まあ実態を見れば、指導者を束ねる存在として皇の字がふさわしいのかもしれませんね。
そもそも何故今まで法王と呼ばれていたのかというと、仏教の教えを広める最高指導者の意味なので、そのまま当てはめて使われていたようです。日本の歴史上にも、道教という法王がいますね。全く悪い意味ではないのですが、どこかの国の王様ではないので皇帝の皇を使うことにした模様です。
そもそも西洋と東洋では皇の持つ意味が違います。西洋で皇帝といえばナポレオンのように、王様の命令で兵を束ねる全権大使、日本の将軍のような位置づけですが、東洋で皇帝といえば周辺国の王様を束ねる存在であり、王の上に君臨する存在となります。日本は古来、中国の皇帝に並び立つ存在とするために大王から天皇と呼称し始めたわけですし、余談ですが韓国が天皇でなく日王と呼びたがるのはそういう意味があるわけです。法王を今後教皇と呼称することは、枢機卿の上に立つ存在なので日本人には理解しやすいのですが、西側には前述の経緯もあり、いまいち理解しがたい要望だったようです。今回ようやく説得できたので今日から一斉に呼び方を変えたわけですな。
まあ向こうでは「パーパ」すなわち父と呼ばれているわけで、それを変更するわけでなく単に日本での呼称だけの問題なのですがね(笑)