多いので、私も大好きです。外観を見ただけでも楽しい雰囲気のあるガラスの家は、筒を覗いてみると期待を裏切ることなく、きれいで優しい色合いに満ちた、夢のある映像が展開していました。

ミラーシステムは2ミラーで中心の映像は4ポイント。第三面がオープンになっている依田さん独特のミラーシステムです。 そのオープンになったミラーシステムに、大きなビーズやガラスが映り込み、中心の映像の周りに様々に形を変え、表情を変えて見えています。

小さなガラスオブジェクトの生み出す繊細な4ポイント映像と大きなビーズが生み出す色のオーラが相俟って、独特の模様を見せています。家全体を回したり、傾けたりして映像の変化を楽しみます。

万華鏡映像も素晴らしいけれど、細部にも素敵な工夫があるのが、いつも嬉しくなるポイントです。覗き口は鍵の形になっていて、家の中をそこから覗きます。どこかに鳥が巣を作っているのでしょうか、煙突のそばを飛んでいる鳥の姿も外観のアクセントになっています。

定番ではないけれど、時々依田さんの工房から生み出されるちょっと変わった万華鏡たちは、意外性と楽しさ、そして笑顔を引き出す魔法の力を持っているようです。

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万華鏡の美しき世界に包まれて

2016-10-25 10:40:03 | 万華鏡ブログ

依田満さん・百合子さん(クリスタルガーデン白金)の投影式万華鏡の世界を久しぶりに楽しむことができました。伊勢丹新宿店で開催中の投影式万華鏡イベントでは、美しい色模様に包まれて幸せな時間を過ごすことができました。投影式の万華鏡の開発に取り組んで10年ほどだそうですが、発表の機会ごとに工夫を重ね、改良に取り組んでいらしたことを折々に伺うにつけ、ここにある映像空間が生み出されるまでの長い道のりを思います。

影絵やモビールを組み合わせた物語の世界に引き込まれるのは、大人になっても楽しいものです。

小さな機械から生み出される大きな花。鏡と万華鏡で生み出されたものです。色とりどりに変化する映像からなる花の上を蝶が舞うこのスポットを見ていると、ゆったりとした時間の流れに身を任せている自分に気が付きます。

投影式の面白い点のひとつですが、いろいろな方向に映像を映し出すことができます。下から天井に向けたら、こんな感じです。壁に映る模様と天井の模様は同じところから生まれています。

白い球体では、工芸品の手毬のような模様が色や模様を変えながら映し出されます。

本当に小さなオブジェクトセルから生み出されることにいつもながら驚きを覚えるガラスオブジェクトの豊かな表情です。

大型の作品も展示されていて、投影式と合わせて楽しむことができました。

 

投影式は電動で回る本物の万華鏡から映像が映し出されているので、オブジェクトの変化の様子は自分で回す万華鏡と同じ感じですが、この空間では何もしないでもその世界に包まれてゆったりと心を遊ばせることができます。今、この瞬間の、この色合いが好きと思うと、次の瞬間には違う映像・・・自分のペースで投影式万華鏡を回したいという人には、手動のものも考案中とか。 尽きないアイディアを実現させて、皆さんを喜ばせてくださる作家さんの熱意に敬意を表したいと改めて思いました。

依田満・百合子 万華鏡の美しき世界 
伊勢丹新宿店 本館7階 バンケットルーム 10月29日(土)まで。最終日は7時閉場。
       本館5階 パーソナルルームでは作品の展示販売がありますが、本日25日
            までです。

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Spirit of Murano ーカラディモスさんの新作ー

2016-10-01 20:44:36 | 万華鏡ブログ

久しぶりの投稿です。 実は、来年の5月25日から28日に京都で開かれる「第27回BKS万華鏡世界大会2017」の運営委員会の一員として準備に明け暮れる毎日でした。まだその途中ですが、とても素敵な万華鏡が届きましたので、ゆっくり味わいながら、やっぱり万華鏡っていいなあ、皆さんにご紹介したいなあと久しぶりにブログのページを開きましたら、お休みしていたにも関わらず、変わらずに覗きに来てくださる方がいらっしゃることが分かり、申し訳ないような、うれしいような気持ちでした。

この作品はチャールズ・カラディモスさんの最新作「Spirit of Murano」(スピリット・オブ・ムラノ)です。 スピリットシリーズは彼が長い間使い続けてきたSpectrum Glass Company(スペクトラム・ガラス・カンパニー)の色模様のガラスを使い、限定8点ずつで何種類か制作してきたものです。このブログでも数点ご紹介してきました。今回の「Spirit of Murano」はシリーズの最後となるものです。ガラスを扱う方はご存知かと思いますが、スペクトラム社が廃業することになり、在庫のあるうちにこのシリーズを完結しようと考えたそうです。

黒地にブルーやパープル、イエロー、グリーン、ホワイトが流れるように模様になった美しいガラスです。オブジェクトセルの背景は少し白い部分のある半透明なガラスです。そのためオブジェクトセルを回すと映り込む部分により、うっすらと陰影ができたりして、表情をかえます。

2ミラー9ポイントの映像は、相変わらず端正でシンメトリーが美しいです。

同じガラスで8点を製作しますが、1点ずつ形状は微妙に異なるコーン型です。外のガラスの模様も1点ずつ表情が違っています。中のオブジェクトもそれぞれ違っています。

唯一の一点であるような作品作りがカラディモスさんらしいところですね。

2週間ほど前にこのシリーズの紹介があり、興味を覚えました。でも実際に中を見ずに注文するのは勇気がいります。何度も写真を見直し、中の映像に関してはこちらの希望を伝え、最終的にカラディモスさんに選んでいただいたのが、この作品です。カラディモスさんの作品への信頼度は常に高いですが、やっぱり実際に覗くまではドキドキ・・・期待を裏切らない素晴らしい作品でした!!

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