(株)カプロラクタム-blog

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瓦礫

2012年04月08日 | 震災
漂流がれき、北米海域に4万トン 来年到達、環境省予測
津波と言うのは、打ち寄せた後は必ず引きますから、海に流れた分も相当あるのですね。

今回の旅では、相当至る所で瓦礫を見るだろうと覚悟して行ったのですが、思ったより見なかったのが意外でした。前日触れた南三陸町は、数千の家屋が跡形もなくなったわけで、当然一体が瓦礫だったはずです。海岸の道から山まで見渡せること、山道沿いに仕分けされてきれいに積み上がっていたことを見ると、大部分は、この1年間できれいになったということだと思います。そう考えると、以前触れたとおり、「何もない」というのはむしろ復興の兆しであると見えてくるわけですね。

ただし、本当に「何もない」わけではありません。建物はなくても基礎は残っていますし、地面は所々陥没して水が浸っているし、砂地を少し掘ってみれば、金属片や文房具、子どものおもちゃなどがわさわさ出てくるからです。南相馬市の防災庁舎でも、周りを歩いていたら何かに躓いたので掘ってみたら、何と壊れた電子辞書が出てきました。まるでドラクエの「穴を掘る」感覚で出てきたのに驚きました。これ1つにしても、誰かにとっては必需品だったか、入学祝いなど思い出の宝物だったかもしれません。自分にとっては瓦礫でも、持ち主にとってはそうじゃないかもしれないということを、改めて考えさせられました。

瓦礫と一言に言っても、所有権があるものや、このように大事なものが混ざっている限り、簡単には処分できません。処分してほしいものも、処理能力を超えるものは如何ともしがたいでしょうし、各地の受け入れ態勢も整っているとはお世辞にもいえません。ここでさらに漂流ごみの処分まで考えると、気が遠くなりますね。何年もかけて少しずつ処理していくしかないのでしょうか・・・。

穴掘って埋めるとか、そんな某国の潔さが羨ましい限りです。