万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

11ポイントの華

2008-03-29 23:02:53 | 万華鏡ブログ
基本的なスタイルを貫きつつ、いつまでも美しさと驚きをもたらす万華鏡を20年以上作り続けている作家さん、ステンドガラスの半円筒をあわせた万華鏡のボディー、黒い背景にオイルセル、豊かな色合いや陰影が美しく、流れるような動きが特徴の2ミラーシステムの映像・・・これがスティーブ&ペギー・キテルソンさんの万華鏡です。
この映像は「スパンキー」の11ポイントのもの。定番シリーズの中で一番小型の作品で、6ポイントと11ポイントがあります。ペギーさんの作り出すガラスオブジェクトには独特の個性があり、美しい映像は多くの人の心を捉えます。
ペギーさんが求めるのは「さまざまな色、質感が混ざり合ってハーモニーを生み出し、視覚に訴える音楽を奏でること」
動きのないこの写真では音楽を感じることは難しいけれど、ペギーさんのガラスオブジェクトの調和(ハーモニー)は感じていただけるのではないでしょうか。
外観のブルーとパープルの混じりあったガラスに合わせて、内部にはこんな11ポイントの華が咲きます。流れの中の一瞬、一瞬がいとおしい映像の変化です。
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桜の精が舞う万華鏡

2008-03-27 22:25:07 | 万華鏡ブログ
桜の花が咲き始め、心浮き立つ季節となりました。今日ご紹介する映像は静かな桜の花の映像です。
「Cherry Blossom」という細井厚子さんの万華鏡を、以前、町田の「うぃすかあ」さんで見せていただいたときのものですが、今でもその感動を思い出します。
「あっ桜の精が舞っている・・・」そんな神秘的な印象を受けました。
細井さんの万華鏡の世界・・・本当に素晴らしいですね。

細井さんは秋の作品展に向けて、万華鏡を製作なさっていると伺いました。どんな色模様を見せてくださるのか、どんな思いを伝えてくださるのか、万華鏡との出会いを楽しみに待っています。
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新鮮な3ミラーの万華鏡

2008-03-26 22:03:34 | 万華鏡ブログ
キャロリン・ベネットさんの「ウェディング・ローズ」(リキッドサスペンションシリーズ)の内部映像から、リングの映りこんだ映像を選びました。
パールや透明感のあるオブジェクトと組み合わせて、明るい色合いの映像が人気のある万華鏡です。
3つのポイントで構成された模様がお行儀よく並んでいるように見えます。
正三角形に組まれたミラーシステムから生まれる規則正しい映像です。昔から子供の玩具として楽しまれてきた千代紙に巻かれた万華鏡のミラーシステムもこのタイプ。といってもこんなにびっしりと模様が連続していなかったなあと感じます。学校の理科の時間に作ったことがある方も多いことと思います。
ブリュースター卿が発明した万華鏡は2ミラーの映像だったそうですが、むしろ私達には3ミラーが原点だったのはちょっと面白いですね。
ベネットさんの3ミラーは、オブジェクトセルに深さと動きがある分、色合いや質感の違うオブジェクトが活かされて、映像の変化を楽しめるので、やっぱり新しい万華鏡です。液体の中で浮いたり沈んだりしながら混ざり合うことを意味する「リキッドサスペンション」という名前もやっぱり現代的!ですね。
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わたくしごとですが・・・

2008-03-24 23:26:07 | 万華鏡ブログ
しばらくブログをお休みしたのは、娘の結婚式があったからです。
幸せのおすそ分けに一役買ってくれたのはキャロリン・ベネットさんのリキッドサスペンションシリーズの一品、「ウェディングローズ」という万華鏡。
オブジェクトセルには、ビーズ、パールなどに混じって、ウェディングリングがちゃんと2個入っています。
隅っこに名前と日付を入れてもらって、思い出の万華鏡の仲間入りです。
明るくて晴れ晴れとした雰囲気の映像が娘の笑顔に重なります。
Thank you, Carolyn!
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毎回の感動

2008-03-18 20:10:39 | 万華鏡ブログ
チャールズ・カラディモスさんの「Droplet」の内部映像です。繊細できちっとしたシンメトリーは、先の少し広がったミラーの組み方で生み出されたもの。2ミラー、ドライセルの万華鏡にこだわって創って来た作家さんです。一度だけオイル全盛時代にオイルの少ないオイルセル万華鏡を作りましたが、それ以上オイルセルを究める気にはならなかったようで、その後もずっとドライセルです。
先日ご紹介したナップ夫妻もそうですが、20年もの経験を積んできた万華鏡作家であり、しかも独自のスタイルを貫き通してきた万華鏡作家の作品には、それなりの完成度の高さがあり、同じスタイルのようでも毎回新たな感動を覚えます。
この作品は先日ご紹介したピンク系の作品ですが、セルの外側から見えるオブジェクトからは想像もつかないような美しい色合いの、春らしい映像を展開します。オブジェクトセルを回して止めたときにカシャッと落ち着くその一瞬がいつも楽しみな万華鏡です。小さくても大きく楽しめる優れものです。
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春色の万華鏡

2008-03-12 21:09:53 | 万華鏡ブログ
チャールズ・カラディモスさんの4インチ・ミニスコープの新タイプ「Droplet」をご紹介します。カラディモスさんの作品は、基本がコーン型(少し先の広がった筒)で、そこからスタートして、さまざまなデザインの作品になっています。このミニスコープシリーズでも、大きなパーラー型の作品でも同様です。
「ドロップレット(水滴、飛沫)」という作品では中央のコーンから波が広がっていくようにガラスをスランピングという技法で形作っています。水の上に小石を落としたときに広がっていくさざなみをイメージしています。全体が一粒の水滴のようにも見えますね。手に収まりやすく、指をあてがって先端のオブジェクトセルを回しながら、映像の変化を楽しみます。
今回は淡いピンクと明るいグリーンの組み合わせが春らしい万華鏡を取り上げましたが、素材のステンドガラスはいろいろな色や模様のバリエーションがあるそうです。
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虫の声がテーマの万華鏡

2008-03-11 17:34:34 | 万華鏡ブログ
陶芸家・清野一郎さんは2006年から万華鏡の作品を制作なさっていましたが、比較的日が浅いにも拘らず、万華鏡大賞展や国際万華鏡協会展など公募展でいくつかのの受賞歴があります。今日個展の中からご紹介するのは、国際万華鏡協会(I.K.A.)展でテーマ賞を受賞なさった「秋・虫の声」という作品です。
このときの公募展(2007)のテーマは「音」でした。そのテーマに虫の声を選び、表現するために清野さんは外の陶の筒に虫を描き、音が出る仕組みを万華鏡に組み込みました。どこだかわかりますか? 音の出る万華鏡といえば、オルゴールを使った万華鏡が一般的ですが、I.K.A.展にはほかにもいろいろな音が出る仕組みを考えた万華鏡が出品されました。この作品の音は「土鈴」です。オブジェクトセルの先の白い部分が陶で作られた土鈴で、セルを回すとカランコロンと(?)音が出ます。万華鏡に組み込むことで、本来の澄んだ音が得られなくなってしまったそうですが、土鈴の音を聞きながら秋の風情を感じ、万華鏡映像を楽しむというアイディアも素晴らしいですね。この作品は流木のような台に載って置いてありますが、ほかにも清野さんの陶器の万華鏡は、木製の台や金属の台座と組み合わされた飾り方で、展示の方法もよく考えられているなあと思いました。
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1度に2種類の映像

2008-03-10 22:59:40 | 万華鏡ブログ
清野一郎さんの作品展でこんな映像にお目にかかりました。1つの覗き口からこんな風に見えるのは珍しいですね。視線を動かせば、2ミラー映像だけも見えるし、ぐるぐる回るサークルミラーの映像だけを見ることもできるちょっと変わったミラーシステムです。 
通常2ミラーシステムでは、2枚の鏡と1枚の非反射面を三角形に組んで、中心のある円状の映像をはっきりと映し出しますが、非反射面にあえて違った素材を使い、反射させたり、逆に光を取り込んだりして、中心映像の周りにオーラのような鈍い輝きの模様を見せるという趣向もあります。
作家さんの個性の出やすいところでもありますが、清野さんの場合は黒いアクリルの筒状の棒を使っています。筒の表面のカーブが活かされた反射面が独特の映像を生み出すのです。そしてこの作品では、さらにその筒の中まで見えるぐらいの位地にアイホール(覗き口)があり、両方が見えるという具合です。それにしても金属やガラスでなく、アクリルの筒を使ってこんなに色が映りこむのかとびっくりした次第です。
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海の花の万華鏡映像

2008-03-06 23:28:49 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介しました清野一郎さんの「海の花」の映像です。まさにその名のとおりの花が咲いています。当然のことながら、際限なく咲き誇る花々です。清野さんはテーマに沿って万華鏡をデザインなさっていますが、陶芸の専門家ですから、筒の土をこねながら、もう万華鏡になった姿を思い描いていらっしゃるのですね。さすがにどんな映像になってくるか、作家さん自身にも予測できなかったり、思いがけず面白い効果が出たりすることもあるとは思いますが、オブジェクトを創り、選ぶときには作家さんの明確な意図があるわけです。そんなところを見つけるのも、万華鏡を覗く楽しみのひとつですね。 清野さんのオブジェクトセルには、例えば地球や大地、海、星、生命、花などをイメージしたものが入っていたり、細かい砂状の粒に埋もれるようにオブジェクトを入れたり、ご自分で創作された陶の玉や勾玉が入っていたりします。
テーマが同じでも、オブジェクトセルのタイプが違ったり、ミラーシステムが違ったりすると、全く別の万華鏡になります。陶器というのはまた外観も全く同じにはならないというところで、ひとつのテーマでもさまざまな万華鏡があり、選ぶ人には選択肢を与えてくれるのが嬉しいですね。この個展でもそれぞれにお気に入りを見つけて嬉しそうになさっている方たちを見て、万華鏡のアートが受け入れられるようになったことを感じました。
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清野一郎さん 陶の万華鏡展

2008-03-05 18:24:34 | 万華鏡ブログ
陶芸家として活躍する清野一郎さんが製作した万華鏡だけの展覧会「清野一郎展―陶の万華鏡―」に伺いました。ずらりと並んだ万華鏡は、陶芸作品として飾ってあるだけでも、それぞれに存在感があり、清野さんの世界を見せてくれます。土の感覚を残したもの、縄文土器のような雰囲気のもの、白い肌が美しい作品、季節感のある植物や虫などを描いた作品、海を表現する作品など、その種類も多彩なら、もちろんその映像表現もそれぞれにふさわしい色とオブジェクトとミラーシステムを選んで、イメージを高めていきます。 多くの方が訪れ、覗いていらっしゃいましたが、陶芸家としての清野さんをご存知の方が初めて万華鏡に触れるという場合や、逆に万華鏡を好きな方が、陶の万華鏡にここで出会うという場合もあるそうで、いずれにしても万華鏡との新たな出会いがあったことを嬉しく思いました。
この写真の作品は、奥が「INORI]というテレイドスコープ、手前が「海の花」という万華鏡です。装飾はんだが陶器の地に合わせて上手に使われていて、全体的なデザインも素敵だなあと思いました。この万華鏡展はJR総武線「西千葉」駅すぐの「ギャラリー古島」で、3月10日まで開催中です。(6日は休廊)
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