本来だったら心浮き立つ春の日々なのに、コロナウィルスの目に見えない恐怖に世界中が委縮してしまった感じがします。そんな中、春の空気に触れたくて、桜の花の咲き始めた公園や通りを歩きながら、春を感じている人も見受けられます。気がつけば足元にも野の花がけなげに咲いていて、元気をもらえますね。
今日ご紹介する万華鏡は、依田満さん・百合子さんの工房から届いた小さな作品シリーズです。パフェのグラスのような形で、立てて飾ります。覗き口はトップにあります。
左から、「シロツメクサパフェ」 白いスモークのかかったガラスにサンドブラストで四つ葉のクローバーが浮き上がっています。 依田さんの万華鏡の特徴の一つであるオープン2ミラーシステムは、鏡をV字に組み、第三面を閉じない組み方で、筒の模様をそこから映しこみます。中心の4ポイントの映像の周りに見えています。
四つ葉のクローバーを見つけたみたいでちょっと嬉しくなります。
真ん中は「アカツメクサパフェ」。 全体がピンク色のガラスなので、映り込んだ映像にも華やかさが増します。
可憐という言葉がぴったりな華模様ですね。
右側は「スミレパフェ」。 スミレの花が白い筒に浮き出ています。 中を覗くと、すみれ色の4ポイント。小さくて目立たない花だけどロマンチックな響きを持つすみれをとても小さなガラスオブジェクトで見せてくれます。
この写真よりもはるかに小さなガラスのオブジェクトが混ざり合い、重なり合って作る色模様。
ひそやかな自然の優しさを万華鏡に表現して、そっと届けてくれるような作品たちです。