IKA国際万華鏡協会展、招待部門で展示された佐藤元洋さんの新作です。吹きガラスの万華鏡作家として活躍中の佐藤さんですが、毎年IKA展に出品なさってその新作を披露しています。今年の出品作はブルーの色合いが美しく、交差するガラスの台座もユニークなデザインの万華鏡です。
注目点はオブジェクトセルです。滑らかな回転はもちろんのこと、回転したときのガラスオブジェクトが奏でる音が素敵な佐藤さんの万華鏡。でもどこか違うのです。それは、オイルセルとドライセルが重ねられたオブジェクトセルだからです。オブジェクトはバーナーワークによるガラス細工で、手前に見える映像はくっきりと、奥に見える部分はうっすらと映りこんでいます。オイルとドライではそれぞれ全く雰囲気の違う佐藤さんの万華鏡を見てきたので、今回の映像には不思議な感覚と驚きを覚えました。