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「十八歳からの十年介護」 町亜聖

2017-10-28 | 読書

えー、私の悪い癖ですが、何かあるとまず本の中に解決策を探ろうとします。

子供産んだ後、育児の本多読。子供が本の通りに成長しないことにプレッシャーを感じ、自分が40歳過ぎて体重が増加したときもまずダイエット本、家が散らかると片づけの本、そして今は介護です。

片づけの本は特に、そんなもん読んでる暇があればさっさと掃除!!という話になるわけで。

でも悪癖はやめられない。

著者は以前はよくテレビに出ていたアナウンサー、最近はあまりお見掛けしませんが、きっと私が知らないだけで、引き続き活躍されていることでしょう。

18歳、高校三年の時、お母さんが40歳の若さでクモ膜下出血で倒れ、一命はとりとめたものの障害が残り、介護が始まる。

家庭はお父さんの仕事が不安定なこともあり、裕福ではなく、アルバイトしながらの大学生活、アナウンサーになってからは金銭的にも家族の中心、えらいなと思った。そしてお母さんの病状なども詳しく書かれていたのは、当時、記録していたからだそうで。

家族としての深い絆、愛情が本書の読みどころだけれど、著者は決して情緒に溺れることなく、その時々で冷静に判断して、長い介護を乗り切っていく。8年後、お母さんに子宮頸がんが見つかり、一年半後に旅立つ。最後は自宅で家族で介護する。お父さん、弟、妹、みんなで介護を分かち合う。

こんなことって、私の狭い見聞からだけですが、今の時代、稀有なことではないかと思う。

お父さんは娘がアナウンサーになると、「家、買って」とおねだりする人。これから結婚もある娘に自分の住むマンションのローン組ませて、何という父親と私は思うけれど、こういう家にこそ孝行な子供は育つのかもしれない。

本の中の写真がどれもいい笑顔で、笑顔はきっと幸福を呼び込むはず。私も頑張りましょう。


昭和なたたずまいの包装紙。作るのはこのケーキだけ。ネット通販も支店もなく(現金書留での発送は可)、街中の店へ行かないと買えない。売り切れたらその日はおしまい。最近全然買えてなかったけど、昨日、頂きました。


 

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