里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

復活したほうれんそうと寒締めほうれんそう

2020年01月21日 | 畑:葉菜類

 昨年10月12日の台風19号は24時間雨量が370ミリという記録的豪雨をもたらしました。さらに1週間後には100ミリ以上の大雨の追い打ちです。畑の野菜類も多くが傷められましたが、このほうれんそうもその一つ。


 しかし、植物の生命力はすばらしく、想定以上に復活しました。


 このほうれんそうは台風19号が通過して間もなく収穫が始まったのですが、水浸しになったほうれんそうは根が傷んで、間もなく葉先からすっかり黄色く変色してしまいました。復活は無理だろうと見ていましたが、12月に入った頃から緑色の葉色を次第に取り戻してきました。もちろん葉が枯れてしまったものもありますが、収穫不能と見られたほうれんそうが1ヵ月遅れくらいで結構穫れるようになったのです。


品種はサカタのタネの「クロノス」、9月18日播種ですから、本来なら昨年中には収穫が済んでいたはずです。さすがに、今は終了間近ですが、助っ人はしぶとく収穫を続けています。


 こちらは、10月8日に播いたほうれんそうで、直後に台風に遭遇しましたが、無事発芽し、昨年末くらいには十分穫れるくらいになりました。


前のほうれんそうが遅れて穫れているため、こちらはこれからの収穫です。


気温が低いので収穫がさして遅れても問題なく、少し密植ながら葉はすこぶる濃緑肉厚です。今でいう寒締めほうれんそうとなっています。


 寒締めほうれんそうは、ハウスに播いたほうれんそうが収穫できるくらいまで生長した段階で、敢えてハウスを開放し外気温5℃以下の低温に2週間程度あて、糖度やビタミン含量を高くして収穫しようとするものですが、露地栽培でも何ら変らないはずです。12月半ばくらいから自然に寒さに耐えられるように葉に厚みが出て糖度が上がり旨みも増します。今時分には5℃以下の低温にあたる期間は2週間を遙かに超えているので間違いなく寒締めほうれんそうです。


 ただ普通の品種だと寒締めほうれんそうかどうかは区別がつきにくいため、見かけが全く違う縮みほうれんそうが出ています。私もその一つ「朝霧」という品種を何度か作りました。この品種は寒さにあたると葉が縮れ、地面に張り付くように葉を広げます。少々取り扱いにくいため、身内のものが普通の品種でいいというので今は作っていません。
 こちらは例年より10日ほど遅れ、ぬかるんでいるところを11月5日に強引に播いたほうれんそう。


種まきした直後から不織布をべた掛けをしています。


この辺りではかなり厳しい条件ですが、不織布を剥いでみると、暖冬の恩恵を受け想定以上に生育良好。


2月には十分に収穫できそうです。



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