断捨離の本と思っていたけど、読んでみたら生活の仕方のハウツー本でした。
カルフォルニアからパリに留学してホームステイした先のマダムの生き方にカルチャーショックを受け、物欲に流され、怠惰な生活を反省するところが読みどころ。
服は10枚でいいなんてどこにも書いてないし、原題も違うとのこと。10枚なんて無理と思っていたら、やっぱり、コートジャケット以外にシーズンごとに10枚程度で済ますという話。
私からしたら多いと思った。でも奇抜な服を持たない、長く着れる上質なものを買うということは参考になったけど、日本の現実として、実際には長く着れるものなどあまり売ってなくて、どんどん流行遅れにされていく感じ。
じゃ自分で縫おうじゃないのと思っても、洋服地は今全然売ってない。夏物の普段着以外は。
経済の仕組みが服を次々買うようになっているので、流行を超越するしか、この本の提唱するエレガントな暮らしはできないのかなと思った。
しかしまあ、要らない服を捨てるということは参考になった。捨てなくてもいいので、着ないのは別にして容積小さくして天袋の奥に入れておく。何年かして発見した時にはさすがに捨てられるのではないだろうか。
先月、私はこうして不要の一包みを作った。
「安いという理由だけで服を買わない。妥協したところから嫌になってくる」と紙に大きく書いて入れておいた。後で誰かに見られたら笑われそう。
この本によると「幸せとは欲しいものを手に入れることでなく、今あるもので満足すること」だそうです。こうなれば禅の境地。高僧の境地でしょうか。