つるの剛士の小1娘の宿題が超難問
教師側から見ても、1年生の問題は奥が深いと思います。
昨年1年生を教えていたときに業者テストで出ていた問題です。もちろんイラストには著作権があるので今自分で描いたものですが(笑)こんな感じの絵があって「この絵からできた漢字を答えましょう」というものでした。答えは後ほど書きます。
1年生は、最初にひらがなを習いますが、ひらがなのテストをしたい場合、漢字のように読み仮名をふったり「あおいそら」とか文脈で書かせることができないので、絵を見て答えさせる問題が多く出ます。業者の教材研究も大したもので、絵を見て2文字の言葉と3文字の言葉を9問ずつ書かせることで、ひらがな45文字(「を」だけはイラストでは書けない)全てをムダヅモなしで書かせるテストというものも存在します。しかし、仮に「そら」と書かせたいとして、「そら」を表現したイラストというのは、もしかしたら「てん」とも「うえ」とも「くも」とも「あおい」とも書けるかもしれないのです。あとは、クイズ形式で「びょういんでうつ いたいもの(ちゅうしゃ)」のような感じで書かせることも多いですが、中には一年生の語彙では到底出てこなささそうな言葉(あさひ はやし しゅっちょう とっきゅうれっしゃ)を書かせることもあり、問題を作る業者も苦労しているのだなあと思っています。濁音・半濁音や、拗音(ゃゅょ)や促音(っ)撥音(ん)などを習った後はひらがな完成となり、さらに問題の難易度も上がりますが、子ども達は基本的に習ったり聞いたりした言葉しか知らないわけで、テストで「ちょっとコレは無理でない?」と思うようなものは、先に答えを読んであげて書かせるようにしています。
さて、冒頭の問題ですが・・・分かりましたか?これ、「川」とも「水」とも読めますよね。
しかも、この業者テストの鬼畜なところは、同じイラストを使って、「水」が正解の時と「川」が正解の時と2回出していたことにあります。確かに「水」しか習っていないときは「水」が正解であると断言できるのでしょうけど、「川」も習った後で「川」と書かせたいのなら、少なくとも左右の水の流れの部分は分けるべきではありません。しかし、仮に3本の流れのイラストだったとしても、前回「水」と書いて正解だった経験をしてしまった子どもは、同じような絵ではまた「水」と書いてくることも考えられます。やはりテスト中であっても、この時期は先生が「今度は『かわ』だよ。」とか、「今度は『みず』ではないよ。」とか教えてあげるべきですね。
しかし、言っても通じないのが1年生。宿題で「今回は難しいな」と判断し、読み方ややり方を全部丁寧に教えて帰したのに、翌日ことごとく間違えてきたり、ひどいと保護者の字だったり、「子どもが解けるとは思えません」と手紙が来たり・・・小学校は、子どもだけでなく親も教師も鍛えられていくということでしょうか。
つるのさんも、娘さんが小学校を卒業する頃にはおバカキャラ卒業かも?