桜島のレベル5は制度が始まってから初めてのようですね。
もちろん今回の規模より大きな噴火は過去にも何度もあるわけで、地元の人にとっては「これでレベル5?」というような噴火だったのだとか。レベル5は最大であり、かつて沖永良部島で出た時は全島避難の対象になっていました。まあ桜島はそれより大きな島なので、一応全島避難ではなく半径3km以内は避難とされたようです。これは噴石が2.5km飛んだことが確認されたので、基準に則ってレベル5とされたわけですが、幸い活発な火山活動は短期間で収まった模様で、ややオオカミ少年的なレベル5になってしまった感がありますね。
今回の騒動で思うのは、過去の天災に関して自治体の避難誘導や情報公開が適切だったか各地でやたら裁判になっている現状があり、今は台風や地震に関してもかなり大げさな警戒がなされる傾向が強くなっているという点です。本来避難するかどうかは自己判断であり、その結果生きるも死ぬも運次第(自己責任)というのが天災というものだと思うのですが、「自治体が避難しろといわなかったから避難しずに死んだ」という論理で責任を追及する論調が、特にマスコミ間に増えている気がします。一人くらい「天災だからお上を責めても仕方がない」という論を持つ人がいてもいいと思うのですが、まるで神の視点でどんなことも事後に「あれは予見できただろ」みたいに言うのは、流石にどうかと思うのですかね。公務員は叩きやすい弱い立場なのでまともに反論する機会もなく、そういう声はどんどん強くなっているように思います。その結果、自治体も様々な対策や呼びかけを必要以上にしなければならなくなり、ものすごく個人の自由の範囲が狭くなっていっている気がします。
よくマスコミが言う「息苦しさ」の正体はマスコミ自身が作っているのではないでしょうか?