またWow!な万華鏡のご紹介です。
中里さんがこのところ挑戦しているオブジェクトセル。 「ゆうな」と「蝶文様」の先端部分ですが、今回はオイル入りのセルになっています。 ひとつのオブジェクトセルの中に、半分はランプワークによるガラスオブジェクト、そしてもう半分には偏光素材のオブジェクトを入れて、境目に偏光フィルターを入れてあります。
どこが新しいかと言いますと、前回拝見したのはドライタイプでしたが、今回はオイルタイプです。オイルの透明感が加わって映像にもオイルセルならではのきらめきが感じられます。 張り付かないようにオブジェクトにも工夫があるとのことでした。
小林綾花さんの金属の筒。 アルファベットやチベットの文字、文様などを取り入れたデザインと、味のある金属の色みが独特の世界を作り出しています。
映像は自然石やスワロフスキーのビーズなどを使い、色ときらめきの世界を見せています。黒い背景でオイルセルというスタイルがもっとも生かされるオブジェクトの使い方かなと思います。ジュエリーを選ぶような気持ちになる映像ですが、緩やかに変化していく様子もまた魅力的で、うっとりとします。
写真はないのですが(ごめんなさい!)細野朝士さんの作品にも注目したものがありました!
テレイドスコープの新作で、新しいポイントは、レンズに水晶球を使っているところです。
映像がくっきりと、とてもきれいに映りこみます。 外のデザインはシンプルで、中の映像表現には妥協のない美しさを求める細野さんの心意気が伝わってきます。
テレイドスコープにもいくつかのミラーシステムがあるので、いろいろ揃える楽しみもありますね。
また小ぶりの偏光万華鏡RWシリーズも登場。 これは近いうちにご紹介したいと思います。
同じ蝶をテーマにした万華鏡が並びました。 左は小林綾花さん、右は豊田万里さんの作品です。
豊田さんの描く蝶や昆虫の万華鏡は、いつも図案の構成がユニークでガラスの表現が美しいです。(写真は上手に撮れていなくてすみません)
そしてもっとユニークなのが中の映像表現。 2つのミラーシステムのいずれも虫の目や羽の模様を思わせるちょっと変わったミラーシステムを組み合わせています。
そして大人気の細井厚子さんの作品。 シンプルな筒の中に、テーマに沿った美しいガラスの世界が展開します。静かに期待を込めてオブジェクトの流れが視界に入ってくるのを待っていると、視界だけでなく、心の中にまで染みとおってくる映像の流れです。外の世界とは違った時間がゆっくり流れ、その中に身を置く喜びは万華鏡ならではのものと、改めて感じました。
この万華鏡展は18日(最終日のみ午後4時まで)まで開催中です。 多くの方に見ていただきたい展示会です。