「西日本豪雨 89人不明 死者15人 平成最悪」
これは今朝2018.7.10.の毎日新聞トップの見出しです。
川本の顔見知りの娘さんが愛媛県西予市で盛業中の会社の跡取りさんに嫁いでいます。一昨日の午後の状況では、さいわいに家族全員無事、住まいも無事でした。
けれども「会社は全滅です。水が出ません。わたしも避難所にいたんですけど、子どもが熱を出したので帰ってきたところです。うちは3階だから大丈夫です。今からおかあさん(義母)を迎えに行きます。家にいると危ないから」ということでした。災害の渦中にある知り合いの肉声に接して、一気に災害の切実さが心に迫ってきます。
同じ朝刊には「迫る72時間 懸命捜索」ともあります。土砂崩れ被害の行方不明者のことです。ということは、こんどの豪雨災害が始まりからきょうで4日目なんです。
水害、土砂災害発生域が余りにも広範囲であり、使用不能になっている道路地点の個所数もたいへんな数のようです。
ニュースでは、食糧品の物流が滞っていると伝えています。道路不通のために、2018.7.10.毎日新聞夕刊はトップの見出しで「呉市23万人孤立状態」と伝えています。呉市の窮状を象徴的に伝えて、ほかの西日本被災地の窮状をも訴えているのでしょう。
陸の物資輸送が道路の寸断に阻まれている。
災害発生から4日目になっているのに、陸海空自衛隊の大型ヘリコプターが食糧・物資・機材の輸送に全力を注いでいるニュースを未だ聞いていません。海上自衛隊の輸送艦ほかの艦艇が輸送に献身しているというニュースを未だ聞いていません。
陸上自衛隊、警察、消防などが泥土の中、手作業で行方不明者の捜索をしています。そのご苦労には感謝のほかありません。しかし、陸上の民間輸送が途絶・渋滞しているし、各地地方自治体の支援人員や物資も渋滞して被災地にたどり着くのになかなかの困難があるという。
それならば、なぜ、海空の輸送力を使わないのか。自衛隊はその組織力を機敏に展開する訓練を日夜しているのではありませんか。アメリカの揚陸艦と同様の能力を持つ艦種もあるでしょう。大量の水道水を輸送し提供できる艦艇もあるでしょう。
政府は全力支援を表明している。にもかかわらず、それはリップサービスにすぎないのか。「わたしは最高司令官として」が口ぐせの安倍首相殿、一刻も早く、艦艇・大型ヘリを大動員できるよう命令を出してください。
神戸大震災のとき奈良県のわが家の上空を、陸上自衛隊の大型ヘリが一日に何回も、三重県方向から神戸方向へ往復していたことを思い出します。当時の首相は村山富市氏(社会党)でした。