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100万人PCR検査?

2020年03月12日 | 時事
こうやってかき回すことが混乱の元だとわからないのでしょうか?

検査する能力がないのではなく、必要かどうかをしっかり判断しているから日本は検査数が少ないのであって、現に手当たりしだい検査をしている韓国やイタリアでは既に医療崩壊がおこりつつあります。今回確実にいえるのは、インフルであれば検査して陽性ならタミフルとかアビガンとか「先」に進めますが、新型肺炎はまだ有効な治療法がなく、陽性であってもできることは対処療法しかないということです。また、検査自体もはっきり出るわけでなく、感染者の多くは二度三度検査して陰性・陽性と変化しています。一度目の陰性で安心して出かけてしまい、別の人にうつしてしまうことが問題になっており、まず保健所などに連絡し、しばらく自宅で4日ほど様子を見て、検査をするかしないか慎重に見極めているのが今の日本の方針です。確かにうつっているかもしれないと不安な状況では、早く検査したいと思う気持ちはわかりますが、前述のようにかかっていてもできることが増えない以上、検査で「間違って安心」させてしまうことこそが一番避けたい状況であるわけですね。

人間、不安なときはそんなに動き回りませんが、安心してしまうと動き回ってしまい、実はかかっていたとなるケースがもっとも懸念すべき状況であり、故意でなくともそういう不幸な事例を未然に防ぐには、今のように検査をセーブする方針が最善であると自分も思います。そんな中、孫社長が手当たり次第に検査させて仮初めの安心感を与えてしまったり、または予想より感染者が多く出て入院措置となり、病院が足りなくなってしったりするまうことこそが、医療崩壊につながってしまう最悪の事態です。

まあ同じようなことを多くの人に言われたようで、すぐ前言を撤回しマスクの配布に変えたそうですが(笑)実はこれ、とても良い問題提起になっていると思います。このネタをワイドショーなどで扱うと、どうしても「自由に検査をしてはいけないわけ」について言及しなければいけなくなり、馬鹿の一つ覚えのように「なぜ政府は韓国のように検査をさせないのだ!」と思考を停止して政府批判を繰り返していたコメンテーターは困ってしまうのです。ちゃんと考えがあってやっていることを、理解もせずに鼻から批判するだけして足を引っ張ることだけはやめたほうが良いですな。
この日本で死者数だけは偽れないので、別の肺炎やインフルエンザ死亡数が飛びぬけて増えていない(むしろ今年は手洗いうがい休校のおかげで減っている)以上、日本の新型肺炎対策は一定の成功を収めているとしか言えないでしょう。もちろん最善ではないのかもしれませんけど、毎日何百人と亡くなるような最悪の事態が起こらないよう、今の重傷者優先の治療で退院者を増やし、病床を回転させる対応をしっかり行い、医療崩壊だけは避けないといけません。