久しぶりのブログです。 コロナ禍の中、万華鏡界でも少しずつ動きが出てきました。ブリュースター・カレイドスコープソサエティ(BKS)が毎年開催するKaleidoscope Expo(以前はコンベンション) ですが、2020年度は中止、次回は1年先に延期になり、たくさんの愛好家が集まる機会を失いました。そんな中、何とかネットワークを生かして万華鏡の魅力を伝えたい、こんな時こそ万華鏡を覗いてみてほしいと願い、作家さんが作品を発表する機会を作りたいと、BKSの仲間たちが働いてくれたのです。
毎年集う中で参加者が楽しみにしている新作発表(Unveiling)をオンラインで行うことが企画され、11月6日(日本時間では7日)に実行されました。
トップの写真はそこで発表された中里保子さんの新作「REBORN」です。新型コロナウィルスによる閉塞感に満ちた世の中からの新たな再生を願って、創りました。清々しく透明感のあるボディーはステンドガラスで創作。作品全体のデザインは透明感を意識して構成したそうです。外観の色をミラーシステムの一部に使い、内部映像と外のデザインの調和を目指しています。台座はミラー加工したガラスを使い、本体を映しこんで水面に浮かんでいるような印象です。 アイホールは大きく、上からの光も取り入れて明るい映像を生み出します。
金属のアームで本体が支えられるデザインは、ガラスと金属を使いこなす中里さんらしいユニークな表現です。
素敵なホイールですね。ガラス細工、メタルピース、チェーンなどで飾られたホイールを回転させて映像の変化を楽しみます。マグネットベアリングを使い滑らかに回転します。
ミラーシステムは変形テイパードの3ミラーシステムで、立体感のある映像です。
ブルーに満ちた色合いの中に輝きや味わいを見せてくれます。
中里さんのほか、9名の作家さんが新作発表をしています。いつもの新作発表に比べるとかなり少ない数ですが、見ごたえはあります。BKSウェブサイト内のUNVEILING のページ からどなたでも見ることができますので、ぜひ覗いてみてください。日本からは山見浩司さんの素敵な作品も出品されています。こちらも必見です。
BKSのウェブサイトは、会員ページ以外にも一般の方向けに、たくさんの万華鏡情報を提供しています。最近各国の言葉で表示されるようになりましたので、日本の国旗をクリックすると、日本語でも読むことができます。機械翻訳ですが、以前に比べて訳がこなれてきていますので、読みやすいと思います。漢字が間違っていたり、適切でない訳もたまにはあることを頭の片隅に置いて、万華鏡の情報源として使っていただければ幸いです。