前回に続き、みずあめやさんのプレスガラス万華鏡で、オイルワンドをオブジェクトとする作品をご紹介します。
タイトルは「たんぽぽ」、そして描かれているのは「たんぽぽの綿毛」です。この綿毛が飛んでいってたんぽぽが草原いっぱいに咲いているところまで想像してしまう万華鏡です。たんぽぽの綿毛だけが浮き上がるようなレリーフに金液で彩色し、再び焼いています。落ち着いたガラスの色、すっきりとしたデザインが素敵です。空間に風の流れを感じるような図柄です。
中を覗いてみると、明るい色合いに満ちたきれいな映像が展開します。ひとつひとつの色は派手さはないけれど、全体に上品な華やかさが感じられます。
同じみずあめやさんのガラスの万華鏡でも、これは光沢のないタイプの作品です。
定番作品の艶のあるガラスの万華鏡とは異なった表現で、さらに作品の幅を広めました。小さなガラスの板に表現される和のテーマに、ちょっと新しさを加えて、独自の世界を作っているみずあめやさんです。