先月起動しなくなっていたPCが、見事復活を果たしました。
経緯を説明すると、11月25日の朝までは普通についていたのに、一旦消して夜にまたつけたらBIOSの後でピープ音がし、「HDD not found」というような表示が出て止まってしまうようになってしまいました。つまり、どうやらHDDが壊れたらしいということ。まだ1年ほど前に買ったばかりですが、
ネットで2万円で購入したリペア品のXP(笑)であり、実年齢は定かではありません。とりあえず、いつ壊れてもいいようにバックアップを取っておく習慣は身についているので、データ的な被害はほとんどありませんでしたが、過去に買ったPCのように落としたとか異音がしたとかいう原因・前兆等に全く覚えがなく、たった1年で壊れるというのは少々納得がいかなかったので、何とか直せないものかと思案していました。同じ症状の方の参考になるかもしれないので、自分の辿った手順を詳しく書いていきます。
<①原因究明>
まずは原因の特定。この辺は、ネットでもQ&A方式で診断できるサイトがあるので、色々参考にしてみました。
そもそも電源が入り、BIOSが起動するということは、CPUとかは大丈夫なわけなので、おそらく原因はHDDのみのようです。ノートPCで一番高価な部分は液晶ディスプレイであり、次にCPUですから、もしこの辺がイカレた場合は諦めて新しいPCを買った方が良いでしょう。昔、14万で買ったPCの液晶が映らなくなって修理見積もりをしてもらったら、「最低9万かかる」とか言われましたからね。特に今回は2万円で買ったPCですから、流石に1万円以上は出せません。今回何とかしてみようと思ったわけは、HDDだけの問題なら、最悪買っても5千円ぐらいで済むという目算があったからです。買い換えるにも、最近のノートPCは何故か安くて7~8万、それなりのものは軒並み10万超えと、10年前の相場に戻ってしまっていますしね。必要最低限の機能だけ備えた3万円程度のネットブックというカテゴリーは、一体どこに行ってしまったのでしょうか・・・
<②試しに再セットアップ>
HDDが壊れたとして、次に試すのは「復元できないかどうか」です。何か必要なデータが飛んで起動しないだけであれば、買った時についてくる「リカバリCD」を使って復旧や再セットアップを試みれば、また使えるようになります。「OSまで立ち上がるけど…」とか、「最近動作が異常に遅くて…」というのも、これでばっちり直ります。もちろん、初期化をすると言うことですから、自分のようにデータは全部消えても構わないという場合に行う方法であり、普段からCドライブにデータを置かないよう心がけておくと良いでしょう。データ復旧をするとなると業者に頼むしかなく、相当なお金がかかってしまいますからね。と言うわけで実際にCDを入れて試してみた所、復旧にしろ再セットアップにしろ、「ハードディスクが認識できません」と出てしまい、それ以上進めませんでした。これは本格的に「HDDが丸ごと壊れた」ことを暗示しています。ひょっとしたら接触不良という可能性もあるので、簡単に外せる電池を外して試してみましたが、やはり駄目でした。
<③HDDの規格>
そして今日、しばらく封印しておきバッテリー放電後にもう一度②を試してみましたが、やはり同じ症状が出たので、ようやくHDDを買う決意をしました。しかし、USBで繋ぐ外付けHDDなら持っていますけど、内蔵型を買うのは初めての経験です。おそらくメーカーによって規格が違うでしょうし、もし買ったものが使えなかったら最悪です。メーカーのHPでは、何故かHDDの規格まではよく分かりませんでした。そこで思いついたのが、新見南吉の「手ぶくろを買いに」で、子ぎつねが「このお手々にちょうどいい手袋下さい」と言うシーン。つまり、ノートPCを持っていって、「このPCにちょうどいいHDD下さい」と言えば、店員さんが調べてくれるだろうと考えつき、その後すぐ「電話で型番伝えて聞けばいいか」と思い直しました(笑)
で、早速電話して聞いてみると、最近のはSATAとSSDという2種類があり、どちらが当てはまるかは分からない(どっちも売っている)とのことでした。そこで、どうせ自分で付け替えるのだし、買いに行く前に一度カバーを外してみて、HDDの規格を調べることにしました。もし分からなくとも、HDDだけ持っていって「これと同じの下さい」と言えば済む話ですからね(笑)ちなみに一応修理業者にも問い合わせた所、HDDの実費抜きで「取り付け、インストール、できる限りのデータ救出込み13000円、取り付けのみ3000円」とのことでした。また、大抵のノートパソコンのHDDはネジを数個外すだけで簡単に取り外しができると言うことも教えてもらうことができました。インストールぐらいは自分でもできますし、データはもう必要ありませんから、自分でやってみて分からなければ3000円で頼めばいいかと言う軽い気持ちで、分解を始めました。
<④分解、そして…>
極小ドライバーを用意し、いざ分解開始。幸運なことに、正に自分の同じ型番のノートPCを分解しているHPを発見したので、それを参考にしながら作業することができました。まず感電防止のため電源コードと電池を外します。外カバーは、ネジ1個に守られているだけで、それを外してスライドさせるだけで簡単に外れました。
お目当てのHDDは右下にあり、ネジ4個を外して下にスライドさせると簡単に外れました。HDDはSATAという規格で、所々に見えた中国語と「MADE IN CHINA」が気になりました(笑)というか、HDDだけでなくほとんどの部品が中国製なのですが・・・異様な安さと故障の理由?が分かって納得ですけど、これ情報流出装置とか仕込まれてない?
ちなみに右上がCPUとファン、真ん中がメモリで、下は場所的にLANとSDカードでしょうか。最初のノートPCの時にメモリを増設したことはありましたが、あの時はキーボード側から外していったからか、メモリ以外は見えるようになっていませんでしたし、全体的にここまで簡単な仕組みではなかったような気がします。今は個人情報の問題もあるので、HDDも簡単に取り外せてドリルで壊せるような(笑)仕様に変わってきたのかもしれませんね。
折角なのでホコリを掃除しつつ、ふとファミコンの接触不良時によくやった「カセットフー」の要領で、一旦外したHDDをもう一度はめ込み、電源を入れてみました。
・・・ジジジジ・・・
ジャジャーン(起動音)
ついたあ!!!
何と、本当にただの接触不良だったようで、普通にデスクトップ画面が立ち上がり、データもそのまま残っていました。おもむろにシャットダウンしてまた全てのネジを締め直し、もう一度つけてみても、再びちゃんと起動しました。今は断末魔をあげる
XPネットブックから離れ、快適なXP生活を取り戻しています。それにしても、よもやファミコン世代の経験がこんな所に生かされるとは(笑)何はともあれ、HDDを買ったり業者を頼んだりする前に解決できてよかったです。電話で教えてくれたお店の人にも感謝ですね。
思えばこうしたPC上のトラブルって、よく分からないことが多すぎて尻込みしてしまうことが多い気がします。今回のように、1つずつ手順を確かめながらやっていくと解決できる場合もあるわけですが、実際の所は業者に任せたり、新しいのを買ったりするわけで、ついつい余計な出費を重ねてしまいます。今は専門知識を用いて直しつつ長く使おうとするよりも、大量生産で作られた新品を買った方が安く上がってしまうのも問題でしょう。学校のPC関係のトラブルの際に動員される委託業者も、ちょっと来て配線弄るだけでも出張費で1回3万円とかするらしいですしね。まあ、だからと言って自分がタダで使われるのは我慢なりませんが・・・ウイルスソフトの更新が滞ったPCの修正とか、どうせ皆が帰った時間外にやるしかないのですから、せめて時給千円とかつけてくれないかなあ・・・。
何はともあれ今回は自力で頑張り、部品代0・出費0(電話2件)・実働時間1時間に抑えられ、ホッとしました。浮いたお金でバックアップのバックアップ用に外付けHDDでも買おうかな?