向こう側が見える、透明なアクリルの棒がそのままミラーシステムになっている万華鏡をご紹介します。イスラエルのロイ・コーエンさんの「フラワー・トンネルスコープ」です。 軽やかできれいな姿に惹かれました。
この写真はトンネルの入り口。
覗き口と先端のホイールは真鍮製で、支える脚もお洒落な一体型。 ホイールは彼の独特のデザインで、樹脂で固めた色とりどりのピースを真鍮の枠でまとめています。 ステンドガラスのホイールとはちょっと違った趣です。
前方のホイールは覗く側から見ると後ろ側のホイールになりますが、飾った時にもきれいなデザインですね。
ミラーシステムに近いのはこちらのホイールです。1枚目とは違ったデザインです。そしてサインいり。
ボディの筒は透き通っています。クオリティーの高いアクリル製の棒で、覗くとサークルミラーのような映像を見せます。しかも実にきれいな色を鮮やかに映し出します。
先端にある鮮やかなホイールの一部をとらえ、その色が渦巻き状になって目に飛び込んでくるのは、迫力満点です。
ホイールを回転させると、2枚のホイールの重なり具合や光の様子で、違った色模様が生まれます。 外から見ると全く透明なのに、覗いたとたんに色の渦巻きに圧倒されるのが、一番の特徴でしょう。 そしてその鮮やかさが際立っているのが、ロイさんらしさなのだと思います。
ロイ・コーエンさんの作品は、全体的に見て、オブジェクトにはくっきりとした鮮やかな色を使っている印象です。 イスラエルの作家さんは珍しいですね。大学で建築を学ぶ中で鏡を使ったプロジェクトに携わり、万華鏡制作への興味へとつながったそうです。 もう20年の作家歴があります。真鍮のホイールデザインに個性が光ります。