万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

元気になる万華鏡

2017-10-29 15:03:56 | 万華鏡ブログ

このカプセル型の万華鏡は、Glass Nique工房の作品で、「Capsule Jam(カプセルジャム)」と言います。 薬を模した万華鏡で、白い側の奥に覗き口があって内部にはミラーシステム、透明な側は全部がオブジェクトセルになっています。いろいろなオブジェクトが良く見える万華鏡です。

中身のオブジェクトも全て手作りで、釣りの擬似餌を使ったり、アクリルの棒を熱で曲げて色を染めたりと、結構面倒なことをしていると教えていただきました。本当の薬ぐらいの大きさのカプセルも入っています。外から見てもきれいで楽しい感じです。

薬の代わりに、覗いて元気になってもらいたいというコンセプトで作られたそうです。
確かに元気になれそうですね。

このくらい大きなオブジェクトセルだとミラーシステムの近くにあるものと遠くにあるもので見え方が違い、奥行きを感じます。これだけたくさんのオブジェクトが大きなスペースの中を動くのですから、見える色模様も本当に変化に富んでいます。 写真を撮ろうとすると、どこに焦点を合わせるかでも映像が違って見えます。

Glass Nique工房ではガラス工芸の技術と万華鏡制作の技術を磨いた梶原さんご夫妻が、自らデザインした作品を丁寧に作っていらっしゃることがよくわかります。元気になってねという思いが伝わってきませんか?

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木のぬくもりが嬉しい万華鏡

2017-10-02 23:05:06 | 万華鏡ブログ

もう終了しましたが、今年の渋谷Bunkamuraでの万華鏡展は大変盛況でした。 多くのお客様で込み合う会場の中で展示方法にもこだわりを持ち、自分の世界を展開していた高林千稔さんの作品から、ご紹介します。上の写真では新作を含め、多くの魅力的な木工デザインの作品が並んでいます。


このユニークな模様は木材を組み合わせて塊にしてから削ることで生まれます。 スタイルは同じでも使われる木によってこんなに表情が違ってくるのが面白いですね。ちょっとユーモラスな姿のこの万華鏡の中には、こんな映像が見えます。粒状のオブジェクトが楽しげな雰囲気を演出しています。


高林さんはオブジェクトに関して、色鮮やかなガラスよりも白くて陰影のある形状のオブジェクトを見せることにこだわってきた作家さんです。でも今回展示された作品には、独自の色模様が楽しめる作品が増えていました。 

スクエアな模様が連なる3ミラーの映像。赤い光が差したような映像です。

こちらは透明感のある3ミラーの映像。背景がクリアーだと透明感が際立ちます。

今回新しい試みと教えてくださったのが、この映像です。筒の木材の継ぎ目にほんの少しの(見えないくらいの)スペースを入れ、そこからも光を取り込むことでこのような映像になるそうです。

高林さんの選んだオブジェクトの色、生まれる色模様はかなり個性的で魅力的です。 アクリルのオブジェクトケースは背景の色にも種類があり、また透明なものもあります。映像に大きく影響するパーツですが、いずれも角のない滑らかな形状に仕上げてあり、木工のもつ暖かさにふさわしく、なじんだ形状です。

工夫を積みかさね、思いを込めて創られた木工の万華鏡・・・考えてみたら日本では木工に特化した作家さんは少ないことに思い至りました。 これからも応援したいと思います。

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