サヤエンドウとソラマメに越冬対策をしました。
昨年は暖かく生育が異常に進みましたが、今年は少々様相が違います。
11月下旬には氷点下2℃まで下がる日もありました。
12月に入ってさらに冬らしい寒さになっています。
こちらがサヤエンドウ。
種播きを遅らせようかと思いましたが、結局は例年並の10月末日に播きました。
品種は例年作っている「赤花蔓ありえんどう」と同じ赤花の「はまかぜ」の2品種。
発芽は非常に良好、発芽率はほぼ100%でした。
10日ほど前に間引きをし、全て2本立てにしています。
生育も順調で想定より若干進んでいますが、さすがに昨年のようにはなっていません。
品種による差は殆どありません。
年内に生育が進みすぎると耐寒性は弱くなるのでギリギリまで我慢です。
ある程度の低温にも当てないと耐寒性が付きません。
今年は11月下旬以降、しばしば降霜があり氷点下にもなっています。
越冬対策には不織布をベタ掛けしますが、被覆する目安は最低気温0℃の時期。
当地方のアメダスの平年値では12月の第2半旬、近年は気温が高い傾向があるので12月10日頃と思われます。
単発で氷点下になっても連続しなければ大丈夫。天気予報を確認しながら行います。
昨年は気温が高かったので遅らせましたが、今年は寒風も吹き頃合いと見ました。
良い天気かと思いきや突然の時雨に見舞われました。やはり冬の気候です。
防寒対策の前にまず害虫対策。
株元に粒状の殺虫剤を施します。
不織布で覆いをすると外から来る害虫予防には有効ながら内に虫がいればかえって増殖します。
豆類では第一にアブラムシ。ウィルスを媒介するので越冬前に付いているのはまずい。
豆類では第一にアブラムシ。ウィルスを媒介するので越冬前に付いているのはまずい。
ここで通常なら次は追肥ですが、今年は控えます。
これ以上生育を進みさせたくありません。前作の肥料の残効もありそうです。
これ以上生育を進みさせたくありません。前作の肥料の残効もありそうです。
次に土寄せ。
管理機は用いず鍬だけで行いました。時雨模様で土が濡れています。
切わらや落ち葉もかまわず寄せてしまいます。
特に根元が風でぐらつかないようしっかり土を寄せることが肝要。
次に防寒対策。
不織布をべた掛けします。
不織布を掛ける時には、ピンと張らずに余裕を持たせて張ります。
エンドウは不織布の中で徐々に生長します。支障ないよう緩く張ることが大事です。
昨年マルチ止めを使ってみたところ問題なかったので、今年もマルチ止めを使用します。
べた掛けはトンネル掛けよりも楽な上、風や雪も気にしなくて良いのが有り難い。
不織布のべた掛けをするようになり、越冬中に欠株や芯止まりになるようなことは殆どなくなりました。
昔は笹やわらなどで防寒対策に苦労しましたが、それでも十分ではありませんでした。
こちらはソラマメ。
品種は「河内一寸」。
当地方の主力品種は3粒莢の多い「打越一寸」や「緑陵西一寸」。
「河内一寸」は2粒莢が多いけれども粒が大きく種子が安価なので自家用向きです。
当地方の主力品種は3粒莢の多い「打越一寸」や「緑陵西一寸」。
「河内一寸」は2粒莢が多いけれども粒が大きく種子が安価なので自家用向きです。
昨年はサヤエンドウ以上に生育が進み困ったので、今年はサヤエンドウと同日に播きました。
例年より10日ほど遅く、不安はありました。
それは省力の直播きだからで発芽が一番の問題になります。
本来なら発芽だけはさせてから植えるか補植用の予備苗を準備しておくのが王道です。
そこで粒数を数え株間35㎝と狭くし、1粒播きにしました。
連続の欠株にならなければ許容範囲です。発芽が良ければ枝数を制限することにしました。
さすがに10日の遅播きは不安定のようです。エンドウとは大分違います。
ここは1株が欠けています。
結果は発芽率15/19、79%でした。幸い連続欠株はありません。
種播きの課題は残りました。
普通に発芽したものはちょうど良いくらいか。早いものは分枝が始まっています。
葉の一部が黒変したり変形したものがあります。11月下旬に-2℃まで下がった降霜の被害です。
エンドウよりソラマメが低温には弱いことが分かります。この程度なら問題になりません。
株元に粒状殺虫剤を施します。
ソラマメはエンドウよりもさらにアブラムシが付きやすくウイルスにも弱い。
こちらも追肥は控え春の追肥のみにすることにしました。
根元がぐらつかないようしっかりと土寄せ。
沢山の落ち葉もかまわず寄せてしまいます。
不織布をべた掛け。
やり方はサヤエンドウと同様です。
昔から秋播きソラマメは当地方が北限とされてきました。
今年の降霜でも分かるようにソラマメはエンドウよりも寒害に弱い。昔は欠株や芯止まりがよく出ました。
雪腐れと言われ春になると半分しか残っていないといったこともままありました。
今年の降霜でも分かるようにソラマメはエンドウよりも寒害に弱い。昔は欠株や芯止まりがよく出ました。
雪腐れと言われ春になると半分しか残っていないといったこともままありました。
実際には強い北西風で傷がつきそこから雑菌が入り腐ったと言われています。
不織布のべた掛けをするようになり見違えるほど改善されました。