万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

たんぽぽ

2009-12-29 23:14:23 | 万華鏡ブログ

前回に続き、みずあめやさんのプレスガラス万華鏡で、オイルワンドをオブジェクトとする作品をご紹介します。
タイトルは「たんぽぽ」、そして描かれているのは「たんぽぽの綿毛」です。この綿毛が飛んでいってたんぽぽが草原いっぱいに咲いているところまで想像してしまう万華鏡です。たんぽぽの綿毛だけが浮き上がるようなレリーフに金液で彩色し、再び焼いています。落ち着いたガラスの色、すっきりとしたデザインが素敵です。空間に風の流れを感じるような図柄です。

中を覗いてみると、明るい色合いに満ちたきれいな映像が展開します。ひとつひとつの色は派手さはないけれど、全体に上品な華やかさが感じられます。

 同じみずあめやさんのガラスの万華鏡でも、これは光沢のないタイプの作品です。
定番作品の艶のあるガラスの万華鏡とは異なった表現で、さらに作品の幅を広めました。小さなガラスの板に表現される和のテーマに、ちょっと新しさを加えて、独自の世界を作っているみずあめやさんです。

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みずあめやさんのプレスガラス万華鏡

2009-12-26 22:34:24 | 万華鏡ブログ
みずあめやさんの万華鏡は、和をテーマにした絵柄が多いのですが、これはちょっと変わった雰囲気の「つぼ」という万華鏡で、エキゾチックな感じがする作品です。
プレスガラス万華鏡というタイプで、その制作方法は、絵柄を彫った石膏版に板ガラスと重しを載せて焼成し、焼きあがったガラスのレリーフ部分に金・白金液を塗布して再焼成しているそうです。

この作品はドライセルで、背景が黒いガラスになっています。輝きのある金や光沢のあるガラス、パールなどが美しく映えるタイプです。ガラスオブジェクトの動くシャカシャカという小気味良い音とともに映像の変化も鮮やかです。外のガラスの色あいに合わせて、ブルーやターコイズ、パープル、そして時々ゴールドの混じりあう映像は、イスラムのブルーのタイルや金細工などを思い起こさせます。


黒い中に浮かび上がる優雅でエキゾチックな映像が魅力的な万華鏡です。
光沢のある絹の織り地模様が万華鏡の雰囲気にぴったりな袋に収められています。

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Happy Christmas !

2009-12-24 22:21:59 | 万華鏡ブログ
クリスマスイブなので、何かクリスマスにちなんだ万華鏡をと思い、デュレット夫妻のクリスマススコープの映像を載せることにしました。

2007年に発表された「Into the Forest」という限定版のクリスマス万華鏡です。この作品に続くシリーズも企画されていたようですが、まだ実現していません。
彼らの万華鏡はテーマの表現力が優れていて、覗いていると万華鏡に込められた作家さんの想いがしっかり伝わってくる気がします。


クリスマスのストーリーに基づいた木製の素敵な万華鏡。そのひとつの万華鏡からこんなにたくさんのシーンが演出されるなんて素晴らしいと思います。

 
Happy Colors!
Happy Christmas!

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クリスマスイルミネーション

2009-12-23 18:07:12 | 万華鏡ブログ
この美しい雪の結晶を万華鏡で表現したのは、ルーク&サリー・デュレット夫妻です。「サイレントシンフォニー」というタイトルの万華鏡ですが、その名のとおり、静かだけれど、いろいろな音の重なり合うハーモニーや美しいメロディーを感じませんか。

クリスマスのデコレーションが賑わいを見せる街、クリスマスイルミネーションが暖かさを伝える住宅街、それぞれにきれいでワクワクするけれど、そっと一人で覗いて楽しむ筒の中だけの静かな世界もなかなか素敵だなあと思います。

 
万華鏡の中のクリスマスイルミネーションです。

 

Comments (2)
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和紙に映すガラス模様

2009-12-18 23:38:48 | 万華鏡ブログ
昨日に続いて赤津純子さんの作品展から、美しい映像をご紹介します。今年は松屋銀座での3回目の個展ですが、最初のときから毎回出品なさっている「華鼓」は、その美しい映像表現でいつも気になる作品です。本体は高さ8cmほどの小さな万華鏡ですから、オブジェクトセルもかなり小さいはずなのですが、魔法のように次から次へと新しい模様が生み出されます。柔らかく光を通す和紙を背景に使い、貝やガラスの粒や細く引いたガラスなどがドライセルの中で動いて、模様のデザインを試みているデザイナーみたい。


和紙のしっとりとした質感と細いガラスオブジェクトを組み合わせるというアイディアが、鼓の形をしたこの万華鏡にはぴったりです。

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ほっこり にっこり

2009-12-17 23:21:52 | 万華鏡ブログ
12月16日から22日まで松屋銀座で開催中の赤津純子さんの作品展に伺いました。
今回の新作は、今までのガラスの作品とはちょっと違った雰囲気の温かみのある素材を使っています。フェルトの原毛を加工して万華鏡の筒を飾ります。いくつかの色を重ねて、グラデーションのあるとてもきれいな色合いが出ていますね。写真の作品は「珠」というタイトルが付いている愛らしい万華鏡です。とても軽くて、ほっこりと暖かい手触りです。制作のお話を伺うと、この加工の作業にはとても手間と時間をかけていらっしゃることがわかりました。だからこそ、持った時、覗いたときにその暖かさが伝わるのだと思います。内部の映像は透明感のある、ガラスの色の重なりが美しい3ミラーの映像です。

テレイドスコープもありました。「とと」という名前がついています。

6ポイントの中心映像を生み出す3ミラーシステムは、覗く先の景色をこんな風に見せます。

(胴に巻かれているリボンは展示の便宜上つけてあるもので、本来はついていないそうです。)

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雅な万華鏡

2009-12-16 23:55:37 | 万華鏡ブログ
万華鏡大賞展で入賞なさった長谷川順子さんの作品です。源氏物語絵巻の雅な世界をイメージして製作された~平安.雅~「扇」という万華鏡です。(万華鏡の街長浜・黒壁賞)
扇の形の外観と3つの覗き口から見える異なった映像は、どれも源氏物語絵巻の世界をきれいに表現していて、丁寧な作り込みに長谷川さんの想いを感じました。意表を突いたのは、オブジェクトケースの外側に檜扇の房をイメージした紐を巻いているところです。映像も扇のイメージでしょうか、和の色合いと質感がとてもきれいです。


また花や蝶などを絵を描くように表現なさった映像はこんな風になっています。


ガラスの花芯が手前に浮き上がり、奥行を感じさせる映像になりました。

 和のテーマで今までもいろいろ作品を製作なさってきた長谷川さんが、培ってきたアイディアや技術、工夫を駆使した素敵な作品だと思いました。

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誕生を祝う万華鏡

2009-12-15 17:15:09 | 万華鏡ブログ
ブログの更新が休みがちになって、どうしたのかな?書くことがなくなったのかな?と思っていらっしゃる方もいるのでは?実は初孫が産まれ、何かと忙しく気を取られているうちに毎日が過ぎていくというわけで、少しサボっておりました。
今日ご紹介するのは、依田満さん・百合子さんの「下町のガラス」シリーズから「Birth(誕生)」という万華鏡です。私の気分にピッタリなので・・・
サンドブラストでコウノトリが赤ちゃんを運んでくる図案が描かれ、幸せいっぱいな雰囲気です。


中を覗くとピンク色の世界に優しいきれいな花が咲きます。女の子のお誕生を祝う気持ちに寄り添ってくれる素敵な作品です。
もちろん男の子用にきれいなブルーの万華鏡もあります。
赤ちゃんの誕生の記念グッズはいろいろありますが、こんな記念の万華鏡というのも良いかなと思いました。

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鏡組研究器

2009-12-11 23:19:40 | 万華鏡ブログ
この不思議な作品は第10回万華鏡大賞公募展でアイディア賞を受賞なさった名取清さんの万華鏡です。
この作品のユニークなところは、なんと鏡を入れ替えてミラーシステムをいろいろ試すことができることです。こんな万華鏡は見たことがありません!
名取さんは以前から東急ハンズで気になっていたインターロックホースを使って作品を創ろうと決め、磁石を使ってミラーを付けたり取り外したりする仕組みを取り入れました。ミラーの形もさまざまに用意されています。インターロックホースは向きや角度を変えて、その状態を維持できるので、ミラーシステムを自分で組み立て、オブジェクトのホイールを見れば、ミラーシステムと映像の関係がよくわかる仕組みです。こんな風にミラーを組んだら、どんな映像になるかな?とか、こんな映像はどんなミラーシステムから生まれるのかな?とか、万華鏡を見て疑問に思う人は多いはず。 この「鏡組研究器」があれば助かりますね。万華鏡大賞展では、ユニークな楽しいアイディアを万華鏡にした作品に出会うことができますが、この万華鏡はみんながびっくりする、逆転の発想があると思います。
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万華鏡大賞公募展ヴィジュアル賞は・・・

2009-12-10 22:41:57 | 万華鏡ブログ

今年のヴィジュアル賞受賞は井上誠一さんの「夜の旅人」です。夜の街の景色を小さな家から摩天楼まできれいに表現した立体的な街並みは,見つめる作家さんの目の優しさを表しているように思います。夜の街々を高い空の上から見下ろしたり、まぶしい星空を見上げたり・・・そんな散歩を楽しんでいただけたら・・・というのが作者の願いです。
見ている私は空を飛んでいるように上から街を眺めます。家が小さく見えます。 そして3つの覗き口からはそれぞれ異なったミラーシステムを通して、視点を変えて景色を楽しめるのです。


街全体を万華鏡にしてしまうデザインと視点を変えた映像が面白く、街の雰囲気を伝えるお洒落な万華鏡です。

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