細井厚子さんの個展で拝見した淡いピンク色のガラスの万華鏡「花散る頃」の映像です。オイルセルの中を繊細なガラスオブジェクトがゆっくりと動き、その映像は桜の花びらの舞う姿そのもの。軽やかな風に乗って桜の花びらが舞う場に立ったとき、人は誰でも言い知れぬ思いに浸ることでしょう。そんな雰囲気を、この作品は生み出しています。
桜をテーマにした「チェリー・ブロッサム」という万華鏡を以前から創っていらっしゃいましたが、なぜか今回の作品のタイトルは「花散る頃」になったそうです。生み出される作品ひとつひとつ大切に、作家さんの思いに沿って名付けられているのですね。