万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

クリスマスを楽しむ万華鏡

2011-11-30 22:40:40 | 万華鏡ブログ

いよいよ12月ですね。 街にもクリスマスデコレーションが目につくようになりました。
今日はクリスマスをテーマにした万華鏡をご紹介します。 べバリー・フォレスターさんの作品で、2枚のホイールを回しながら、覗いて楽しむ万華鏡です。

グリーンを基調としたステンドガラスの万華鏡で、大きめなホイールのクリスマスカラーが見た目にも美しく、目を惹きます。
彼女の作品のホイールの特徴は、様々な素材を組み込んでいるところです。たとえば、この作品では、透明な樹脂の間に押し花やちょっとした飾りを挟みこんだふくらみのあるパーツをガラスパーツとともに組み込んでいます。

ミラー側の2枚目のホイールにはもっとクリスマスらしいアイテムが見えますね。 クッキー、キャンディーケイン、ツリーを飾るランプなど、とても楽しそうです。

正三角形に組んだ3ミラーシステムの映像は、それらを映しこんで、クリスマスを待つ楽しい気持ちを表しているようです。

きれいで、可愛くて、おとなにとってはノスタルジックな気分になる万華鏡を、クリスマスを演出するアイテムに加えてみてはいかがでしょうか。 

 

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虹色のリボンが織り成す幻想的な世界

2011-11-29 16:10:23 | 万華鏡ブログ

美しい色合いの偏光万華鏡といえば、その代表格は細野朝士さんでしょう。 オイルタイプ、ドライタイプのそれぞれに、様々なポイント数の2ミラーシステムや、スノー、キルト、マンダラと名づけた3ミラーシステムを揃え、色鮮やかな映像世界を見せてくれています。
その細野さんの最新作、「スペースシリーズ」をご紹介します。

外見は「オーロラシリーズ」より少しだけ小さいですが、いつものスマートなスタイルです。
オイルセルの背景は透明で光を取り込みます。 偏光フィルターのため、外からは黒っぽく見え、中のオブジェクトは見えません。 いったいどんな世界が展開するのか・・・外見は同じように見えても中に展開する世界はみんな違っています。 もしどこかで細野さんの作品が並んでいたら、ひとつ見て終わりにせず、ぜひぜひ、たくさん覗いて見てくださいね。 

そして、お気づきかと思いますが、今までとは一味違う新たな細野さんの映像世界です。 

上の写真は2ミラー4ポイントの映像です。 黒い中に虹色のラインが浮かびあがり、オイルの流れにまかせて、優雅な動きを見せます。 

2ミラー6ポイントの映像は、雪の結晶のように輝いたかと思うとスーと消え・・・ 

また新たな形で浮かび上がります。

3ミラーシステム “キルト” の映像は 4ポイントの映像が視野いっぱいに広がります。連なる虹色のラインがきれいです。

そして3ミラーシステム “マンダラ”の映像は13ポイントの中心映像の周りに小さな花がぐるりと囲みます。覗き口の角度が狭いため、全部は映しきれませんでしたが、どこか神秘的でさえある美しさは伝わると思います。

繊細な線の表情が際立つこのシリーズで、細かさのある“マンダラ” の映像は、ひときわ美しく感じます。

細野さんは、偏光タイプで重要視してきた色の多彩さ、その変化を全てそぎ落とすところから、新しい映像の世界を生み出されたそうです。今まで、隠し味やスパイスといった役目を果たしたものが主役になったような万華鏡だそうですが、覗いている私にとっては、今までも不思議でたまらなかった細野さんの作品に、また新たな不思議が加わった気がします。
ゆっくりと時間をかけて楽しみたい幻想的で魅力的な映像世界だと思いました。

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いつかどこかで見た風景

2011-11-28 11:56:46 | 万華鏡ブログ

万華鏡工房みずあめやさんの「夢のつづき」展から、ノスタルジーを感じる作品達をご紹介します。
上の写真は「夕焼け行きの列車」です。 パートドヴェールの技法で創られています。
小さなスペースの中にその空間の広がりや夕焼けのほのかな明るさ、空気が感じられ、そしてどこまでも続く線路が何か未来を表しているようです。

映像は和紙のような柔らかさを表現するために、あえて半透明なガラスを使っています。
外観の優しい雰囲気が中にも展開します。

DMにご自身で書かれているように、“どこかで見たような情景と、懐かしい感覚”がふとよみがえってくるようなガラスの絵に共感を覚える人も多いのではないでしょうか。 みずあめやさんの見た情景に自分の見た情景を重ねて、ノスタルジーを感じるのだと思います。
一瞬を切り取りながら、なんだか時間の流れを感じるのがふしぎな気がしました。
ガラスの絵と書きましたが、グラデーションを生み出す色の配合を考えながらガラスの粉を置いていく作業は、とても緻密で、難しいことのように思います。 

次の作品は「大きな木のある丘」。 この丘を登ってあの木のそばまで行く自分を想像してしまいます。

「桃色ノ空ト月」  月は作品の中でもいろいろな情景に登場しますが、月の光の静かさをとてもきれいに表現なさっています。

「月を抱く木」 月のほのかな光と木立のシルエットが幻想的ですね。

みずあめやさんは結成から10年を経て、「私たちの夢はまだ終わりません。さあ、夢の続きを見ましょう」と嬉しい言葉です。 どこまでも続く線路、登っていく丘・・・先を夢見ることを思い出させてくれる素敵な万華鏡たちでした。

 

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愛すべき小さな万華鏡たち

2011-11-27 21:39:19 | 万華鏡ブログ

11月19日から12月4日まで、清澄庭園そばの楽庵さんで開催中の万華鏡工房みずあめや展「夢のつづき」に伺いました。 今回は小さな作品が多かったようですが、その小さな万華鏡に込められたみずあめやさんご姉妹の万華鏡に託す思いがあふれんばかりの、素敵な作品展です。

そんな中から 初めて拝見した可愛らしい主人公たちを少しご紹介したいと思います。上の写真は「雪の日(ミント)」。 ガラス胎七宝の作品です。 思わず微笑んでしまいたくなる姿だと思いませんか。

次の作品はユニークなデザインの魚が泳ぐ図。 覗くと、楽しくてカラフルな外観と同様の色模様です。

ユーモラスな「パジャパンダ」 !

色違いで同じ仲間もいる作品がいくつかあるのですが、それぞれ顔の表情や持ち物がちょっと違っていたりして、とっても楽しいです。

これらのシリーズでは、小さなワンドタイプのオイル入りオブジェクトが、映像を生み出します。 ワンドの中には小さなビーズやガラス片がテーマに合わせて入っていて、オイルのきらめきも映し出しています。たとえばこんな具合に。

小さい万華鏡なのに大きな映像が魅力です。 

ひとつひとつの主人公に物語がありそうな万華鏡。 そして覗く人が重ね合わせる物語。
そんな風に万華鏡から広がる世界を想像すると、嬉しくなります。
そしてそれぞれの万華鏡に合わせた手製の巾着袋が万華鏡の醸し出す空気ごとそっと包んでくれます。

次回のテーマはノスタルジー・・・

 

 

 

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壮大なテーマ

2011-11-20 20:43:16 | 万華鏡ブログ

浜田市世界こども美術館に展示されているのは、依田満さん・百合子さんの投影式の万華鏡だけではなく、今までにご夫妻がアメリカの万華鏡のコンベンションで発表なさってきた大作も並んでいます。

このブログでも、その時々にご紹介してきた作品ですが、あらためて並んでいるところを見るとすごいなあと思います。 今日は映像から先にご紹介していきたいと思います。

上の写真は「古代の天球儀」という2007年の作品の映像です。
1900年にギリシャのアンティキティラ島の海底で発見された、紀元前82年ごろの謎の機械(古代のコンピューター)から想像して製作された万華鏡で、たくさんのギアが連動して動くようになっています。大昔のギリシャの人たちが見ていた夜空を思い、製作なさったそうです。

次の映像は大きな覗き口から見える球体の映像。 ぽっかりと宙に浮かんでいるように見えます。

「優しい時間(Time)」という2005年の作品で、日本人の時刻の感覚を和時計の動きに合わせて万華鏡にした作品です。 アクリルを通して美しい時計盤と機械仕掛けの機能美も見ることができます。

次は「永遠の生命」という作品から、四季のひとつ、夏をあらわした映像です。 四季ごとのオブジェクトセルがあり、それぞれの季節を表しています。

ピラミッド型のこの作品は、アクリルと金属とガラスオブジェクトがとても美しくデザインされています。

次は「宇宙2006 空(そら)と宙(そら)」のインパクトのある映像です。ビッグバンのイメージと伺いました。 この万華鏡にはもうひとつの景色があって、そちらは星のきらめく濃紺の世界の中で変化する万華鏡模様です。

この作品もアクリルの多面体の中に天球儀が見える斬新なデザインで、宇宙への夢を掻き立てる万華鏡ですね。

「古代」「宇宙」「永遠性」、そして「時間」と言う広がりのある大きなテーマで生み出されたこれらの万華鏡。 外観のデザインも、内部に展開する映像にもみごとにそのテーマが表現されています。 これらの作品に込められた大きなエネルギーを感じます。
この美術館を訪れるこども達が万華鏡の世界で遊ぶ中で、このエネルギーをもらって、自分よりはるかに大きな世界への一歩を踏み出してくれますように。

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ようこそ万華鏡の世界へ

2011-11-16 22:07:56 | 万華鏡ブログ

たくさんのペンギン達が光の色をまとって迎えてくれるのは、浜田市世界こども美術館で開催されている「万華鏡の世界」展です。 
島根県浜田市は、一日一便の飛行機が着く萩・石見空港から、タクシーとJRを乗り継いで1時間ほどのところ。 そして浜田市世界こども美術館は浜田駅からバスで10分ほどの高台にあり、日本海を望む気持ちの良いところにあります。 とても立派な美術館で、ゆったりとした展示室や創作室があり、こども達にとってアートを体験できる恵まれた場所だなあと感じました。


依田満さん・百合子さんの作品を紹介し、ふしぎな世界を楽しもう!という企画で、島根県立大学、地元企業との連携による共同プロジェクトもあります。
この美術館で「万華鏡」を取り上げたのは初めてだそうで、こども連れのご家族でにぎわっています。 週末には万華鏡作りの活動もあり、見て感じて、作ってみるという万華鏡ならではの参加型のアートとしての側面もしっかりあって、嬉しい限りです。

依田さんご夫妻による投影式万華鏡が作り出す影絵の世界に参加して楽しむ子供たちです。

交替して影絵の中の主人公になります。 自分では見えませんからね。 でもこちらから写真を撮るお父さん、お母さん。 いろいろなポーズでアピールするこどもさん。 楽しいひとときです。

依田さんご夫妻がこの展示室いっぱいに作り出したのは、タンポポの綿毛が飛ぶ野原です。
実際の万華鏡を投影した花と、物語の場面を切り出したような影絵と、揺れるモビールのシルエットで、素敵な動きのある影絵の世界を演出しました。

心地よい音楽が流れ、目の前に展開するたくさんの美しい万華鏡映像に見とれながら佇む幸せな時間です。
白い風船も美しい絹糸で創られた手毬のようですね。

依田さんご夫妻の考案なさった投影式万華鏡「映華鏡」は、何年もの時間をかけて、開発されてきたもので、いろいろな空間で、立体や平面に万華鏡を映し出す面白さもさることながら、万華鏡の映像が美しくあることが、一番の感動を呼ぶ要因です。 
このブログでも何回かご紹介してきましたが、小さな万華鏡から、こんなに美しい映像がくっきりと映し出される仕組みには本当にびっくりします。

一人で覗く万華鏡もいいけれど、みんなでシェアできる万華鏡空間にも、優しい時が流れています。

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勇気は希望の光になる

2011-11-11 20:47:18 | 万華鏡ブログ

この素敵なガラスの置物は、もちろん万華鏡です。 松宮真理子さんの作品で 「La Lumiere ラ・ルミエール (光)」です。
すごくクラシックな雰囲気の作品ですが、その理由はやはりガラスです。 昔ながらのヨーロッパのステンドガラス技法で、松宮さんご自身が薔薇の絵付けをしたガラスは、箱型のボディーの奥の面。 手前には琥珀色がかった透明なガラスに 「勇気は逆境においての光である」とフランス語で書かれ、2011と記されています。 その年号がなかったら、アンティークといっても疑問に思わないくらい、しっとりと落ち着いて古めかしい雰囲気ですね。 3.11の大震災からの復興への願いをこめて創られた作品です。

万華鏡になっているのは左側の文章や楽譜で覆われているところです。 本体ごと持ち上げ、上にあるオブジェクトセルを回転させて、反対側からのぞきます。

中には光が満ち溢れるように、ミラーシステムの第三面にはキラキラ輝く素材を使っていて、オブジェクトの色を反射しながら、光を発するようです。 実際に見えるようにはカメラでは撮りきれず残念ですが、少しでも雰囲気が伝わるといいなと思います。

赤いラインで囲まれているのは薔薇の花を表しています。 全体が薔薇のイメージで統一されていて、外観からはちょっと想像が出来ない、明るさと輝きに満ちています。

勇気は逆境においての光・・・・ みんなで勇気を持って立ち向かえば、きっと光が見えてくる・・・
松宮さんが込めた想いが伝わりますように。

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成川美術館

2011-11-09 09:00:43 | 万華鏡ブログ

元箱根にある成川美術館は日本画のコレクションが有名な美術館ですが、アート万華鏡も常設展示されています。
芦ノ湖と富士山を望むガラス張りのスペースに、山見浩司さん、依田満さん・百合子さん、スー・リオさんなどの作品がきれいに展示され、たくさんの人たちが覗いて感嘆の声を上げているのを聞き、とても嬉しく思いました。
富士山の絶景ポイントになっているこの場所から、薄曇のこの日の富士山が見えています。

お天気に恵まれなかった人のために(?)窓際に飾られた依田さんご夫妻の富士山のような大作が上の作品です。
「永遠の生命」 という作品で、実はピラミッドです。映像は四季の情景を音楽に合わせて楽しめる大型万華鏡です。スイッチを押すごとに季節が変わる仕組みになっています。

こちらも依田さんご夫妻の作品。 右が「Time」 左が「丹頂鶴」。 「Time」は2005年のブリュースターカレイドスコープソサエティ、コンベンションでの受賞作品です。
一日の時刻の移り変わりを表現した素晴らしい作品です。

「勇気と希望2002」という作品。 ステンドガラスデザイン製作は上の「丹頂鶴」と同様、竹形夏野さんで、装飾ランプとしても美しい電動式万華鏡です。 白頭鷲の目から見た自然界の雄大な景色をイメージした作品です。

山見浩司さんの富士山も、この場所にぴったりで美しい万華鏡です。絵のようなガラス使いですね。

上の大きな覗き口から覗くと、とても大きな映像が美しい色合いで展開します。

こちらも山見さんの作品。 オブジェクトが2枚のガラスホイールのタイプの万華鏡です。

こちらも大きな覗き口からこんなにダイナミックな映像が見えています。

最後にアメリカのスー・リオさんの「Dragonfly トンボ」です。羽のガラスの表情や、キラキラするガラスをちりばめたオブジェクトシリンダーが目を惹きます。 このシリンダーを回して映像の変化を楽しみます。

3種類の映像が見える万華鏡ですが、手前の一番大きな覗き口から見た映像です。

このような気持ちの良い場所で、常設の万華鏡を楽しめるのは嬉しいことです。 ここで初めてアート万華鏡に出会う人もいるかもしれません。 箱根の秋を楽しみにいらっしゃる方も多いことと思います。もし成川美術館に行ってみようと思っていらっしゃる方は、ぜひ時間をとって、それぞれの万華鏡を覗いて、じっくりと映像の移り変わりを楽しんでいただきたいなあと思います。 ゆったりと日本画と万華鏡と両方鑑賞できる素敵な場所をご紹介しました。

 

 

 

 

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個性的で現代的な万華鏡

2011-11-08 19:20:15 | 万華鏡ブログ

今日は沼尻のんさんの最新作「CURAUD」をご紹介します。現代的な造形を表す名前をつけようと考案した、Cloudにも通じる造語だそうです。
台座になっているのは、色のきれいな、そしてそれぞれがユニークな形のガラスの塊ですが、さらにユニークなのが万華鏡のボディーデザインです。
ワイヤーアートでアレンジしたこのふたつの万華鏡は、それぞれが個性を競い合うようですね。作家さん自身が「今にもおしゃべりしそうな、ちょっと愉快なフォルム」と説明しているのも、よくわかります。そしてそれが「のんさんらしさ」になっています。

先端のオブジェクトセルが回る仕組みは沼尻のんさんのオリジナルな工夫で、セルの中のガラスオブジェクトはバーナーワークでひとつひとつ作り上げたものです。

CURAUD ' Ye(黄色の作品)を覗いてみると、中心映像の周りにガラスの柱が立ち上がってきており、その間、しかも一段奥にに映像が映り込むラインが見えています。

写真では手前がぼけてしまい、その立体感がわかりにくいのが残念ですが、ユニークできれいな映像です。沼尻さんが考案した2ミラーシステムの変形だそうです。

CURAUD ' Bu(青の作品)の映像は同じミラーシステムですが、ブルーのガラスが周囲を囲み、オブジェクトの色を反射しています。

次の作品は「薔薇に抱かれて」というロマンティックなタイトルの作品です。
ですが、この作品も沼尻さんらしく、モダンな切り口で造られています。


台座は美しい色のガラスを選び、サンドブラストで薔薇の花模様を浮かび上がらせています。
万華鏡本体の筒には少し和を意識して市松模様にピンクと白のガラスを配しながら、スタイリッシュなデザインを目指しました。

この万華鏡の映像はこれもまたびっくりするほどシンプルできれいです。薔薇園で花に囲まれているように・・・とデザインしたそうです。

映像には大胆な変化ではなく、淡い色合いの変化を楽しむように工夫しました。  ガラス七宝を使ってソフトな暖かみのある映像を生み出しています。

馥郁とした薔薇の香りをシンプルなデザインに込めた映像で、素敵ですね。
いつもチャレンジすることを忘れない作家さん、沼尻のんさんの斬新さ、思い切りの良さ、そして繊細さを感じる新作万華鏡のご紹介でした。

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三人三様の万華鏡

2011-11-07 14:48:08 | 万華鏡ブログ

ご案内をいただいて、11月10日まで恵比寿ガーデンプレイス、三越1階「クロスイーギャラリー」で開催中の万華鏡三人展に伺いました。 小林綾花さん、華井景子さん、松宮真理子さんは、それぞれ素材もコンセプトも雰囲気も違う万華鏡の世界を表現なさっているので、そのどれもを味わうことの出来る作品展です。

手前に見えるのは華井景子さんの作品。 漆や螺鈿、和紙などを筒に使った和の万華鏡です。 覗き口に象牙を使っているなど凝った造りで、溝口好晴さんの指導を受けられたと伺い、なるほどと思いました。
私が惹かれた映像はドライの作品で、和の雰囲気が漂うものでした。

小林綾花さんは虹の星シリーズ、トウィンクルシリーズ、モンラム、ペンダントタイプなど定番の作品が並びました。 でも中の色模様はひとつひとつ全部違っています。 外は似ていても、ひとつ見ておしまいにしないで、必ず全部見て欲しいなあと思います。 本当にきれいでうっとりします。

松宮真理子さんはガラスという素材を自分の表現するものに近づける手間と努力を惜しまない作家さんです。並んだ作品のどれも、明確に表現したいものがあり、ガラス工芸の技術と絵のセンスを生かして万華鏡として作り上げられています。

ガラス造形作品として、置く空間を選び、インテリアに合わせて飾られたら、すごく素敵だろうなあといつも思います。 そして時々手にとって覗けば、そこはまた違った繊細で美しいガラスの色世界が広がります。作品の細部にまでデザインにこだわり、金属のブレードなどで装飾してアンティークのような雰囲気のものや、モダンなガラスアートまで多彩な表現です。

三人三様の万華鏡の世界をお楽しみいただける作品展です。 恵比寿ガーデンプレイスでは初めての万華鏡展と伺いました。 ぜひ多くの方にじっくりと見ていただきたいと思います。

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