真鍮のボディーに彫金でデザインを施したこれらの作品は、小林綾花さんの「Record of Memory」というシリーズです。 そのテーマは地球の歴史、魂の歴史だそうです。
古代から栄え、滅びて行った文明、巡る輪廻転生のサイクルに想いを馳せ、その中に込めらた無数の魂の記憶の断片を万華鏡に表現しています。
上の写真で右側はエジプト文明の世界から、残されたレリーフやヒエログリフをモチーフにしています。
左側は日本の文様がモチーフです。
大きさは長さ11cmと小ぶりですが、しっかりとした重厚感のある作りです。渋い色合いに加工したこちらの作品は、4面がすべて違う模様です。
大きい柄は一つ一つの柄が神社の社紋だそうです。 側面は細かい和柄になっています。それぞれの紋に歴史や由来があるのでしょうが、それらのデザインの面白さもあらためて思い知る感じです。
背景が透明なこの作品は正面から光を取り入れるタイプです。 オブジェクトはロイヤルブルームーンストーン、パール、オパール、アクアマリンなど、天然石がオイルの中で動きます。
3ミラーシステムで視野いっぱいに映像が広がります。 色合いも独特で、魅力的です。
鮮やかな青、淡い青、琥珀色、オレンジ色、淡いグリーン、赤、紫などが織りなす小林さんの世界。 ボディーの表現だけでなく、中にも味わい深い色模様が展開します。 筒全体を回しながら、映像の変化を楽しみます。
万華鏡の中に展開するのは、数えきれないほどの色模様。 小さな覗き口から見える「思いがけない世界」にいつもながら感動します。