今回のBKSカレイドスコープ・エキスポで出会った素敵な作品をご紹介します。
まずは中里保子さんの「Crystal Flower」です。透明なガラスの花を飾った優雅な雰囲気の万華鏡です。
ボディーのガラスは乳白色にペイントを施し、透明な花を美しく見せています。
台座は積層ガラスとハーフミラーを使っていて、いろいろなガラスの魅力をそれぞれに引き出してみせるところが、中里さんのアートであり、技ですね。
台座に内蔵されたLEDを点灯すると、このような雰囲気になります。
会場があまり明るくないので、万華鏡を見るにはライトを当てるか、内蔵のライトを組み込むか、コンベンションの場合、これらも作品を展示するにあたって考えなければならないポイントです。 ガラスを通して発する光も美しさを添えています。
左側の大きなボディーを上から覗くと、メインの映像が展開されます。内部にも透明な大きな花が映し出されているのがわかるでしょうか?実際には立体感をもっと強く感じます。
ボディーの下の方に入っているオブジェクトセルから生み出される様々な色模様が独特のミラーシステムと相まって、不思議な映像を生み出します。静かな外観とは対照的なダイナミックでしかも繊細な映像世界が展開します。覗き口が大きめで、中の世界が広いので、どこにカメラを向けるかでも見え方が違っています。
右側の細い方の筒のボディーからは細かい3ミラーシステムの映像が見えます。雰囲気の違う色模様ですね。
作家さんは、このような大きな作品を手荷物になるように箱や袋を調達し、破損しないよう気を付けて海外へもっていきます。中里さんも毎年、違ったテーマで新作に挑戦し、ぎりぎりまで制作に時間を費やしているのを知っているので、私も出来上がった作品をアメリカで拝見するのを本当に楽しみにしています。
(何枚かの写真はご本人に提供していただきました)