藤沢周平の本はかなり読んでますが
まだ読み残してる本もあります、天保悪党伝
藤沢周平の作品にしては異色作だといえます
藤沢周平作品といえばご存じのように海坂藩もの、市井もの、史実ものという
ように別れるのですが
いずれも、読んだ後にはさわやかさと正義感と人情が残るものですが
この本の登場人物は悪者ばかりでもなにかユニークな感じで憎めない
天保年間の江戸の町に極め付きのわるだが憎めない連中がいた。
ばくち好きの御家人 片岡直次郎 辻斬りで財布を狙う金子市之丞 抜け荷の常習犯
森田屋清蔵 元料理人の悪党丑松 そして極めつけのワルゆすりの大名人として
知られた河内山宗俊 そして吉原の花魁 三千歳
ひょんなきっかけでしりあった彼らが大胆に悪事を謀る。
物語は一人ひとりが主人公になるよう話が6話になっていてつながっていく
連作
読んだ後、異色作品ですが藤沢周平らしい気持ちになる本でした。