今日は鳥の羽とリボンが主役です。 パレッティー夫妻のイノベーションと呼べる2点の作品をご紹介します。
上の写真は「フェザー&レザー」というカレイドスコープです。 オブジェクトは鳥の羽というユニークさと美しい映像で、万華鏡ファンに愛され続けてきた定番であり、パレッティー夫妻の代表作のひとつと言えるでしょう。
この軽いオブジェクトを動かすのが、アトマイザー(噴霧器)です。 空気をオブジェクトセルの中に送り込み、きれいな色の羽を飛ばすのです。飛ばされた羽が重なり合って、魅力的な色合いとなり、質感の面白さも加わって飽きのこない、楽しい映像展開となります。
ボディーには革が使われているので、このタイトルになりました。
アトマイザーをひと押しすると一瞬で模様が変わる面白さに誰もが夢中になる万華鏡です。
次は「スロー・ヨーヨー」です。 こちらもユニークさと愛らしさで魅せるカレイドスコープです。
オブジェクトは3本の長いリボンの束。 巻きつけてあるのを伸ばすとなんと1メートル40cmくらいになります。 色も太さも生地も違う色鮮やかなリボンをつないで長いオブジェクトにしてあります。
このリボンを垂らした状態から、クランクを使って巻き上げたり、おろしたりして映像の変化を楽しみます。 3本の重なり具合によって映り込む色模様も違ってきますし、また動きの中で変化する様子もきれいで、「フェザー&レザー」と同様に、遊び感覚で楽しめる作品です。
透き通ったリボンは重なって他のリボンの色や質感を活かします。 ガラスのオブジェクトの効果と同じですね。
第三面は木材なのに、オブジェクトの色を映し込みます。
リボンを巻き上げてくると、どんどん立体感が増してきて、映像も手毬のように見えたりします。
こんな素敵なアイディアを形にするパレッティー夫妻ですが、カレイドスコープルネッサンスの初期の頃から活動をしてきた方たちで、スタートは木工の万華鏡でした。 その技術があるからこそ、木材のアクセントの使い方が上手で、異素材の組み合わせをきれいにまとめていると思います。