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産業革命遺産

2015年05月05日 | 時事
【世界遺産登録へ】「日本のエンジン」評価 一括申請手法が奏功
「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」が登録勧告を受け、これでほぼ世界遺産になることが内定した模様です。

自分のブログを辿ると、平泉富士山富岡製糸場の時も話題にしていましたが、最近の登録地はGW前半に勧告されていたので、GW後半の勧告は少々遅れた感が否めません。まあ今回晴れて登録となった場所の中には本日、一気に前日比4倍の人入りになった所もあったらしいですし、やはり世界遺産の経済効果は計り知れないものがありますね。
で、肝心の内訳は、有名所で長崎の軍艦島、福岡の八幡製鉄所など、何と東北・中部・中国・九州の8県にもまたがって登録される模様です。岩手・静岡・鹿児島には既に平泉・富士山・屋久島という立派な世界遺産がありますから、残りの山口・福岡・佐賀・長崎・熊本の5県に新たな世界遺産が誕生することになり、これでついに登録地が26都道府県と半分を超える模様です。今までは多くても2~3県にまたがる感じでしたけど、こういうテーマを1つ決めて関連施設を一気に申請する方法を「シリアルノミネーション」と言い、現在の登録の主流になっているようです。まあ法隆寺とか姫路城とか、初期の頃の単独申請方針では物件が多くなり過ぎ、ユネスコも管理が大変になってしまいますからね。もし再編するなら法隆寺は「古都飛鳥の文化財」として飛鳥・藤原辺りを追加させたり、「古代日本形成期に関わる遺構群」としてもっと広く仁徳天皇凌なども含めたりできるかもしれません。石見銀山も佐渡金山や足尾銅山などと一緒にできたでしょうし、姫路城も「日本の古城」として全国の城を「シリアルノミネーション」させればすっきりすると思うのですが・・・あと今回特筆すべき点はもう1つ、新日鉄住金八幡製鉄所や三菱長崎造船所と言った「遺産」と呼称しつつまだ現役で稼動している施設が登録されることも挙げられるでしょう。これは登録となれば世界初の快挙らしいです。

しかし、世界遺産の光もあれば影もまた然り。登録されるとなれば観光客がドンと押し寄せるので、それなりの受け入れ体制が必要になるでしょう。トイレや駐車場はもちろん、外国人観光客のためのパンフや案内板も準備していかないといけません。多くの人が押し寄せればゴミ問題なども懸念材料の1つとなるでしょう。また京都奈良などで繰り返されている文化財の破壊行為等にも目を光らせないといけません。さらに人の手が加えられなくても、軍艦島などは日々腐食が進んでおり、ついこの間フェリーの桟橋近くの堤防が崩れたと言う話もあって、いつまで上陸できるかという危険性を孕む施設もあるようです。世界遺産というのは本来、自然や文化の保護が第一の目的なので、一律観光地化しピラニアの如く骨までしゃぶり尽くすような風潮はどうかと思いますな。あと、今回は今まで世界遺産の空白地域だった九州に多く登録地がありますが、8県同時登録となると中には近場で済ませてしまう人が増える恐れもあります。日本の中心である(笑)岐阜に住んでいると、九州までは飛行機でも新幹線でも自家用車でも往復で4~5万はかかってしまいますし、それならば無難に青春18で静岡へ…という思考に及ぶことは想像に難くありません。同様に、大都市圏の人も静岡や岩手に行ってお茶を濁し、九州方面にまで足を運ばない可能性もあるわけです。先に書いた「勧告されただけで前日比4倍の施設」が正に静岡ですから、強ち間違っていないでしょう。無事登録されたとして、果たして目論見通り行くかどうかは微妙な所ですね。
 

君子たるもの、登録前に行くべきものなり(笑)
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