I love to be alone. I never found the companion that was so companionable as solitude.
-Henry David Thoreau
私は一人でいることを好む。孤独ほど気の合う仲間を持ったことがない。
- ヘンリー・デビッド・ソロー
ソローが19世紀の中頃、アメリカ東部のコンコードの森で一人2年4ヶ月を過ごしながら書いた、あの名著"Walden:or, the Life in the Wood"『森の生活』には、他にも味わい深い洞察がワンサカ出てくる。
これは『孤独』の章の一文で、この前後を飯田実の末ゥら引用すると、「私は、大部分の時間をひとり過ごすのが健康的だと思っている。相手がいくら立派でも、人と付き合えばすぐに退屈するし、疲れてしまうものだ。私はひとりでいることが好きだ。孤独ほど付き合いやすい友達に出会ったためしがない。われわれは自分の部屋にひき篭もっているときよりも、外で人に立ちまじっているときのほうが、たいていはずっと孤独である」・・・となる。
たぶん生来的に大勢で群れることが苦手な私も、彼の洞察に深く共感する。だだ一人で心静かに向き合うことなくして、大自然がその深奥の秘密を現すことはまずない。
そして、その神秘の片鱗に少しでも触れた者は、人間社会のあちこちで避けることができない大小の集団の喧騒がたいてい陳腐なものであり、本来の自分の本来の幸福にとってほとんど意味を持たないものであるということに気が付く。
すぐれた登山家が単独で山に登り、海をよく知るヨット乗りが一人で大海原に出かける動機の一つもこの辺りにあるのかもしれない。
私は森の中で暮らしたことはないが、これまでの限られた自然界との付き合いの中で、そのような経験が何度かあった。そして、その一種不思議な感覚体験は、その後の自分の生き方を深い部分で方向付けているように思う。
また気が向いたときに書く。