万華鏡のファーストレディと呼ばれるコージー・ベーカーさん。 万華鏡に出会ってすっかり魅せられて、それから先の行動はとてもエネルギッシュで、アメリカで生まれた現代万華鏡の萌芽を自分の足で見出してまわり、その流れを大きなうねり「カレイドスコープ・ルネッサンス」に変えた方です。
万華鏡のコレクターとして、数多くの作品を集め、作家を育て、作品を紹介する万華鏡展を主催したり、本を出版したりして、現代のアート万華鏡の素晴らしさを知らしめました。
彼女の自宅はメリーランド州ベセスダにあり、そこは生前、多くの作品を飾り、希望する人に見せてくれるホーム・ミュージアムでした。
別荘風なたたずまいのお宅は、緑に囲まれた斜面に建てられていて、温かい雰囲気の素敵なところでした。
家じゅうのどの部屋にも万華鏡が飾られていて、万華鏡ファンにはたまらない素敵な場所でした。 今はもう無いことが残念でたまりません。
もう一度行ってみたかったなあと今更ながらに思う場所です。
この写真は2005年にストラスモアでの20周年記念の万華鏡展に合わせて、ベーカーさんの自宅に集まったときのものです。 あちこちに素晴らしい万華鏡が置いてあるのがわかるでしょうか?
こちらの写真は、その時にお庭で撮影されたもの。 ベーカーさん(右から3人目)と9人のアーティストたちです。 ブリュースターソサエティに最初から参加していたアーティストの方たちだと思います。 今も活躍なさっている方たちも多いですね。 (左から、デヴィッド・カリッシュさん、チャールズ・カラディモスさん、コーキー・ウィークスさん、エリック・ヴァンコートさん、シェリル・コックさん、ジャニス・チェスニックさん、ニーチャプレマさん、コージー・ベーカーさん、キャロリン・ベネットさん、スー・ロスさん)
こんな素敵な場所のあったことをお知らせしたくて、いくつかの写真を載せてみました。
光がたっぷり注ぐ広々した居間にはあちこちに座ってくつろげる場所がありました。
こちらの棚にはとても貴重なアンティークが並んでいます。 ブリュースター卿のデザインしたものや、ブッシュ・スコープ、19世紀に作られた万華鏡の数々。
こんな風に飾るのも楽しくて、きれいですね。
壁面やその前のスペースにもたくさん飾られています。 それぞれの作品が存在感を主張しながら並んでいますね。
窓辺のテーブルにも、戸棚の上にも、窓際にも・・・・
この場所で見ると、一つ一つの作品の大きさが実感できませんが、結構大きなものが並んでいますから、相当広い場所だったんだなと思います。
本当にたくさんの作品をもっとちゃんと鑑賞してくればくればよかったとつくづく思っています。 撮影していない素晴らしい作品もまだまだあったはずです。 それらはベーカーさんが残してくれた本で見ることができますから、そのことをベーカーさんに感謝したいです。
実際の作品はベーカーさんのご遺族のもとに、またコレクターのもとに分散されたと聞いていますが、日本では仙台万華鏡ミュージアムで見ることができます。
こちらにお邪魔した時はいつも興奮状態で、写真もなかなかちゃんと撮れていないのですが、それでもこの場所を記憶と記録にとどめたくて撮影した写真をムービーにまとめました。 よかったら見てください。 8分弱です。