里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

広葉樹林の落ち葉を畑にすき込む

2022年01月27日 | 畑:根菜類

我が家の近くには広葉樹の林があります。


この林の樹種は主にクヌギです。
里山では、昔から落ち葉を有効に活用してきました。
この林は両親健在の頃、専ら落ち葉を集める場所としていました。
そのため、敢えて伐採をしなかったため大木になっています。


傾斜の緩い南斜面で、雪が降ってもすぐ溶けます。
大木で葉がいっぱいに茂るため下草があまり生えず、さながら落ち葉の絨毯のようです。


かつては落ち葉を大量に集め、それを育苗の温床の熱源としていました。
さらには腐葉土や堆肥として再利用しました。


落ち葉は里山の有効資源として効率的な循環がなされていたのです。
ただし、それには多くの労力が伴います。今それを実践しようとすると容易ではありません。
せめてもということで行っているのが、落ち葉の畑へのすき込みです。
本来なら落ち葉は一度積み込んで腐葉土化し、堆肥として利用するのが望ましい。
しかし、少しばかりの落ち葉ではだめで大量に必要です。
それで、嵩張ったままの状態で畑にすき込んでしまうことにしたのです。
我が家の畑は粘土質が強いため、土壌改良が不可欠です。
この畑には一度山砂を客土し、その後は落ち葉のすき込みを毎年続けています。
すでに、しばらく前に集めた落ち葉を全面に散らしておきました。


土が全く見えません。


かなりの厚みになっています。


稲わらの場合は炭素成分が多いので、腐るためには窒素分が必要です。
ですから窒素分を補給してやらないと、窒素が欠乏してしまいます。
広葉樹の落ち葉は炭素と窒素の成分バランスが良いので自然に腐葉土化していきます。
最低の速度でできるだけ深く、重複して耕耘します。


最後にもう一度全体を耕耘。




耕耘した後は、沢山の落ち葉があったようには見えなくなります。


歩いてみると違いが分ります。ふかふかして非常に軟らかい。


客土と落ち葉のすき込み効果で、かなり土壌改良になっているように感じます。
少し遅れてしまいましたが、今年も終わらせることができました。



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