浄土真宗では、亡くなってすぐに成仏するという往生即成仏の教えのため、そもそも位牌を奉ってお参りしたり追善供養をするといった概念はないそうです。
我が家の親戚には他宗派の方が多いですが、それをみると、本位牌には魂入れを行い、それを仏壇に入れて魂を供養していくということになっています。
浄土真宗ではそこに故人の魂はないわけですから、仏壇でお参りする対象は故人の魂にではなく、ご本尊の阿弥陀如来に対して南無阿弥陀仏と唱えるわけです。とは言っても、仏壇で手を合わせるとき、故人に想いをはせるというのが人情というものです。
菩提寺が浄土真宗本願寺派のお寺さんとはいえ、この辺りでは位牌を奉って手を合わせる風習が長らく続いてきました。
我が家にとって、過去帳は全く新しく作ることになるため、先祖すべてを確認する作業から行わなければなりません。
菩提寺の記録を参考にさせてもらおうかと思ったところ、ご住職によると、菩提寺は明治の大火で全焼したため寺には古い記録がなくなっているので自分で確かめた方がよいというお話しでした。そこで、残されている位牌や墓石などを丹念に調べました。また役所の戸籍簿も調べました。
すべてが完璧に分かったわけではないですが、調べていく過程で、これまで知らなかった様々のことが分かったことは、とても有意義だったと思っています。、
また、過去帳への記入は、自分でやって良いと言うことだったので、記入の要領を確認しつつようやく書き終えたところです。かなり気をつけたつもりでしたが、少し書き損じができてしまいました。
さらに、位牌の処分も自分でやってよいということだったので、自分で炊き上げました。
仏壇から位牌が消えました。
少しだけならお寺さんにお願いしても良かったのですが、何分多いので自分でやったほうが気楽ではありました。もっとも、浄土真宗においては位牌に魂があるわけではないので、他宗派のように魂抜きなどということも必要なく、過去帳も記録であってお参りの対象ではないので、お寺さんの手を煩わせることもないわけです。
できあがった過去帳の入れる場所も中心の阿弥陀如来がよく見える位置に置くということで、中心から少し右にずらして置きました。
故人の月命日には、過去帳のその部分を開き、お参りするそうです。
こうして、懸案だった位牌から過去帳への移行は無事終えることができました。ご住職の来訪時に確認していただきます。
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