万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

相響む  

2013-11-29 18:47:50 | 万華鏡ブログ

赤津純子さんの作品展に先駆けて、今年の新作万華鏡「相響む(あいとよむ)」をご紹介します。 
美しいガラスにサンドブラストで浮き上がらせたハート型の花びらの模様。 
優しい予感のする万華鏡だと思いませんか。

この作品を創るにあたってはもともとあるイメージがあったそうです。
「池に水際の桜の木が、枝振りもそのままに逆さに映り、水面と岸辺に花びらが散っている写真を見て、生きている私たちが見るように、行ってしまった人の世界にも、同じように美しく花が散っているだろうと思ったのです。」
このハートは桜の花びらのようなふっくらとしたイメージなんですね。

その中でも、ざらっとした感触のガラスはオリジナルで製作してもらったもの。 青、ピンク、白の三層で、サンドブラストをしたときに水面の花びらのイメージにしたかったそうです。 サンドブラストは難しいそうですが、イメージにぴったりで、柔らかなピンクが温かな気持ちにしてくれます。

手に持った時ちょうどなじみやすい大きさで、置いた時も安定感があります。 はんだも細くてすっきり、装飾のドットがきれいなだけでなく、 手に持った時の支えともなっています。

オブジェクトセルは白いすりガラスの中にあります。
オブジェクトセルの背景が黒い万華鏡には、今回初めて挑戦しました。 2ミラー8ポイントです。

細い金線で小さなビーズをつないだオブジェクトは、ミラーシステムの向こうに、繋がる模様となって見えています。 

ドライセルの中で繊細なオブジェクトが動く音がかすかに聞こえます。 
細く引いたガラスオブジェクトは、美しいラインとなってリズムを作ります。

相響む・・・あいとよむ・・・万葉集の柔らかな言葉を題名にしたこの作品は、響き合う思いを伝えています。

「金子みすずさんの詩「こだまでしょうか」に、心響き合う意味を思います。」(ご案内のDMから)

   「遊ぼう」っていうと
    「遊ぼう」っていう。
     
    「ばか」っていうと
    「ばか」っていう。
     
    「もう遊ばない」っていうと
    「遊ばない」っていう。
     
    そうして、あとで
    さみしくなって、
     
    「ごめんね」っていうと
    「ごめんね」っていう。
     
    こだまでしょうか、
    いいえ、誰でも。

きっとあなたの心にも響くことでしょう。 この作品を含めた赤津純子さんの作品展が、12月18日から開かれます。ぜひ手にとって、その響き合う心を感じていただきたいと思います。

赤津純子 作品展 「万華鏡 -光の贈り物ー」
12月18日~24日 最終日5時終了
松屋銀座 7階 遊びのギャラリー

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魅力的なオブジェクト シェリー・ナップ

2013-11-28 22:55:25 | 万華鏡ブログ

オブジェクトとは、万華鏡の模様を創る要素ですが、作家さんの個性が出るところでもあります。 今日はガラスオブジェクトにこだわり続け、その作風を変えながらも、自分らしさを追求してきたシェリー・ナップさんの生み出す映像です。

「マンダリアス」(マンダラシリーズの1つ)のオブジェクトセルを外から覗いて見ると、表面に金属的な輝きが満ちたガラスオブジェクトがオイルの中にあります。 ダイクロイックガラスをバーナーワークでオブジェクトに加工したものです。
うねりがあったり、丸みを帯びていたりしているので、光に反射するのも一斉ではないところが映像の面白さに繋がります。

透明なダイクロイックガラスは光を通しながら、反射もするので、その映像は輝く薄絹をまとったように優雅です。

ナップ夫妻の万華鏡は黒い背景で2ミラーシステム、オイルセルというスタイルは変わりません。
ポイント数も5,6ポイントが圧倒的に多いように思います。 それでも毎回覗くたびに美しさに感動するのは、やはりオブジェクトの創りかたが魅力的だからだと思います。

「マンダリアス」はこんな外観です。 先端のセルも滑らかに回転し、持ちやすく、覗きやすい万華鏡です。

 

 

 

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虹色の輝き Hologram for Kaleidoscopes

2013-11-27 11:34:57 | 万華鏡ブログ

東京、銀座の「ギャラリー風」で開催中の 「北村幸信-万華鏡の世界」展に伺いました。 北村さんは万華鏡の製作を始めたのは2009年ということで、比較的新しい作家さんの一人ですが、登場した当初から作品が注目を集め、数々の受賞歴があります。
その北村さんの初めての個展で、上の写真のように、万華鏡製作に至るまでの作品群が並び、作家さんとしての歩みを振り返って見せていただく機会となりました。
これはDVDの鏡面反射を楽しむ万華鏡のようなオブジェです。 内蔵のLEDにより、いろいろな色に変化します。

DVDやCDのホログラム効果を活かした作品に挑戦し続けていらした経緯を伺い、その積み重ねがあってこそのBKS(ブリュースター・カレイドスコープソサエティー)コンベンションでの受賞となったことがよくわかりました。

これは初期の万華鏡だそうです。 DVDの銀色の面をはがし、淡い青色がかった透明なディスクとしたものを、カットして、ずらしながら重ねるように並べ、全体に曲線のラインを生み出しています。
中から光を当てているので、やさしいホログラム効果で、きれいな色が浮かび上がっています。先端にオブジェクトホイールがついており、手で回しながら映像の変化を楽しみます。

ディスクで構成された多面体の一面から大きなミラーシステムの筒をはめた作品です。 テイパードミラーシステムで内部には輝きに満ちた大きな球体が見えています。 また多面体の内側の面のホログラムも美しい反射を見せています。

仙台万華鏡美術館主催の「星の万華鏡展」(2012年)出展作品です。全体は大きな星の形。内部には希望の輝きに満ちた惑星のような球体が見えています。

富良野のニングルテラス大賞展(2012)で佳作となった「地球に優しく」という作品は、松ぼっくりやどんぐりなどを装飾に施した、32面体の大作です。 

松ぼっくりを横にカットしたら、きれいな花になること、松傘が開かないようにして縦にカットしたら葉のように見えること、自然の創りだす造形美についてなど、楽しそうにお話しくださいましたが、ご自身が見つけた面白いものを作品に活かす工夫が随所に見られました。 

BKSのコンベンションで受賞した作品です。 左のロブスターはその記念トロフィーです。

32面体の一部はクリアーになっていて、内部の虹色の反射が外からもきれいに見えています。ホログラムというのは一つの光源に対して1本の色の筋が見えることを、実際のDVDで見せていただきました。 いくつかの光源(LED)をこの万華鏡に組み込むことで何本かの色の筋ができ、それが反射しあって虹色の光の渦となっているそうです。

中央のミラーシステムは、テイパード(先が細くなっている鏡の筒)で、その先には交換可能なホイールタイプのオブジェクトがついています。 様々な素材を貼り付けてあるこのホイールはマグネットの着脱式で、交換も簡単です。 
パスタやそうめん、木の実、米粒、貝(断面)など、本当にこれがオブジェクトになるの?と思うようなユニークなディスクです。 表裏異なった模様のリバーシブルタイプもあります。

映像の一例です。 何が映っているか分かりますか?

 

1枚のホイールをご覧ください。

そう、ホログラムを使って印刷されている切手がこのように見えるのです。 面白いですね。

ホイールの交換やオブジェクトの交換に小さなマグネットでの固定を利用していますが、これもスマートなやりかたです。 いろいろな工夫とアイディアに満ちた、そして虹色の光に満ちた万華鏡展でした。

この万華鏡展は明日、11月28日までです。(最終日17時まで)

Gallery 風  中央区銀座8-12-13 豊川ビル4階
電話 03-6226-2797

12月10日から1月7日まで、東京フォーラムのギャラリー「フォーラムアートショップ」での万華鏡展にも、北村さんは出展予定です。

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金属工芸の万華鏡  Metal Kaleidoscopes by Kazuo Sekii

2013-11-24 22:31:11 | 万華鏡ブログ

今日は日本橋高島屋で開催中の「万華鏡 関井一夫展」に伺いました。 金属素材の工芸の素晴らしい技術で、現代万華鏡の世界にまた新たな表現が生まれています。 その中からいくつかをご紹介させていただきます。

最初の写真は銅鎚起 「猫」万華鏡です。 ちゃんと見てねと訴えてくるまなざし・・・

動物をモチーフとした作品、次は真鍮鎚起 「月見兎」万華鏡です。 ガラスの台の中に鏡の組まれた筒があり、取り出して万華鏡として楽しみます。 ガラス作家さんとのコラボレーション作品です。

月を見ている兎の姿が愛らしいですね。 金属の筒の部分にも模様が彫り込まれた手の込んだ作品です。兎をイメージした映像はパステル調のきれいな色合いでした。 

2014年の干支にちなんだ作品でしょうか。 「トロイの木馬」というユニークな万華鏡です。胴体の部分が万華鏡の筒になっており、抜き出して覗きます。

関井さんが最初から作り続けている脚付きで、立てて飾るタイプもいろいろ展示されています。 縦のラインの美しい造形をスマートに、安定して飾れる独自のスタイルを考案されました。 その中から「紅薔薇」です。

今回もっとも印象的だった作品は「アルテミス」です。 アルテミスとはギリシャ神話の女神だそうで、凛とした姿と表情、存在感に圧倒されそうな作品でした。 どんな万華鏡なのでしょう?

頭の部分を持って、そっと抜き出すと万華鏡の長い筒が現れます。 一見しただけでは万華鏡とは分からないはずですね。

どの万華鏡も筒には美しい模様が彫り込まれています。 金属という素材のいろいろな可能性を表現した造形作品としての素晴らしさと、変化に富む映像表現が合わさったみごとな作品の数々を堪能した万華鏡展でした。

-万華鏡-関井一夫展
2013年11月13日 ~ 26日
日本橋高島屋6階 美術彫刻コーナー
(最終日は午後4時まで)
担当の方の許可を得て、撮影とブログ掲載をしています。

 

 

 

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現代アート万華鏡 饗宴

2013-11-23 14:13:41 | 万華鏡ブログ

嬉しいことに(おそらく作家の方々には大変なことでしょうが)、このところ万華鏡展が続いています。 今日は、東京、吉祥寺の東急吉祥寺店で開催中の、5人の作家さんによる万華鏡展をご紹介します。 

トップの写真は松宮真理子さんの最新作「天体観測 メリエスの夢」と題された作品です。 ボディーのデザインのイメージは、まだ人類にとって月が想像でしかなかった時代のメリエスの映画「月世界旅行」だそうです。
この作品は、ゆっくりと時間をかけて楽しむ万華鏡です。 オイルの中のオブジェクトは少なめで、ボディーの回転を止めて、そのオブジェクトがオイルの中でキラキラと輝きながら流れ、消えていくのを見ます。 真黒な夜空に煌めく星を探すのに似ています。そしてその世界に心を落ち着けることができるのです。

金箔を使ってジャパネスクな雰囲気の作品は「ジパング」です。 手描きのデザインも素敵ですね。 装飾はんだも細かい仕上げで、細部まで手の込んだ作品です。 

人気シリーズ 「オリーブ」の新作も並びました。



次は小嶌淳さん、喜多里加さんの作品です。 喜多さんの表現力と小嶌さんの表現力が合わさって、独自の世界を見せてくれました。 小嶌さんの映像は、鏡の反射で作られた映像というより、オブジェクトに魔法をかけて生み出したような感じを受けます。 (タイトルを見てわくわくする大きめの作品の写真がうまく撮れていなくて残念です。)

沼尻のんさんは、モダンですっきりとしたデザインが目を惹きます。 オブジェクトセルの回転も滑らかで、覗きやすさも兼ね備えた高品質の作品です。

内部の映像も、白が基調となって、色が映えます。 雪の結晶のようにも見えますね。

佐藤元洋さんの吹きガラスの万華鏡も並びました。

吹きガラスの美しさももちろんですが、どの作品も映像がきれいで、色模様の変化に目が離せなくなります。 パーラータイプの「Boundary」や手持ち型の「二重奏」などの作品は、オブジェクトセルに工夫が凝らされ、奥のオブジェクトは薄いトーンで、手前のオブジェクトはくっきりと見えるのが特徴です。 また銀線細工を取り入れた「銀詩」や「フェアリー」などもガラスとの組み合わせが魅力になっていると思います。

最後は中里保子さん。 Katagami シリーズの作品、辻優子さんとのコラボレーション作品、「ゆうな」「蝶文様」などの万華鏡が並びました。 しっとりと落ち着いた展示風景ですが、手にとって覗けば、それぞれ異なった、心惹かれる色模様が展開します。

偏光フィルターを使ったオブジェクトセルからは虹色の世界が見えています。 
NHK総合テレビ(関東)「ひるまえほっと」の「@ホット」というコーナーで中里さんの万華鏡製作が放映される予定です。 11月26日午前11時05分から11時54分の放送時間内です。 万華鏡展とテレビと両方見るとより深く味わえると思います。

この万華鏡展は11月12日から12月4日まで開かれています。
現代アート万華鏡の魅力を、5人の作家さんの個性で表現する見ごたえのある万華鏡展になっています。

会場: 東急吉祥寺店 8階美術工芸品売り場 
時間: 10時~20時(最終日 17時まで) 
お問い合わせ: 0422-21-5531
(この記事は東急吉祥寺店担当者の許可を得て掲載しています。)

 

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薄紅色に咲く華 Pink shells make cherry blossom images

2013-11-14 22:05:52 | 万華鏡ブログ

この万華鏡は、溝口好晴さんの「桜」です。 さまざまな日本の伝統工芸の技能をお持ちの溝口さんですが、これは寄木造りの筒が美しい木製の万華鏡です。いろいろな木材を使い、その木肌の違いをデザインに活かしました。 とても滑らかな手触りで、手に持った時、木のぬくもりが心地よい作品です。

タイトルの通り、桜の花が咲く5ポイントの映像です。

ピンクの濃淡が重なって、オイルの中を動きながら姿を変えていく様子にとても惹かれました。

オブジェクトは何を使っているのか、わかりますか? ピンク色が少しだけ見えています。

オブジェクトは、さくら貝です。 さくら貝は光を透過させ、薄い桜の花びらのようなさくら貝が重なりあい、オイルの中を動いて、花を咲かせ、いろいろな表情を見せます。

螺鈿の技法などで、貝や真珠の輝きは日本の工芸にも使われてきた素材ですが、溝口さんは万華鏡にも取り入れました。 外観の装飾だけでなく、自然界にはオブジェクトとして美しいものがたくさんあることを溝口さんは教えてくださいました。

このさくら貝は四万十川の河口付近で取れたものだそうです。 さくら貝の色は薄紅色と言われますが、その紅の色も少しずつ違うものを使っています。 光を横から取り込む万華鏡で、その光によっても映像の色合いは変わります。

さくら貝って、海辺で見つけたら嬉しいし、そっととっておきたいと思いますよね。
でも、万華鏡の中にあって、桜の華を咲かせ続けているのもいいなあと思いました。

 

 

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万華鏡に挑戦

2013-11-11 14:03:53 | 万華鏡ブログ

今日は、昨日お招きいただいた万華鏡展の様子をご紹介します。 横浜市保土ヶ谷区の丘の上にある、サンシティ横浜という高齢者向けのマンションで、住人の方々の「文化祭」という形で、様々な作品が展示されていました。 万華鏡作家の依田満さん、百合子さんご夫婦が、ご縁があって万華鏡製作のご指導をなさっていて、このたび、その成果を見せてくださるということで、お邪魔してきました。

大きな富士山の絵(ジグソーパズルです)を背景に、並べられた万華鏡は、一つ一つにタイトルがついていて、作者の方々がイメージを膨らませて、作り上げました。 依田さんの万華鏡キットを使っての製作ですが、オブジェクトや外観のデザインなど、工夫を凝らし、個性がしっかり出ていて、それぞれの世界を楽しませていただきました。

ミラーシステムごとに展示し、丁寧な作品説明もついていて、万華鏡を覗く方にも作った方の気持ちが伝わったのではないかと思います。

正三角形のミラーシステムの映像。 モネの睡蓮をイメージした作品だそうです。

 

二等辺三角形のミラーシステムの映像。 花をイメージした作品です。

 

菱形に組んだミラーシステムの映像。 葛飾北斎の「浪間の富士」がテーマ。中心が二つ見える4ミラーシステムです。

それぞれ、見ごたえのあるきれいな映像表現で、何度も手にとって覗いてしまいました。
最後にご紹介するのはとてもユニークなテレイドスコープ「野点」です。

お茶を嗜まれる作者の方が、茶筅で万華鏡を作ったら・・・というアイディアから生まれました。 この作品は茶筅の中に、テレイドスコープが組み込まれています。

テレイドスコープですから、何を見ても良いのですが、緋毛氈の上のお茶とお菓子を見れば、赤と抹茶グリーンの色合いも美しく、また、干菓子の回転するお皿(ソーラー電池で回転する仕組みです。)をオブジェクトにして万華鏡のように見ても楽しいです。 干菓子が増えました・・・

ちょっとびっくりするような、とても楽しいアイディアですね。

作られた皆さん、子どもの頃親しんだ万華鏡はご存じですが、あらためて、その仕組み、ミラーのことやレンズのこと、オブジェクトセルにはドライやオイルがあること、テレイドスコープの仕組みなど、学ばれたそうです。 そのうえでご自分で考えて作るということを通して、自分のイメージの作品が出来上がっていく過程を楽しまれたことと思います。
万華鏡作りを通して、人と人との新たな出会いや繋がりもできたと伺いました。
一つ一つの小さなオブジェクトが互いに引き立て合って、大きな調和とその美しさを生み出す万華鏡は、やっぱり「何かを拓く力」を与えてくれる気がします。 ご縁があり、初めてお目にかかった方々でしたが、万華鏡という共通項で、お話も弾み、楽しいひと時を過ごさせていただきました。 ここからも何かがきっと拓ける、そんな思いを持ちました。

Comments (2)
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クリスマスの予感

2013-11-05 22:46:33 | 万華鏡ブログ

この時期になると、クリスマスまでのカウントダウンが始まります。 最寄駅前のイルミネーションもすでに点灯され、その雰囲気を盛り上げています。 
そんなわけで、クリスマスに楽しめるきれいな万華鏡をちょっとご紹介したくなりました。

今日はジュディス・ポールさん、トム・ダーデンさんのイメージス工房の作品をご紹介します。
セルの取り換えられるタイプの万華鏡なので、雰囲気に合わせてもうひとつ、セルを揃えると楽しみが倍増します。
クリスマスの雰囲気を感じられる映像を、集めてみました。

鮮やかな色合いのオブジェクトは、それぞれジュディスさんが選んだアイテムで、楽しむ気持ちが込められています。 星をイメージした5ポイントの映像です。 クリスマスリースのようにも見えますね。

天使の万華鏡は白いイメージで、やさしいきれいな映像展開です。 雪の結晶やクリスマスのオブジェクトを合わせて楽しむのもいいですね。

スノーフレークの万華鏡。 6ポイントの雪の結晶は息をのむほど美しいです。

ガラスの中を雪が舞うスノーグローブがついた特別なセルは、中にサンタクロースがいます。 よく見ると他にも楽しいオブジェクトがたくさん入っています。

細かいグリーンのビーズが大きなオブジェクトの間を流れているのが素敵なセル。 クリスマスツリーのイメージでしょうか。

こちらは、オイルの流れの中で、ブルーの細かいビーズが混じり合うきれいな映像。 

ダイクロイックガラスのツリーは、おとなのためのクリスマスツリー。 とてもお洒落な輝きです。

今年のクリスマスには、万華鏡を身近に置いて、みんなで楽しんでもらいたいなと思います。

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輝き 伊藤美津江万華鏡展より

2013-11-04 22:07:19 | 万華鏡ブログ

銀座、ギャルリー・ヴィヴァンで開催中の「伊藤美津江万華鏡展」に伺いました。 歴史ある奥野ビルは、新しいビルやブランドショップの立ち並ぶ銀座にあって、その古めかしい風情が魅力となっている場所です。 今日も奥野ビルのギャラリー巡りのお客様が、伊藤さんの万華鏡展にも訪れ、迫力のある大きな万華鏡とそのユニークな映像美を楽しんでいました。 このような万華鏡があることを知らなかったとおっしゃるお客さまもいるそうで、万華鏡との出会いの場になってくれたら嬉しいなと思いました。

最初の作品は、今年の新作で「輝(かがやき)」という作品です。 金色のガラスと、錫を打ち出し、切り抜いた装飾が特徴の大型の作品です。 

オブジェクトは様々な色、表情、質感のガラスを焼き付けた大きなホイールです。 一見透明に見えるダイクロイックガラスの部分も、光の当たりかたで、思いがけず色模様に変わったりするのが面白いところです。
ちょっと変わったミラーシステムを通して、くっきりとこんな模様が見えています。

真鍮製の筒を黒く塗装し、錫を装飾に使った、手持ち型の万華鏡も新作です。 打ち出した模様に貝殻の光沢を重ね虹色の輝きを随所に配した、お洒落なデザインです。

オイルタイプ2本とドライタイプ1本。 2ミラーシステムの作品でした。

銅板を使った大型の作品もご紹介します。 こちらは「紋」という作品で、花紋が打ち出された銅板を大きく曲げたようなデザインです。 

三角の覗き口から、ホイールタイプのオブジェクトを見ますが、迫力のある映像にびっくりします。

次も、銅板に観音様の浮かび上がる外観、タイトルは、「望(のぞみ)」です。 2012年のブリュースター・カレイドスコープソサエティーのコンベンションで発表された作品で、震災のあと、被災地を訪れてボランティア活動なさった伊藤さんの祈りが込められた作品です。

中を覗くと、美しくも不思議な映像に惹きつけられます。

伊藤さんの万華鏡には大胆な発想を形にする力強さと心意気が感じられます。 もともとステンドガラスの作品からスタートした万華鏡作家さんですが、ガラスに加え、銅や錫をデザインに取り入れ、光を操って、独自の世界を広げつつあります。 

伊藤美津江万華鏡展
10月28日から11月9日まで。 日曜休廊 12:00ー19:00 最終日5時まで

中央区銀座1-9-8 奥野ビル1F ギャルリー・ヴィヴァン

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パリを楽しむ万華鏡  Paris by Judith Paul and Tom Durden

2013-11-03 21:30:12 | 万華鏡ブログ

このお洒落なパリの本は、ジュディス・ポールさん、トム・ダーデンさんの万華鏡ブック/ボックスです。 どんなパリを見せてくれるのでしょうか? 

本を開くと中には4本の万華鏡が収められています。

最近、定番の作品シリーズも、セルの交換が可能なタイプになり、オブジェクトセルを追加していろいろな映像を楽しめるようになりましたが、 以前からテーマに沿ってたくさんの楽しみを提案する、インターチェンジャブルのパーラータイプや、本型の作品を製作してきた作家さんです。 

4つの万華鏡は、4種類のミラーシステムです。 最初は3ミラーシステム。

どんなセルを見ているかというと、テーマはフランスの食べ物でしょうか。 クロワッサンも見えます。

2つ目のミラーシステムは 2ミラー4ポイントです。

これはワインをテーマにしたオブジェクトセルです。 オープナーまで入っていますね。

3つ目のミラーシステムは2ミラー5ポイントです。

見ているオブジェクトのテーマはアートです。 モナリザもいます。

4つ目のミラーシステムは、アーチ型の映像を生み出す特殊なミラーシステムです。

このオブジェクトのテーマはちょっと分からないのですが、熱気球や建物が見えています。

作家さんがパリが好きで、本当に楽しんで創っていらっしゃることが感じられますね。

いろいろなテーマに沿って、たくさんのセルを考え出すのはジュディスさん。 そしてトムさんがミラーを組みます。
4つのミラーシステムで、4種類の交換可能なオブジェクトがあるということは、16種類の映像を楽しめる作品だということです。 

この作品は名古屋の万華鏡ギャラリー、「プリズム」の店長さんのコレクションですが、ご了解を得て、ご紹介させていただいています。

 

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