透き通ったガラスは重なって緑を帯び、美しい塊になっています。佐藤元洋さんが「種」と名付けた作品です。「フロートガラスの光のグラデーションが特徴」と作家さんご自身の説明がありました。 積層という技法で重なっているのに、どこまでも澄み切った感があり、透明度という言葉を使いたくなるような、美しいガラス造形のボディーです。いつもの吹きガラスの万華鏡ではなく、また、スタンドも金属製で新鮮な印象です。
オブジェクトはバーナーワークで作られたガラス。背景が黒のオブジェクトケースと背景が透明なオブジェクトケースの2種類があり、交換して楽しめます。
透明な種の想いをイメージして創ったというこの作品、色とりどりの夢の華を咲かせます。いつもながら繊細で美しい色模様が展開し、目が離せません。
これらの写真は黒い背景のオブジェクトケースを取り付けたときの映像です。透明な本体の美しさにまず目を惹かれ、中を覗いて、そこに展開する色模様にまた感動をもらい、作者の想いが伝わってくる気がしました。
この作品はピープルズ・チョイス・アワードを受賞しました。佐藤さんは3回目の受賞となります。素晴らしいですね。
流山市の万華鏡ギャラリー見世蔵の「万華鏡世界大会2017 出品作家展」で展示中です。7月9日まで。